2月22日は広島市の厚生年金会館で「RCC早春神楽共演大会」が行われました。今年で11回目を迎え、「ホール神楽」の最先端のイベントとして定着してきたように思います。
第一部「原点を見つめる」
まずは谷住郷神楽社中「天の岩戸」。神楽の原点と一口に言っても、考え方次第で様々な演目が浮かんでくると思います。「天の岩戸」と言えばやはりその物語が、神楽の原点と言えるでしょう。天照大神を始めとした八百万の神々を魅了した宇津女命の舞は、まさに神楽という芸能の始まりに相応しかったように思います。もちろん、他の神様の舞も見どころたっぷり。岩戸の前へと向かう、児屋根命と太玉命は、大きく手を振り、鈴を鳴らしながらの舞。国の隅々まで鈴を響かせ、神々の集合をうながすかのようでした。手はもちろん、足腰やその視線までも力強かった、手力男命の舞。そして最後は面を取り、歌を歌いながら喜ぶ神々の舞。神様が楽しむから「神楽」なんだなぁと改めて感じたりもしました。
第二部「伝統を受け継ぐ」
津浪神楽団「鍾馗」。強さの中に上品さを感じさせる鍾馗大神の舞。先ほどの「天の岩戸」の物語では、どちらかと言うと悪役で語られる須佐之男命ですが、この演目では疫神を退治する神として登場します。茅の輪をかざし、隙のない構えで宝剣を突き出す姿。対する疫神は、床をなめるかのように低い姿勢での舞。他の鬼にはない恐ろしさを見てとることができます。立ち合いでは、それぞれの舞が激しくぶつかり、見応え十分。重たい衣装を着たままですが、最後まで息の乱れを感じさせない鍾馗の舞には、「よぅ舞った!」と拍手を送られた方も多くおられたことでしょう。
後野神楽社中「八岐大蛇」。最初は七人目の姫が大蛇に呑み取られる場面から始まります。姫が一人舞う中、真っ暗なステージに、いつの間にか赤い点が。何が光っているのかと見ていると、みるみるうちに赤い点が増え、合計16の点に。そしてそれが姫に近づいていくのです。そう、赤い点は大蛇の目だったんですね!実に効果的な演出で、多くの方に強い印象を与えたように思います。後半でも印象的な場面が。火を吹いて須佐之男命に襲い掛かる八岐大蛇。そこではステージ全体が赤い照明で照らされました。客席に座っていても、その大蛇の吐く炎の熱が伝わるかのようでしたね。大きなステージ、プロのスタッフによる演出。まさに「ホール神楽」の醍醐味を味わうことができました。
筏津神楽団「黒塚」。阿闍梨祐慶(あじゃりゆうけい)という山伏と剛力が那須野ヶ原を訪れ、不思議な女に出会います。その女こそ、金毛白面九尾狐だった…という、これもみなさんお馴染みの演目ですね。「山伏の腰に下げたる法螺(ほら)の貝 一口吹けば悪魔退く」という歌もありますが、今回の山伏さん、本当に法螺貝をぶら下げ、途中実際にそれを吹く場面もありました!初めて見たので、とても印象深かったですね。ユーモラスな剛力さんに笑わせてもらった後は、恐ろしい鬼の登場。太鼓の上から現れ、獲物に迫ります。じぃっと動かず相手を凝視する姿、こちらもなんだか動けなくなってしまいそうです。後半は狐の姿になって登場し、獣らしく低く這い回りながらの立ち合い。三浦介らとの息もバッチリで、約50分の上演があっという間に感じました。
そして!今年も抽選にチャレンジしてきました。ブログを読んだ方から「今年は何が当たった?」と声をかけていただきましたが、(残念ながら…)またまた醤油でした(笑) みなさんは何が当たりましたか!? 後半の報告もお楽しみに!
第一部「原点を見つめる」
まずは谷住郷神楽社中「天の岩戸」。神楽の原点と一口に言っても、考え方次第で様々な演目が浮かんでくると思います。「天の岩戸」と言えばやはりその物語が、神楽の原点と言えるでしょう。天照大神を始めとした八百万の神々を魅了した宇津女命の舞は、まさに神楽という芸能の始まりに相応しかったように思います。もちろん、他の神様の舞も見どころたっぷり。岩戸の前へと向かう、児屋根命と太玉命は、大きく手を振り、鈴を鳴らしながらの舞。国の隅々まで鈴を響かせ、神々の集合をうながすかのようでした。手はもちろん、足腰やその視線までも力強かった、手力男命の舞。そして最後は面を取り、歌を歌いながら喜ぶ神々の舞。神様が楽しむから「神楽」なんだなぁと改めて感じたりもしました。
第二部「伝統を受け継ぐ」
津浪神楽団「鍾馗」。強さの中に上品さを感じさせる鍾馗大神の舞。先ほどの「天の岩戸」の物語では、どちらかと言うと悪役で語られる須佐之男命ですが、この演目では疫神を退治する神として登場します。茅の輪をかざし、隙のない構えで宝剣を突き出す姿。対する疫神は、床をなめるかのように低い姿勢での舞。他の鬼にはない恐ろしさを見てとることができます。立ち合いでは、それぞれの舞が激しくぶつかり、見応え十分。重たい衣装を着たままですが、最後まで息の乱れを感じさせない鍾馗の舞には、「よぅ舞った!」と拍手を送られた方も多くおられたことでしょう。
後野神楽社中「八岐大蛇」。最初は七人目の姫が大蛇に呑み取られる場面から始まります。姫が一人舞う中、真っ暗なステージに、いつの間にか赤い点が。何が光っているのかと見ていると、みるみるうちに赤い点が増え、合計16の点に。そしてそれが姫に近づいていくのです。そう、赤い点は大蛇の目だったんですね!実に効果的な演出で、多くの方に強い印象を与えたように思います。後半でも印象的な場面が。火を吹いて須佐之男命に襲い掛かる八岐大蛇。そこではステージ全体が赤い照明で照らされました。客席に座っていても、その大蛇の吐く炎の熱が伝わるかのようでしたね。大きなステージ、プロのスタッフによる演出。まさに「ホール神楽」の醍醐味を味わうことができました。
筏津神楽団「黒塚」。阿闍梨祐慶(あじゃりゆうけい)という山伏と剛力が那須野ヶ原を訪れ、不思議な女に出会います。その女こそ、金毛白面九尾狐だった…という、これもみなさんお馴染みの演目ですね。「山伏の腰に下げたる法螺(ほら)の貝 一口吹けば悪魔退く」という歌もありますが、今回の山伏さん、本当に法螺貝をぶら下げ、途中実際にそれを吹く場面もありました!初めて見たので、とても印象深かったですね。ユーモラスな剛力さんに笑わせてもらった後は、恐ろしい鬼の登場。太鼓の上から現れ、獲物に迫ります。じぃっと動かず相手を凝視する姿、こちらもなんだか動けなくなってしまいそうです。後半は狐の姿になって登場し、獣らしく低く這い回りながらの立ち合い。三浦介らとの息もバッチリで、約50分の上演があっという間に感じました。
そして!今年も抽選にチャレンジしてきました。ブログを読んだ方から「今年は何が当たった?」と声をかけていただきましたが、(残念ながら…)またまた醤油でした(笑) みなさんは何が当たりましたか!? 後半の報告もお楽しみに!
2009,02,23 Mon 22:30
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