今年度最初の「月一の舞・卯月の舞」が、千代田開発センターで行われました。今回から4演目になり、さらに入場料もお安くなって、かなりお得になったと思います。また、会場付近に出店があり、うどんやおにぎりなどを販売されていました。昨年度よりいろいろとパワーアップしてますので、今回来られなかったみなさん、ぜひ次回お越しください。
最初は山王子ども神楽クラブ「紅葉狩」。まず登場した神にビックリ。二人とも女の子で、そしてセリフがとてもお上手なんです。ただの棒読みではなく、言い方や強弱、間の取り方など、本当に文句なしの素晴らしいものでしたね。きっとしっかりと勉強され、意味を理解したうえでやられたものと思います。鬼女、鬼の方は立ち合いなど、クルクル回るのがとっても速くて、また面の速変わりなど、こちらも大人顔負けといった感じ。奏楽は大太鼓と笛で、大人の方が補助をされていました。途中で手打ち鐘の子が、疲れたのかあくびをしてたのが可愛かったですね!
続いて三谷神楽団「塵輪」。こちらはうってかわって、ベテランの方の落ち着いた舞。神だけの舞でも、奏楽とよくそろった優雅な舞で、見ていて心が落ち着くような感じでした。もちろん、鬼の迫力もよかったですよ!「大江山」のような派手さはないかもしれませんが、幕から出てくるところ、空を飛ぶところは「塵倫」の見せ場ですから、みなさんもじっくりご覧になったことと思います。
そして都治社中「大江山」。何と言っても、迫力ある鬼たちがたくさん出てくるのはすごいですね。初めてご覧になった方はきっと驚かれたことでしょう。しかもいろいろな面の鬼で、赤鬼青鬼もいるんですよね。岩屋での問答の場面では、頼光の正体がバレそうになり、そこへ鬼たちが襲い掛かろうとするのですが、これだけたくさんの鬼に囲まれると、見ているこっちまで本当に緊張しますね!また、なかなか死なない酒呑童子を、3人がかりでようやく退治する場面もすごい迫力でした。
最後は山王神楽団「滝夜叉姫」。かなり久しぶりに見させていただきました。以前見た「猿島の乱」が強く印象に残っているんですが、そんなファンの方も多いのではないでしょうか。「猿島の乱」は「滝夜叉姫」の完全バージョンといった感じで、五月姫の父である平将門が討たれる場面もしっかりとあって、とても物語性のある神楽だったように思います。また、こちらの滝夜叉姫は最後の鬼面がとっても怖くて迫力があるんですよね。妖術を使うところは特に見どころです!
上演後は恒例の撮影会。大きな鬼面の滝夜叉姫の再登場に、思わず泣いてしまうお子さんもいらっしゃいました。あとは神のお二人が協力してくださり、たくさんのファンの方が一緒に写真を撮られていました。こういう機会もなかなかないので、また次回も、たくさんのファンの方のご来場をお待ちしております。
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
最初は山王子ども神楽クラブ「紅葉狩」。まず登場した神にビックリ。二人とも女の子で、そしてセリフがとてもお上手なんです。ただの棒読みではなく、言い方や強弱、間の取り方など、本当に文句なしの素晴らしいものでしたね。きっとしっかりと勉強され、意味を理解したうえでやられたものと思います。鬼女、鬼の方は立ち合いなど、クルクル回るのがとっても速くて、また面の速変わりなど、こちらも大人顔負けといった感じ。奏楽は大太鼓と笛で、大人の方が補助をされていました。途中で手打ち鐘の子が、疲れたのかあくびをしてたのが可愛かったですね!
続いて三谷神楽団「塵輪」。こちらはうってかわって、ベテランの方の落ち着いた舞。神だけの舞でも、奏楽とよくそろった優雅な舞で、見ていて心が落ち着くような感じでした。もちろん、鬼の迫力もよかったですよ!「大江山」のような派手さはないかもしれませんが、幕から出てくるところ、空を飛ぶところは「塵倫」の見せ場ですから、みなさんもじっくりご覧になったことと思います。
そして都治社中「大江山」。何と言っても、迫力ある鬼たちがたくさん出てくるのはすごいですね。初めてご覧になった方はきっと驚かれたことでしょう。しかもいろいろな面の鬼で、赤鬼青鬼もいるんですよね。岩屋での問答の場面では、頼光の正体がバレそうになり、そこへ鬼たちが襲い掛かろうとするのですが、これだけたくさんの鬼に囲まれると、見ているこっちまで本当に緊張しますね!また、なかなか死なない酒呑童子を、3人がかりでようやく退治する場面もすごい迫力でした。
最後は山王神楽団「滝夜叉姫」。かなり久しぶりに見させていただきました。以前見た「猿島の乱」が強く印象に残っているんですが、そんなファンの方も多いのではないでしょうか。「猿島の乱」は「滝夜叉姫」の完全バージョンといった感じで、五月姫の父である平将門が討たれる場面もしっかりとあって、とても物語性のある神楽だったように思います。また、こちらの滝夜叉姫は最後の鬼面がとっても怖くて迫力があるんですよね。妖術を使うところは特に見どころです!
上演後は恒例の撮影会。大きな鬼面の滝夜叉姫の再登場に、思わず泣いてしまうお子さんもいらっしゃいました。あとは神のお二人が協力してくださり、たくさんのファンの方が一緒に写真を撮られていました。こういう機会もなかなかないので、また次回も、たくさんのファンの方のご来場をお待ちしております。
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
2007,04,30 Mon 23:15
新着コメント
寿パパさん、コメントありがとうございます。
子ども神楽は、神楽の持つもう一つの魅力、というかんじもしますね。
神楽の将来のために、ぜひともこれからも頑張っていただきたいですよね☆
またコメントお願いします!
子ども神楽は、神楽の持つもう一つの魅力、というかんじもしますね。
神楽の将来のために、ぜひともこれからも頑張っていただきたいですよね☆
またコメントお願いします!
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/05/01 10:50 | BFfnvy1Y |
子供神楽は、さっそく動画で見させていただきました。
かわいいカワイイだけでなく、しっかり舞っていてほんとに大人顔負けの舞ですね。
神楽は永遠に不滅ですね^^
いつもお疲れ様です!
かわいいカワイイだけでなく、しっかり舞っていてほんとに大人顔負けの舞ですね。
神楽は永遠に不滅ですね^^
いつもお疲れ様です!
| 寿パパ | EMAIL | URL | 07/05/01 10:42 | 1OVCdkos |
本格的な春の神楽シーズンを迎え、いよいよ競演大会も始まりました。その一つ「春選抜 第7回吉和神楽競演大会」が、県立もみのき森林公園で行われました。
新舞の部で優勝されたのは、北広島町の中川戸神楽団で、演目は「土蜘蛛」でした。去年の夏ごろから、それまでと違う演出やメンバーで取り組まれ、見事にこの大会で結果を出されました。何より、若い方が中心となった構成で、このような実績を残せたことは、これから神楽団にとって大きな自信となられることと思います。胡蝶を舞われた方の素晴らしい演技、若さ溢れるテンポの速い立ち合いなど、いろんないいところが一つになったような出来栄えでした。
準優勝は、美土里町の神幸神楽団「滝夜叉姫」。こちらはやはり、滝夜叉姫を舞われた方が素晴らしかったですね。面の早変わりもあっという間で、客席からも大きな拍手、歓声があがっていました。最後、滝夜叉姫が討ち取られる場面は、「父の恨みを晴らせなかった」という無念さが、見ている側にも強く伝わるような演出、演技で、見ていて感動された方も多いのではないでしょうか。
旧舞の部での優勝は、安芸太田町の梶原神楽団「天の岩戸」。個人的には、見終わった直後に「あぁ、ここが優勝じゃないかな」と思ったほどの素晴らしい神楽でした。舞、楽、セリフなど、どれをとっても本当によかったですね。児屋根命と太玉命が岩戸の前に向かう場面では、独特な楽の音に、思わず身体が動いてしまいました。もちろん、最大の見せ場である手力男命の舞も、力強くて手に力が入るようだったりなど、舞う側と見る側とが一つになった一体感を味わえました。
準優勝は北広島町の上石神楽団「天神」。鬼などが出てこないし、立ち合いよりも和歌の掛け合いが見どころだったりと、あまり見栄えのする演目ではないかもしれません。セリフもちょっと難しかったりするんですが、あらすじはみなさんよくご存知だと思いますので、「よくわからない」という先入観を捨てて、ぜひじっくりご覧いただきたいですね。神と悪の息のそろった舞が印象的でした。
そのほか個人的に注目したのは、後野神楽社中「五神」。研究コラムでも特集させていただいたので、ファンのみなさんに少しはお役に立ったかと思います。上演前に少し楽屋でお話をする機会があったのですが、実は「五神」は儀式舞ではなく、本来は祭において、大蛇の後に舞われるんだそうです。以前こちらで「娯楽性のある儀式舞」とご紹介してしまったので、ここに訂正してお詫び申し上げます。今回の上演は35分の短縮バージョンということだったのですが、やはりこの演目に35分は短すぎますね。それでも、石見にはこういう神楽もある、ということを広島のファンのみなさんにアピールしてくださった後野神楽社中さんに感謝したいですね。
それともう一つ、初めて拝見した演目がありました。玖島(くじま)神楽団の「虎菊(とらぎく)姫」。これは地元廿日市市の重要文化財「小田家文書」を題材にされた、創作神楽なんだそうです。これも神楽団の方にお話を伺ったのですが、もとはある小学校の先生が、児童のみなさんに神楽に触れてもらおうと作られたもので、それを現在、神楽団の演目として舞われている、との事でした。その当時小学校で舞っていた方が、成長されて今は団員としてこの演目に取り組まれている、ということで、まさに神楽が広まった一つの成功例ではないでしょうか。
今年は思ったより寒くならず、比較的過ごしやすかったようですね。会場付近にはいろいろお店が出ていて、利用された方もたくさんおられたことと思います。自分はうどんを食べたのですが、とってもおいしかったですよ!今年優勝された神楽団は、来年の大会で特別出演されることが決まっておりますので、どうぞみなさん、来年も吉和にお越しください。
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
新舞の部で優勝されたのは、北広島町の中川戸神楽団で、演目は「土蜘蛛」でした。去年の夏ごろから、それまでと違う演出やメンバーで取り組まれ、見事にこの大会で結果を出されました。何より、若い方が中心となった構成で、このような実績を残せたことは、これから神楽団にとって大きな自信となられることと思います。胡蝶を舞われた方の素晴らしい演技、若さ溢れるテンポの速い立ち合いなど、いろんないいところが一つになったような出来栄えでした。
準優勝は、美土里町の神幸神楽団「滝夜叉姫」。こちらはやはり、滝夜叉姫を舞われた方が素晴らしかったですね。面の早変わりもあっという間で、客席からも大きな拍手、歓声があがっていました。最後、滝夜叉姫が討ち取られる場面は、「父の恨みを晴らせなかった」という無念さが、見ている側にも強く伝わるような演出、演技で、見ていて感動された方も多いのではないでしょうか。
旧舞の部での優勝は、安芸太田町の梶原神楽団「天の岩戸」。個人的には、見終わった直後に「あぁ、ここが優勝じゃないかな」と思ったほどの素晴らしい神楽でした。舞、楽、セリフなど、どれをとっても本当によかったですね。児屋根命と太玉命が岩戸の前に向かう場面では、独特な楽の音に、思わず身体が動いてしまいました。もちろん、最大の見せ場である手力男命の舞も、力強くて手に力が入るようだったりなど、舞う側と見る側とが一つになった一体感を味わえました。
準優勝は北広島町の上石神楽団「天神」。鬼などが出てこないし、立ち合いよりも和歌の掛け合いが見どころだったりと、あまり見栄えのする演目ではないかもしれません。セリフもちょっと難しかったりするんですが、あらすじはみなさんよくご存知だと思いますので、「よくわからない」という先入観を捨てて、ぜひじっくりご覧いただきたいですね。神と悪の息のそろった舞が印象的でした。
そのほか個人的に注目したのは、後野神楽社中「五神」。研究コラムでも特集させていただいたので、ファンのみなさんに少しはお役に立ったかと思います。上演前に少し楽屋でお話をする機会があったのですが、実は「五神」は儀式舞ではなく、本来は祭において、大蛇の後に舞われるんだそうです。以前こちらで「娯楽性のある儀式舞」とご紹介してしまったので、ここに訂正してお詫び申し上げます。今回の上演は35分の短縮バージョンということだったのですが、やはりこの演目に35分は短すぎますね。それでも、石見にはこういう神楽もある、ということを広島のファンのみなさんにアピールしてくださった後野神楽社中さんに感謝したいですね。
それともう一つ、初めて拝見した演目がありました。玖島(くじま)神楽団の「虎菊(とらぎく)姫」。これは地元廿日市市の重要文化財「小田家文書」を題材にされた、創作神楽なんだそうです。これも神楽団の方にお話を伺ったのですが、もとはある小学校の先生が、児童のみなさんに神楽に触れてもらおうと作られたもので、それを現在、神楽団の演目として舞われている、との事でした。その当時小学校で舞っていた方が、成長されて今は団員としてこの演目に取り組まれている、ということで、まさに神楽が広まった一つの成功例ではないでしょうか。
今年は思ったより寒くならず、比較的過ごしやすかったようですね。会場付近にはいろいろお店が出ていて、利用された方もたくさんおられたことと思います。自分はうどんを食べたのですが、とってもおいしかったですよ!今年優勝された神楽団は、来年の大会で特別出演されることが決まっておりますので、どうぞみなさん、来年も吉和にお越しください。
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
2007,04,29 Sun 21:07
新着コメント
寿パパ さん、コメントありがとうございます。
この記事を見ることができてよかった、と言っていただけて嬉しいです。
そうですね、三和での上演よりもさらによかったと思います。
同じ演目でも、洗練されていく過程を見ることができるのも、神楽の魅力の一つなんでしょうね。
またコメントお願いします。
この記事を見ることができてよかった、と言っていただけて嬉しいです。
そうですね、三和での上演よりもさらによかったと思います。
同じ演目でも、洗練されていく過程を見ることができるのも、神楽の魅力の一つなんでしょうね。
またコメントお願いします。
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/04/29 22:54 | BFfnvy1Y |
吉和に行きたかったのですが、都合がつかず行くことが出来ませんでしたがこの記事を見ることができて良かったです。中川戸さんの「土蜘蛛」は三和で見させていただいたのですが、この度優勝されたと言う事は、完成度が増していたのでしょうね。ぜひ見たかったです。他の神楽団も素晴らしいものだったのでしょうね。行けなくて本当に残念です。これからも頑張ってください!
| 寿パパ | EMAIL | URL | 07/04/29 22:48 | mqlrLpO6 |
リロっちさん、コメントありがとうございます。
写真撮影禁止でしたので、神楽の写真がないのが残念です。
ですが、よく伝わったと言っていただけて嬉しく思います。
ぜひ来年は行ってみてくださいね☆
写真撮影禁止でしたので、神楽の写真がないのが残念です。
ですが、よく伝わったと言っていただけて嬉しく思います。
ぜひ来年は行ってみてくださいね☆
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/04/29 22:30 | BFfnvy1Y |
見に行けなくて大変残念に思います・・・。
ですが、どう良かったのかなどよく伝わり、読んでいてやっぱり行けば良かったと・・・(^^;
来年は是非行きたいです!!
皆様、ホントにお疲れ様でした♪
ですが、どう良かったのかなどよく伝わり、読んでいてやっぱり行けば良かったと・・・(^^;
来年は是非行きたいです!!
皆様、ホントにお疲れ様でした♪
| リロっち | EMAIL | URL | 07/04/29 22:22 | cutPHNpc |
今週の土曜日は、廿日市市のもみのき森林公園体育館で「春選抜 第7回吉和神楽競演大会」が行われます。今年初の大きな競演大会ということで、ファンのみなさんも楽しみにしておられることと思います。もちろん、特派員報告でもしっかりご紹介する予定ではありますが、この大会は写真撮影が禁止、ということで、残念ながら写真入りでの記事が書けません。ご了承ください。
会場周辺にはいろいろな出店もあり、神楽大会のもう一つの楽しみも味わえます。駐車場もたくさんありますが、遠くに止められた場合、お帰りの際は暗くなっていますので、ライトなどを準備された方がよいかと思います。また、4月下旬とはいえ、夜間は冷え込む時もありますので、念のために暖かい上着があると安心ですよ!去年は建物の陰に雪が残っていたほどですからね^^;
また日曜日は千代田開発センターで「月一の舞・卯月の舞」が行われます。今年度初の「月一」で、ファンのみなさんも期待されているのではないでしょうか。なんといっても子供神楽が加わったのは嬉しいですよね!今月は山王子供神楽クラブのみなさんが「紅葉狩」を上演されます。開演が12時と早くなっており、子供神楽が一番最初ですので、遅れないようにご注意ください。
それと、どうしてもオススメしたい演目が、都治神楽社中の「大江山」。昨年の鳴滝での大会の時もオススメしたので、「またか!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。がしかし、まだご覧になったことのない方に、ぜひ見ていただきたい神楽です。「用事があっていけない」と言うならボクが代わりにその用事を、「会場まで行く手段がない」と言うならボクが送迎を、「チケットを買うお金がない」と言うなら代わりにチケット代を、とここまで言うと大げさですが、そこまでしてもぜひ見ていただきたいです!
神楽日程表へ
月一の舞の詳細
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
会場周辺にはいろいろな出店もあり、神楽大会のもう一つの楽しみも味わえます。駐車場もたくさんありますが、遠くに止められた場合、お帰りの際は暗くなっていますので、ライトなどを準備された方がよいかと思います。また、4月下旬とはいえ、夜間は冷え込む時もありますので、念のために暖かい上着があると安心ですよ!去年は建物の陰に雪が残っていたほどですからね^^;
また日曜日は千代田開発センターで「月一の舞・卯月の舞」が行われます。今年度初の「月一」で、ファンのみなさんも期待されているのではないでしょうか。なんといっても子供神楽が加わったのは嬉しいですよね!今月は山王子供神楽クラブのみなさんが「紅葉狩」を上演されます。開演が12時と早くなっており、子供神楽が一番最初ですので、遅れないようにご注意ください。
それと、どうしてもオススメしたい演目が、都治神楽社中の「大江山」。昨年の鳴滝での大会の時もオススメしたので、「またか!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。がしかし、まだご覧になったことのない方に、ぜひ見ていただきたい神楽です。「用事があっていけない」と言うならボクが代わりにその用事を、「会場まで行く手段がない」と言うならボクが送迎を、「チケットを買うお金がない」と言うなら代わりにチケット代を、とここまで言うと大げさですが、そこまでしてもぜひ見ていただきたいです!
神楽日程表へ
月一の舞の詳細
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
2007,04,26 Thu 18:56
新着コメント
A・I さん、コメントありがとうございます。
どちらも行けなかったのは残念ですね。
そんなA・I さんに喜んでもらえるように、特派員報告を書きたいと思います。
またコメントお願いします☆
どちらも行けなかったのは残念ですね。
そんなA・I さんに喜んでもらえるように、特派員報告を書きたいと思います。
またコメントお願いします☆
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/04/29 20:51 | BFfnvy1Y |
両方とも行くことが出来ないので、特派員報告楽しみ待っていますねo(^-^)o
| A・I | EMAIL | URL | 07/04/27 09:04 | 17YzcLdU |
「神楽なチャット」を利用した企画、「特派員と神楽トーク」を、4月30日、5月1日に開催します。今回は特にテーマはなく、ファンのみなさんと楽しく神楽のお話ができれば、と思っています。別にマニアックな内容ではありませんので、神楽初心者の方でもご遠慮なく参加してください!時間は夜8時から1時間程度です。たくさんの方のご参加をお待ちしております。
2007,04,25 Wed 18:38
新着コメント
ぎずもさん、コメントありがとうございます。
それは残念ですね~。
また次回お願いします!!
それは残念ですね~。
また次回お願いします!!
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/04/26 18:18 | BFfnvy1Y |
私は、今回は参加でできそぅにないです・・・(;_;)
ごめんなさい(>_<)
もしできるようだったら参加しますね♪
ごめんなさい(>_<)
もしできるようだったら参加しますね♪
| ぎずも | EMAIL | URL | 07/04/26 10:07 | 17YzcLdU |
今回の神楽研究コラムは今までと少し違う、いわば番外編。テーマは「五神」。「五龍王」や「五郎王子」ともいう。石見神楽では最大の長編として伝承されており、ある意味最も神楽らしい神楽と言える。がしかし、難しいセリフが多いため、なかなかファンの方にはこの演目の面白さが伝わりにくいのではなかろうか。そこで今回はこの「五神」のセリフを例によって広島弁に訳して、みなさんにわかりやすく紹介していこうと思う。なお、今回のコラムは浜田市の後野神楽社中にご協力をいただいた。
この国の最初の神、国常立王(こくしょうりゅうおう)には、春青(しゅんぜい)大王、夏赤(かせき)大王、秋白(しゅうはく)大王、冬黒(とうこく)大王という息子たちがいた。
春青「わしは国常立王の長男で、春青大王いうんじゃ。住まいは東の方でのぅ、春を司って(つかさどって)生き物を創るんが仕事なんよ。ほいで暑ぅも寒ぅものぅて、国を栄えさせぇ言われとる。夏赤大王はどうしょうるん?」
夏赤「わしゃぁ国常立王の次男で夏赤大王いうんじゃがな。南の方に住んどって夏を司ってのぅ、生き物を育てて国を栄えさせるのが仕事なんよ。秋白大王はどがしょうるん?」
秋白「わしは国常立王の三男で秋白大王いうんよ。西の方に住まいしとってな、秋を司って穀物やら木の実やらをよぅけ収穫しよるんよ。それで国を栄えさせぇと。冬黒大王はどうしょうるんね?」
冬黒「わしは国常立王の四男で冬黒大王いうんで。北の方に住んどって冬を司って、雨やら雪やらをよぅけ降らしょうるんよ。ほいで生き物を休ませちゃって、国を栄えさせぇ言われとるんよ。へぇで春青大王さん、どがしたんね??」
春青「おう、あののぅ、こがぁしてみんなでのぅ、国を守って村を栄えさせて、親父の幸福を祈っちゃろうやぁ。」
そこへ、埴安(はにやす)大王の使いが現れる。
使い「あんたらぁ四神の神さんらぁかいな?」
四神「あんたぁどこの誰なら。名乗りんさいや。」
使い「わしゃぁ国常立王の末っ子の、埴安大王の使いなんじゃ。へぇで、わしの主が言うてんには、あんたら4人は、この国を横取りしてからに、わしには一っつもわけてくれん。なんぼ末っ子じゃぁ言うても、土地がのぅちゃぁやれんけぇ、はよぉ分けてくれぇやぁ~、ちゅぅわけなんよ。」
四神「何ぅ言ょーるんね!?埴安大王の土地なんぞ、よその国にはあるかもしれんけど、この日本にゃぁあるわけなかろうが。あがぁじゃ言うときんさい。わかったらどけぇでも行ってしまいんさいや。」
使い「こりゃ、ちゃんと言うとかんと、後であっちゃならん事になるわ。わしの主の埴安大王いう人はの、ケンカ好きじゃけぇ、鎧を着て軍隊をようけ連れて、力づくで領地を取り返す言うてじゃがの。はぁこけぇ来てじゃが、それでもえぇかいの?」
四神「どあがぁでもせぇ!」
すると埴安大王が現れる。
埴安「そこの四神の神さんらぁや。」
四神「あんたぁどこの誰なら。名乗りんさいや。」
埴安「あんたら知っとるじゃろうが。わしゃ国常立王の末っ子の埴安大王で。へぇじゃけあんたらの弟なんでぇ!?ほれ、わしらの親父も、兄さんらには礼儀正しくして、弟らはかわいがっちゃれぇよって言うとるじゃろが。へじゃけど逆にわし一人をのけ者にしてからに、ぶちはぐいわ。へぇで四神の兄ちゃんらぁは、この国ぅ横取りして、年中360日もみな取ってからに、わしにゃぁ一っつもわけてくれん。なんぼ末っ子じゃぁ言うても、こがなことじゃやれんけぇ、はよ分けてくれぇやぁ、四神の兄ちゃんらぁよ。」
四神「あんたぁ末っ子じゃけぇ、この世界がどがぁやってできたか知るまぁが。上を向いて空をよぉ見んさい。かがんで地面をよぉ見んさい。春夏秋冬の季節があって、わしらぁはそれぞれきちっと仕事をしよるんで。この世界がある限り、わしらの土地がないところはないんじゃ。へじゃけあんたに分けるもんは何もない。はよいにんさい、埴安大王さん。」
埴安「そがぁに言うてならしょうがないわ。わしも旗をかかげて弓矢を持って兜をかぶって、ぶちつぇえ兵隊を川の向こうによぅけ集めて、かかってくる敵はみな成敗して、四神の兄ちゃんらぁも追い払っちゃるわ。へぇでこの世に何ものぅなったら、わしがこの国を治めるわ。じゃけど、今のうちにわしに降参するんじゃったら、命だけは助けちゃるで。」
四神「誰が降参するきゃぁ!」
埴安「へじゃ戦の準備してきちゃろうてぇ。」
四神「どがぁでもせぇ!!」
話し合いは決裂し、埴安大王は戦の準備を整えるためいったん引き返した。
春青「あれ見たきゃぁ?ぶち怒っとるけぇ、わしらも油断できんわ。戦の準備しょうで!」
こうして四神の神たちと埴安大王との間で、戦が始まった。
決戦を前に、再び埴安大王が叫ぶ。
埴安「あぁはぐいのぅ!四神の兄ちゃんらぁに、また文句言うちゃるわ。戦しちゃろう思うて来てみりゃぁ、ぶち大軍がおるじゃなぁか!東西南北どこの山にも川にもよぅけ兵隊がおるわ。わしゃまだガキじゃし、たったこれだけの兵隊で戦わにゃいけん。まるでカマキリ対クルマじゃん。へじゃけど、風がいくらつよぅても柳の枝は折れんで。水がいくらつよぅても岩石は動かされん。わしが負けて体も骨もなんもなぁよぅになっても、いっそかまわんで。刀も弓矢も持っとるし、命をかけてとにかくやっちゃろうてぇ。あぁもぉ!兄ちゃんらぁにゃ勝てんかぁ。矢ならよぅけあるけぇ、雨みたいに降らしちゃるわ!!」
四神「皆でやっちゃりんさいや!」
激しい戦いが繰り広げられるが、そこへ一人の老人が現れた。
老人「おいおい、五神の神さんらぁ、何ぅしよるんね。やめんさいや。」
五神「わしらぁ土地の奪い合いの戦をしよるんじゃ。やめぇなんぞと言われる筋合いはなぁで!」
老人「あんたらぁ、こんな戦をしよっちゃいけまぁが。国の民が困っとるのはどがするんね。わかったら刀も弓も納めて戦をやめて、わしが言うことをよぉ聞きんさいや。」
五神「はぁはぁ、あがぁですのぅ。」
老人「ほいでの、わしは高天原(たかまがはら)のごうぎな御殿に呼ばれてからに、かしこねの命(みこと)さんに、五神の神さんらぁに命令してけぇ言われたんじゃ。へじゃけ今からあんたらの土地やらをわけますけぇの。」
五神「はぁ、わかりました。」
老人「まずのぅ、長男の春青大王さんは、東の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで春の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この青い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
春青「ありがたいのう。」
老人「へぇから、夏赤大王さんには、南の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで夏の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この赤い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
夏赤「ありがたいのう。」
老人「ほいで、秋白大王さんには、西の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで秋の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この白い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
秋白「ありがたいのう。」
老人「ほいから、冬黒大王さんには、北の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで冬の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この黒い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
冬黒「ありがたいのう。」
老人「しまいに、埴安大王さんには、真ん中の土地ぅあげるけぇの。ほいで春夏秋冬の残してもろうた18日を全部あわせりゃ、これも72日じゃけぇ、みなと同じになるで。この黄色い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
埴安「ありがたいのう。」
老人「よしゃよしゃ、へぇじゃ五神さんら、これでえぇあんばいになったけぇ、村が栄えるんと豊作になるんと、わりぃことがなぁよぅになるんと民のみなさんが元気になるんと、みな祈って神楽を舞いんさいや。わしが先導しちゃるけぇ。」
五神「はぁ、あがしましょうてぇ。」
だいたいのあらすじはわかっていても、やはり何をしゃべっているかわからなければ、面白さは半減してしまうのではないだろうか。例えば、埴安大王が決戦を前にして言うセリフ。自分から戦をしかけたわりに、実は途中弱気ともとれるセリフがあったりする。このほか、いろいろ意味深いセリフが楽しめるが、やはり一番は四神たちが埴安大王の願いを断るところだろう。ここがこの演目の核と言っても過言ではないのだが、さすがにここは難しすぎた。本文中にある「元亨利貞なり。」この四字熟語、訳すだけでかなりの文章になる。とにかく、今回はわかりやすさを優先したため、カットした部分も多数あることをご了承いただきたい。だいたいの意味がわかっていれば、なんとなくでも言っていることがわかったりする部分もあるはず。次回「五神」をご覧になるときには、しっかりと聞いてみると新しい発見があるかもしれない。
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
続き▽
この国の最初の神、国常立王(こくしょうりゅうおう)には、春青(しゅんぜい)大王、夏赤(かせき)大王、秋白(しゅうはく)大王、冬黒(とうこく)大王という息子たちがいた。
春青「わしは国常立王の長男で、春青大王いうんじゃ。住まいは東の方でのぅ、春を司って(つかさどって)生き物を創るんが仕事なんよ。ほいで暑ぅも寒ぅものぅて、国を栄えさせぇ言われとる。夏赤大王はどうしょうるん?」
夏赤「わしゃぁ国常立王の次男で夏赤大王いうんじゃがな。南の方に住んどって夏を司ってのぅ、生き物を育てて国を栄えさせるのが仕事なんよ。秋白大王はどがしょうるん?」
秋白「わしは国常立王の三男で秋白大王いうんよ。西の方に住まいしとってな、秋を司って穀物やら木の実やらをよぅけ収穫しよるんよ。それで国を栄えさせぇと。冬黒大王はどうしょうるんね?」
冬黒「わしは国常立王の四男で冬黒大王いうんで。北の方に住んどって冬を司って、雨やら雪やらをよぅけ降らしょうるんよ。ほいで生き物を休ませちゃって、国を栄えさせぇ言われとるんよ。へぇで春青大王さん、どがしたんね??」
春青「おう、あののぅ、こがぁしてみんなでのぅ、国を守って村を栄えさせて、親父の幸福を祈っちゃろうやぁ。」
そこへ、埴安(はにやす)大王の使いが現れる。
使い「あんたらぁ四神の神さんらぁかいな?」
四神「あんたぁどこの誰なら。名乗りんさいや。」
使い「わしゃぁ国常立王の末っ子の、埴安大王の使いなんじゃ。へぇで、わしの主が言うてんには、あんたら4人は、この国を横取りしてからに、わしには一っつもわけてくれん。なんぼ末っ子じゃぁ言うても、土地がのぅちゃぁやれんけぇ、はよぉ分けてくれぇやぁ~、ちゅぅわけなんよ。」
四神「何ぅ言ょーるんね!?埴安大王の土地なんぞ、よその国にはあるかもしれんけど、この日本にゃぁあるわけなかろうが。あがぁじゃ言うときんさい。わかったらどけぇでも行ってしまいんさいや。」
使い「こりゃ、ちゃんと言うとかんと、後であっちゃならん事になるわ。わしの主の埴安大王いう人はの、ケンカ好きじゃけぇ、鎧を着て軍隊をようけ連れて、力づくで領地を取り返す言うてじゃがの。はぁこけぇ来てじゃが、それでもえぇかいの?」
四神「どあがぁでもせぇ!」
すると埴安大王が現れる。
埴安「そこの四神の神さんらぁや。」
四神「あんたぁどこの誰なら。名乗りんさいや。」
埴安「あんたら知っとるじゃろうが。わしゃ国常立王の末っ子の埴安大王で。へぇじゃけあんたらの弟なんでぇ!?ほれ、わしらの親父も、兄さんらには礼儀正しくして、弟らはかわいがっちゃれぇよって言うとるじゃろが。へじゃけど逆にわし一人をのけ者にしてからに、ぶちはぐいわ。へぇで四神の兄ちゃんらぁは、この国ぅ横取りして、年中360日もみな取ってからに、わしにゃぁ一っつもわけてくれん。なんぼ末っ子じゃぁ言うても、こがなことじゃやれんけぇ、はよ分けてくれぇやぁ、四神の兄ちゃんらぁよ。」
四神「あんたぁ末っ子じゃけぇ、この世界がどがぁやってできたか知るまぁが。上を向いて空をよぉ見んさい。かがんで地面をよぉ見んさい。春夏秋冬の季節があって、わしらぁはそれぞれきちっと仕事をしよるんで。この世界がある限り、わしらの土地がないところはないんじゃ。へじゃけあんたに分けるもんは何もない。はよいにんさい、埴安大王さん。」
埴安「そがぁに言うてならしょうがないわ。わしも旗をかかげて弓矢を持って兜をかぶって、ぶちつぇえ兵隊を川の向こうによぅけ集めて、かかってくる敵はみな成敗して、四神の兄ちゃんらぁも追い払っちゃるわ。へぇでこの世に何ものぅなったら、わしがこの国を治めるわ。じゃけど、今のうちにわしに降参するんじゃったら、命だけは助けちゃるで。」
四神「誰が降参するきゃぁ!」
埴安「へじゃ戦の準備してきちゃろうてぇ。」
四神「どがぁでもせぇ!!」
話し合いは決裂し、埴安大王は戦の準備を整えるためいったん引き返した。
春青「あれ見たきゃぁ?ぶち怒っとるけぇ、わしらも油断できんわ。戦の準備しょうで!」
こうして四神の神たちと埴安大王との間で、戦が始まった。
決戦を前に、再び埴安大王が叫ぶ。
埴安「あぁはぐいのぅ!四神の兄ちゃんらぁに、また文句言うちゃるわ。戦しちゃろう思うて来てみりゃぁ、ぶち大軍がおるじゃなぁか!東西南北どこの山にも川にもよぅけ兵隊がおるわ。わしゃまだガキじゃし、たったこれだけの兵隊で戦わにゃいけん。まるでカマキリ対クルマじゃん。へじゃけど、風がいくらつよぅても柳の枝は折れんで。水がいくらつよぅても岩石は動かされん。わしが負けて体も骨もなんもなぁよぅになっても、いっそかまわんで。刀も弓矢も持っとるし、命をかけてとにかくやっちゃろうてぇ。あぁもぉ!兄ちゃんらぁにゃ勝てんかぁ。矢ならよぅけあるけぇ、雨みたいに降らしちゃるわ!!」
四神「皆でやっちゃりんさいや!」
激しい戦いが繰り広げられるが、そこへ一人の老人が現れた。
老人「おいおい、五神の神さんらぁ、何ぅしよるんね。やめんさいや。」
五神「わしらぁ土地の奪い合いの戦をしよるんじゃ。やめぇなんぞと言われる筋合いはなぁで!」
老人「あんたらぁ、こんな戦をしよっちゃいけまぁが。国の民が困っとるのはどがするんね。わかったら刀も弓も納めて戦をやめて、わしが言うことをよぉ聞きんさいや。」
五神「はぁはぁ、あがぁですのぅ。」
老人「ほいでの、わしは高天原(たかまがはら)のごうぎな御殿に呼ばれてからに、かしこねの命(みこと)さんに、五神の神さんらぁに命令してけぇ言われたんじゃ。へじゃけ今からあんたらの土地やらをわけますけぇの。」
五神「はぁ、わかりました。」
老人「まずのぅ、長男の春青大王さんは、東の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで春の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この青い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
春青「ありがたいのう。」
老人「へぇから、夏赤大王さんには、南の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで夏の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この赤い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
夏赤「ありがたいのう。」
老人「ほいで、秋白大王さんには、西の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで秋の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この白い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
秋白「ありがたいのう。」
老人「ほいから、冬黒大王さんには、北の方の土地ぅあげるけぇの。ほいで冬の90日が欲しいんじゃろうけど、ちぃとこらえてもろうて、18日を残して、72日ほどあげましょうよ。この黒い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
冬黒「ありがたいのう。」
老人「しまいに、埴安大王さんには、真ん中の土地ぅあげるけぇの。ほいで春夏秋冬の残してもろうた18日を全部あわせりゃ、これも72日じゃけぇ、みなと同じになるで。この黄色い御幣を立ててしっかり治めんさい。」
埴安「ありがたいのう。」
老人「よしゃよしゃ、へぇじゃ五神さんら、これでえぇあんばいになったけぇ、村が栄えるんと豊作になるんと、わりぃことがなぁよぅになるんと民のみなさんが元気になるんと、みな祈って神楽を舞いんさいや。わしが先導しちゃるけぇ。」
五神「はぁ、あがしましょうてぇ。」
だいたいのあらすじはわかっていても、やはり何をしゃべっているかわからなければ、面白さは半減してしまうのではないだろうか。例えば、埴安大王が決戦を前にして言うセリフ。自分から戦をしかけたわりに、実は途中弱気ともとれるセリフがあったりする。このほか、いろいろ意味深いセリフが楽しめるが、やはり一番は四神たちが埴安大王の願いを断るところだろう。ここがこの演目の核と言っても過言ではないのだが、さすがにここは難しすぎた。本文中にある「元亨利貞なり。」この四字熟語、訳すだけでかなりの文章になる。とにかく、今回はわかりやすさを優先したため、カットした部分も多数あることをご了承いただきたい。だいたいの意味がわかっていれば、なんとなくでも言っていることがわかったりする部分もあるはず。次回「五神」をご覧になるときには、しっかりと聞いてみると新しい発見があるかもしれない。
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
続き▽
2007,04,24 Tue 19:47
新着コメント
もっちゃさん、コメントありがとうございます。
わかりやすかった、もう一度見たいなどなど、本当に嬉しい言葉をいただいて、ありがとうございます☆
やはり広島ではなかなか見れない演目ですね。
もし機会がありましたら、ぜひ!
わかりやすかった、もう一度見たいなどなど、本当に嬉しい言葉をいただいて、ありがとうございます☆
やはり広島ではなかなか見れない演目ですね。
もし機会がありましたら、ぜひ!
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/08/22 20:57 | BFfnvy1Y |
早速読ませていただきました(笑´▽`)
他のも面白かったけど、これも面白いですね♪
すっごく分かりやすかったです。
後野さんの五神をRCCで一度だけ拝見したことがありますが、これを読んでもぅ一度見たい~(>_<*)と思いました★☆
どこかで見れることがあるといぃのですが・・・
広島ではなかなか難しいですよね。。。(;_;)
今はDVDで我慢したいと思います♪w
他のも面白かったけど、これも面白いですね♪
すっごく分かりやすかったです。
後野さんの五神をRCCで一度だけ拝見したことがありますが、これを読んでもぅ一度見たい~(>_<*)と思いました★☆
どこかで見れることがあるといぃのですが・・・
広島ではなかなか難しいですよね。。。(;_;)
今はDVDで我慢したいと思います♪w
| もっちゃ | EMAIL | URL | 07/08/22 10:41 | 0dchuV.g |
コガネムシさん、コメントありがとうございます。
E坂さんに続いてのお言葉、本当に嬉しいです。
今回のコラムは短縮バージョンを参考にさせていただきましたが、やはり完全バージョンのほうが面白いですよね。
RCC早春で長いバージョンを見させていただきましたが、また機会があればぜひ見てみたいと思います。
E坂さんに続いてのお言葉、本当に嬉しいです。
今回のコラムは短縮バージョンを参考にさせていただきましたが、やはり完全バージョンのほうが面白いですよね。
RCC早春で長いバージョンを見させていただきましたが、また機会があればぜひ見てみたいと思います。
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/04/26 18:34 | BFfnvy1Y |
E坂さん、コメントありがとうございます。
社中の方からお褒めの言葉をいただき、大変嬉しく思います。
とにかく分かりやすさを一番にしたので、かなりの意訳になってしまった部分もあり、どうかなと思ったりしたのですが^^;
吉和の大会でも楽しみにしております☆
社中の方からお褒めの言葉をいただき、大変嬉しく思います。
とにかく分かりやすさを一番にしたので、かなりの意訳になってしまった部分もあり、どうかなと思ったりしたのですが^^;
吉和の大会でも楽しみにしております☆
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/04/26 18:29 | BFfnvy1Y |
後野神楽社中のコガネムシと申します。いつもいろいろとご指導いただき有難うございます。この度の「五神」の翻訳素晴らしいですね。大変解りやすく翻訳してあり、なさけない話、私たちにも良くわかり納得出来る所が多々あります。神楽ファンの方には「五神」を理解出来て、楽しく観ていただけることと思います。大会等では時間的に口上も舞いも短縮せざるを得ず、理解が難しい点があると思いますが、このコラムをご覧いただくと良くわかりますね。私たちもまだまだ勉強していきたいと思います、よろしくお願いします。
| コガネムシ | EMAIL | URL | 07/04/26 18:27 | hS9sqCxM |