7月19日、北広島町の芸北運動公園で「第19回芸北神楽競演大会」が行われました。旧舞ばかりの競演大会という珍しいスタイルで、今年も楽しませていただきました。それではいくつかご紹介したいと思います。
まずは加計高校芸北分校神楽部のみなさんによる「序の舞」。初めて見た演目なんですが、四人の舞手さんが御幣と扇子を持って登場。「神迎え」などと同じような感じで、落ち着いた舞が繰り広げられました。縦、横、斜めへと交差する舞が多かったように思います。みなさんのピタリとあった舞と丁寧な所作がとても心地よく感じられました。後半は御幣を鈴に持ち替えて、四人が入り乱れての激しい舞。右へ左へ、ピョンピョン飛びながらの舞の連続、会場からは自然と大きな拍手が起こりました。また、プログラム中盤では再び芸北分校のみなさんが登場し、来月に群馬県で行われる、第32回全国高等学校総合文化祭の郷土芸能部門で上演する15分バージョンの「八岐大蛇」を披露されました。八匹の大蛇がステージ一杯に暴れまわり、さすが高校生の元気溢れる舞だなと感じました。
細見神楽団「鍾馗」。写真をご覧いただければわかりやすいのですが、立ち合いの前、鍾馗大神が太鼓の上に上がって大疫神を待ち構えるという場面がありました。「鍾馗」でこういう場面を見るのは初めてだったので、とても興味深く感じました。また大疫神の方のセリフがとてもよかったですね!そのセリフにかぶさるように笛の音が入ったのも珍しく思いました。
雄鹿原下組神楽団「頼政」。島根県の「頼政」だとかわいいお猿さんがたくさん出てきますが、こちらは鵺退治のみの内容です。最初は猿の面をつけた鵺が登場し、これを頼政が弓矢で射ると、鬼になって現れるという展開。次に鬼の舞があるというもので、これも珍しいものを見せていただいたと思います。画像は鬼となって現れた後半の鵺ですが、腕の部分が毛になっている衣装も特徴的ですね。
準優勝された長尾組神楽団「天神」。まずはとてもよく整っていた奏楽が印象に残りました。息ぴったりの楽はやはり聴いていて心地よいですね。そして立ち合いが特に素晴らしかったですね!確かに八調子に比べれば、テンポは遅いかもしれませんが、息つく間もない激しい舞、それもいつまでも続くかのような感じ。いかにも泥臭い、昔ながらの神楽という印象を強く受けました。
高井神楽団「鍾馗」。広島市内の神楽団さんで、こちらの「鍾馗」は八調子。まずは鍾馗を舞われた方がいい舞だったと思います。基本的な舞、所作に鍾馗らしさを加えた感じ、見ててしっかり伝わってきましたね。ちょっとしたタイミング、間の取り方、こういう基本的な舞がじっくり見れるのが旧舞の良いところですね!それと大太鼓の方の歌が実に良かったと思います。すごくのびのびとしたような最初の歌、神代の物語をしっかり演出しておられたように思います。
飯室神楽団「大楠公」。主役の楠木正成を舞われた方が個人賞を受賞されました。感動的な親子別れの場面はこの日一番拍手が多かったように思います。その後の足利軍との壮絶な戦い。文字通り火花が散る激しい舞で、「負けるな!」と声援を送りたくなります。最後の喜びの舞では、ボロボロに折れ曲がった刀が、その激しさを物語ります。画像でその曲がった刀がお分かりいただけますでしょうか?
そして優勝された川北神楽団「神武」。この演目はとにかく前半というか、立ち合いまでの神の舞がとても長い!お子さんだと「鬼も出んしつまらん…」という演目かもしれませんね。しかし息の合ったお二方の神舞は見ていて飽きません。メリハリの利いた舞、ピっと鋭く頭を切る所作など、いわゆる山県舞の良さを感じます。そしてこちらも刀を使った激しい立ち合いが見どころ。舞手さんの険しい表情も、見ていてこちらも白熱しますね。また大太鼓の方が奏楽の個人賞を受賞されました。
という具合に、とても珍しいものが多く見れ、また昔ながらの神楽の良さがじっくり味わえた大会でした。芸北オークガーデンのあの外での雰囲気はありませんが、会場の外には出店やバザーが並び、どれもこれも美味しいものだらけでした!また来年もぜひ行ってみたいですね。
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まずは加計高校芸北分校神楽部のみなさんによる「序の舞」。初めて見た演目なんですが、四人の舞手さんが御幣と扇子を持って登場。「神迎え」などと同じような感じで、落ち着いた舞が繰り広げられました。縦、横、斜めへと交差する舞が多かったように思います。みなさんのピタリとあった舞と丁寧な所作がとても心地よく感じられました。後半は御幣を鈴に持ち替えて、四人が入り乱れての激しい舞。右へ左へ、ピョンピョン飛びながらの舞の連続、会場からは自然と大きな拍手が起こりました。また、プログラム中盤では再び芸北分校のみなさんが登場し、来月に群馬県で行われる、第32回全国高等学校総合文化祭の郷土芸能部門で上演する15分バージョンの「八岐大蛇」を披露されました。八匹の大蛇がステージ一杯に暴れまわり、さすが高校生の元気溢れる舞だなと感じました。
細見神楽団「鍾馗」。写真をご覧いただければわかりやすいのですが、立ち合いの前、鍾馗大神が太鼓の上に上がって大疫神を待ち構えるという場面がありました。「鍾馗」でこういう場面を見るのは初めてだったので、とても興味深く感じました。また大疫神の方のセリフがとてもよかったですね!そのセリフにかぶさるように笛の音が入ったのも珍しく思いました。
雄鹿原下組神楽団「頼政」。島根県の「頼政」だとかわいいお猿さんがたくさん出てきますが、こちらは鵺退治のみの内容です。最初は猿の面をつけた鵺が登場し、これを頼政が弓矢で射ると、鬼になって現れるという展開。次に鬼の舞があるというもので、これも珍しいものを見せていただいたと思います。画像は鬼となって現れた後半の鵺ですが、腕の部分が毛になっている衣装も特徴的ですね。
準優勝された長尾組神楽団「天神」。まずはとてもよく整っていた奏楽が印象に残りました。息ぴったりの楽はやはり聴いていて心地よいですね。そして立ち合いが特に素晴らしかったですね!確かに八調子に比べれば、テンポは遅いかもしれませんが、息つく間もない激しい舞、それもいつまでも続くかのような感じ。いかにも泥臭い、昔ながらの神楽という印象を強く受けました。
高井神楽団「鍾馗」。広島市内の神楽団さんで、こちらの「鍾馗」は八調子。まずは鍾馗を舞われた方がいい舞だったと思います。基本的な舞、所作に鍾馗らしさを加えた感じ、見ててしっかり伝わってきましたね。ちょっとしたタイミング、間の取り方、こういう基本的な舞がじっくり見れるのが旧舞の良いところですね!それと大太鼓の方の歌が実に良かったと思います。すごくのびのびとしたような最初の歌、神代の物語をしっかり演出しておられたように思います。
飯室神楽団「大楠公」。主役の楠木正成を舞われた方が個人賞を受賞されました。感動的な親子別れの場面はこの日一番拍手が多かったように思います。その後の足利軍との壮絶な戦い。文字通り火花が散る激しい舞で、「負けるな!」と声援を送りたくなります。最後の喜びの舞では、ボロボロに折れ曲がった刀が、その激しさを物語ります。画像でその曲がった刀がお分かりいただけますでしょうか?
そして優勝された川北神楽団「神武」。この演目はとにかく前半というか、立ち合いまでの神の舞がとても長い!お子さんだと「鬼も出んしつまらん…」という演目かもしれませんね。しかし息の合ったお二方の神舞は見ていて飽きません。メリハリの利いた舞、ピっと鋭く頭を切る所作など、いわゆる山県舞の良さを感じます。そしてこちらも刀を使った激しい立ち合いが見どころ。舞手さんの険しい表情も、見ていてこちらも白熱しますね。また大太鼓の方が奏楽の個人賞を受賞されました。
という具合に、とても珍しいものが多く見れ、また昔ながらの神楽の良さがじっくり味わえた大会でした。芸北オークガーデンのあの外での雰囲気はありませんが、会場の外には出店やバザーが並び、どれもこれも美味しいものだらけでした!また来年もぜひ行ってみたいですね。
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2008,07,21 Mon 21:25
新着コメント
いいでね!さん、コメントありがとうございます。
本当に毎日暑いですね!
四季があることの素晴らしさを忘れてはいけないとは思いますが、そうは言ってもやはり暑いのは大変ですね…。
今週の月一の報告では、新人さんがガンバってくれると思いますので、どうぞお楽しみに☆
本当に毎日暑いですね!
四季があることの素晴らしさを忘れてはいけないとは思いますが、そうは言ってもやはり暑いのは大変ですね…。
今週の月一の報告では、新人さんがガンバってくれると思いますので、どうぞお楽しみに☆
| 特派員 | EMAIL | URL | 08/07/23 21:29 | gCzMJ10w |
私も行ってましたが、普段あまりみれない素朴な舞に感動しました。
特派員さんも暑さにまけず、頑張ってくださいね!
新人特派員さんの新しい報告に期待しています。
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| いいでね! | EMAIL | URL | 08/07/23 21:20 | bRN13JE2 |