7月17日に広島市のALSOKホールで「RCC神楽スペシャル」が行われました。今年のテーマは「伝説の地を訪ねて」で、昨年同様ステージにスクリーンが設置されました。演目の伝説の地を紹介するVTRや上演中のビデオ映像が流されました。それではご紹介します。
まずは琴庄神楽団「神迎え」からスタート。神楽を上演する前に神様をお迎えしようとするこの演目、見た目には地味かもしれませんが、神楽の面白さがたくさん感じられます。登場するのは四人の舞手さんで、それぞれ緑、赤、白、紫の衣装をまとっています。そしてこの舞手さんがそれぞれ四隅に鎮まると、その頭上には同じ色の天蓋飾りがありました。これは陰陽五行に基づく色分けで、緑は東、赤は南。そして白が西で紫(黒)が北。こうやって舞殿に方角を記したり、あるいは季節を表したりして、神様を迎える態勢を整えます。単なるホールのステージではなく、神様を意識した舞台はみなさんにも神聖に感じられたことと思います。
そして伝説の始まりです。今回の注目、悪狐伝三部作より、まずは神幸神楽団「悪狐伝(前編)」。海を越えてやってきた金毛白面九尾の狐が、玉藻前となって宮中に入りこむも、陰陽師に見破られて、やむなく那須野ヶ原に飛び去るというあらすじ。おそらくファンのみなさんも、この演目をご覧になる機会はそう多くないのではないでしょうか。それだけに珍しい展開にみなさんグイグイ引き込まれたことと思います。大まかなあらすじだけでなく、「そんなこともあったのか!」というような、この演目ならではの見せ場が満載で、とても興味深く見ることができました。中でも中盤に登場した悪狐の衣装!よく見かけるモフモフ感たっぷりの着ぐるみではなく、見たことのないような柄の衣装でした。着ぐるみを見慣れている方は、ちょっと戸惑いを感じられたかもしれませんね。
続いてファンのみなさんにお馴染みの「悪狐伝」は琴庄神楽団による上演。お待ちかねの十念寺の和尚さんに加え、今回も「はっちゃん」が登場して息の合ったコンビネーションを見せてくださいました。この強力タッグの前には、日本三大悪妖怪に数えられる九尾の狐も歯が立たない様子…。まともに取り合ってはもらえません。この場面はいろんなアドリブが炸裂して、ファンのみなさんもさぞかし楽しまれたことでしょう!そんな空気がガラっと変わる後半、玉藻前が正体を現す場面はこの演目の見せ場の一つ。無念さを出しながら、静かな様子からだんだんと怒りに変わる辺りのセリフ、ゾクゾクしてきますね。そして正体を表した悪狐と、三浦介らの合戦。二人の神を相手に、ほぼ休むことなく大立ち回りを舞い切った狐さんに会場は拍手喝采でした。
そして三部作の締め括り、塩瀬神楽団「悪狐伝(最終編)」。三浦介らに退治された狐の怨念が、なんと殺生石という大岩となり、毒を放って災いをなしていました。これを聞いた玄翁(げんのう)和尚という人物が、法華経と法の槌によってこの石を壊し、ついに悪狐は完全に退治されるという物語です。狐も最後ならチャリも最後?ここでは飛脚の飛助(とびすけ)という役が登場し、しっかりと笑わせてくださいました。中でも持っていた弁当で悪狐を手なづけてしまうという芸当はお見事!なんとかサーカスもビックリです(笑)。しかし両者は決別し、とうとう飛助は狐の餌食となってしまうのでした…。後半はまた空気を変えて、玄翁和尚が登場します。これまた派手ではありませんが、法力という目に見えない力を持って、悪狐との最後の戦いに挑みます。実際には「目に見えないもの」はなかなか感じにくいものですが、こういう力は時に私達にとってすごく大事なものになるのかもしれません。
以上、前半の4演目のご紹介でした。「その2」で残りの3演目をご紹介します!
まずは琴庄神楽団「神迎え」からスタート。神楽を上演する前に神様をお迎えしようとするこの演目、見た目には地味かもしれませんが、神楽の面白さがたくさん感じられます。登場するのは四人の舞手さんで、それぞれ緑、赤、白、紫の衣装をまとっています。そしてこの舞手さんがそれぞれ四隅に鎮まると、その頭上には同じ色の天蓋飾りがありました。これは陰陽五行に基づく色分けで、緑は東、赤は南。そして白が西で紫(黒)が北。こうやって舞殿に方角を記したり、あるいは季節を表したりして、神様を迎える態勢を整えます。単なるホールのステージではなく、神様を意識した舞台はみなさんにも神聖に感じられたことと思います。
そして伝説の始まりです。今回の注目、悪狐伝三部作より、まずは神幸神楽団「悪狐伝(前編)」。海を越えてやってきた金毛白面九尾の狐が、玉藻前となって宮中に入りこむも、陰陽師に見破られて、やむなく那須野ヶ原に飛び去るというあらすじ。おそらくファンのみなさんも、この演目をご覧になる機会はそう多くないのではないでしょうか。それだけに珍しい展開にみなさんグイグイ引き込まれたことと思います。大まかなあらすじだけでなく、「そんなこともあったのか!」というような、この演目ならではの見せ場が満載で、とても興味深く見ることができました。中でも中盤に登場した悪狐の衣装!よく見かけるモフモフ感たっぷりの着ぐるみではなく、見たことのないような柄の衣装でした。着ぐるみを見慣れている方は、ちょっと戸惑いを感じられたかもしれませんね。
続いてファンのみなさんにお馴染みの「悪狐伝」は琴庄神楽団による上演。お待ちかねの十念寺の和尚さんに加え、今回も「はっちゃん」が登場して息の合ったコンビネーションを見せてくださいました。この強力タッグの前には、日本三大悪妖怪に数えられる九尾の狐も歯が立たない様子…。まともに取り合ってはもらえません。この場面はいろんなアドリブが炸裂して、ファンのみなさんもさぞかし楽しまれたことでしょう!そんな空気がガラっと変わる後半、玉藻前が正体を現す場面はこの演目の見せ場の一つ。無念さを出しながら、静かな様子からだんだんと怒りに変わる辺りのセリフ、ゾクゾクしてきますね。そして正体を表した悪狐と、三浦介らの合戦。二人の神を相手に、ほぼ休むことなく大立ち回りを舞い切った狐さんに会場は拍手喝采でした。
そして三部作の締め括り、塩瀬神楽団「悪狐伝(最終編)」。三浦介らに退治された狐の怨念が、なんと殺生石という大岩となり、毒を放って災いをなしていました。これを聞いた玄翁(げんのう)和尚という人物が、法華経と法の槌によってこの石を壊し、ついに悪狐は完全に退治されるという物語です。狐も最後ならチャリも最後?ここでは飛脚の飛助(とびすけ)という役が登場し、しっかりと笑わせてくださいました。中でも持っていた弁当で悪狐を手なづけてしまうという芸当はお見事!なんとかサーカスもビックリです(笑)。しかし両者は決別し、とうとう飛助は狐の餌食となってしまうのでした…。後半はまた空気を変えて、玄翁和尚が登場します。これまた派手ではありませんが、法力という目に見えない力を持って、悪狐との最後の戦いに挑みます。実際には「目に見えないもの」はなかなか感じにくいものですが、こういう力は時に私達にとってすごく大事なものになるのかもしれません。
以上、前半の4演目のご紹介でした。「その2」で残りの3演目をご紹介します!
2011,07,20 Wed 22:17
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お邪魔します。
悪狐伝のトリビアを一つ。
玄翁和尚により砕かれた殺生石は、三つの欠片が全国のある共通の地名の場所に飛び散ったそうです。
場所には、諸説ありますが、その地名を“タカタ”と言うそうです。
そう、広島県の高田郡、、、現在の安芸高田市も、その一つといわれております。
悪狐伝のトリビアを一つ。
玄翁和尚により砕かれた殺生石は、三つの欠片が全国のある共通の地名の場所に飛び散ったそうです。
場所には、諸説ありますが、その地名を“タカタ”と言うそうです。
そう、広島県の高田郡、、、現在の安芸高田市も、その一つといわれております。
| 左門 | EMAIL | URL | 11/07/21 12:04 | Mv/qz7e2 |