ほぼ一週間ず~っと降っていた雨もどうにか上がり、久しぶりに夏らしさを感じたこの日。競演の部は全て旧舞というなかなか珍しい大会が、芸北オークガーデンふれあい広場で行われました。
個人的にど~~~しても見たい演目があって、それが高野神楽団の「七代」。幼少の頃に見て、鬼の面の迫力に圧倒された記憶がありました。それで今回、十数年ぶりに見ることができたんですが、やはり鬼の面が印象的でしたね。高野神楽団はこの「七代」のほかにも「手草」、「かっ鼓」、「皇后」など、旧舞の演目を大事に伝承されています。ぜひともこれからも頑張っていただいて、後継者育成を進めて欲しいと思います。
準優勝はあさひが丘神楽団の「源頼政鵺退治」。立ち合いでのテンポの速さと、よくそろった舞がとてもよかったと思います。また、鬼の方が個人賞を取られたように、演技面でも非常に熱の入った舞でした。
優勝は田尾組神楽団の「塵倫」。個人的に思ったのは、準優勝のあさひが丘神楽団とは対照的な舞ではないかということです。舞人の動きが見事にそろうような、洗練された舞も神楽の面白いところですが、動きをそろえるということに集中しすぎると、今度は逆に独特の舞い方やリズムなど、それぞれの神楽団が持っている伝統が崩れてくるのはないかと思っています。田尾組神楽団の「塵倫」は、そういった独特の伝統をしっかりと感じる舞でした。また表彰式の後に、団長様をみんなで胴上げされるなど、本当に喜んでいらっしゃいました。
他には龍南神楽団の「大江山」、これも独特の舞い方がとても印象的でした。パンフレットの紹介文に「伝統である落ち着いた神楽」とあるんですが、まさにその通りだったと思います。また、「観客に満足してもらえる舞」を心がけているということで、見せ場もいろいろ工夫されていたように感じました。
波佐常磐倶楽部の「神武」。
これは浜田市の団体なんですが、見た感じは石見神楽ではなく、広島の旧舞のようでした。楽も、手打ち鐘や笛などの音自体は石見神楽の音なんですが、リズムはどちらかというと広島の安芸太田町あたりのような感じでした。ということで非常に興味深く見せていただきました。
逆に、北広島町の苅屋形神楽団「鐘馗」は、石見神楽を見ているような感じでした。楽のリズムといい舞い方といい、石見神楽そのものという印象で、また鬼の面もあまり広島では見かけない面のように思いました。
表彰の前には、審査員の方から「神楽の言葉を大切に」というお話がありました。昔からの伝統ということで、先輩方が言われていた口上をそのまま使われているのがほとんどだと思いますが、その中に意味もわからないまま使っているということもあると思います。神楽の言葉は、昔の言葉が多く、難しいものもありますが、そのあたりをよく神楽団で検討されて、意味をしっかり理解したうえで使っていただきたい、というものでした。
確かに今回の神楽はあまり見ることのない舞が多かったので、いろんな意味で自分にはとても勉強になりました。
実はこの会場は初めて行ったのですが、とても良い所だったと思います。会場が広くて、みなさん思い思いの場所で神楽を見ておられ、周りにはたくさんの出店がありました。晩御飯に食べた焼きそばはとてもおいしかったです。味は辛すぎず薄すぎず、お肉もしっかり入ってて大満足!神楽の合間には抽選会もあり、なんと身近な人が見事当選して賞品をもらっていたのはビックリでした。
とにかく、旧舞を落ち着いてしっかり見たい人には超オススメの大会でした。これを読んで行ってみようと思われた方、イスか座布団を忘れずに!
競演結果
優勝 田尾組神楽団 「塵倫」
準優勝 あさひが丘神楽団 「源頼政鵺退治」
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個人的にど~~~しても見たい演目があって、それが高野神楽団の「七代」。幼少の頃に見て、鬼の面の迫力に圧倒された記憶がありました。それで今回、十数年ぶりに見ることができたんですが、やはり鬼の面が印象的でしたね。高野神楽団はこの「七代」のほかにも「手草」、「かっ鼓」、「皇后」など、旧舞の演目を大事に伝承されています。ぜひともこれからも頑張っていただいて、後継者育成を進めて欲しいと思います。
準優勝はあさひが丘神楽団の「源頼政鵺退治」。立ち合いでのテンポの速さと、よくそろった舞がとてもよかったと思います。また、鬼の方が個人賞を取られたように、演技面でも非常に熱の入った舞でした。
優勝は田尾組神楽団の「塵倫」。個人的に思ったのは、準優勝のあさひが丘神楽団とは対照的な舞ではないかということです。舞人の動きが見事にそろうような、洗練された舞も神楽の面白いところですが、動きをそろえるということに集中しすぎると、今度は逆に独特の舞い方やリズムなど、それぞれの神楽団が持っている伝統が崩れてくるのはないかと思っています。田尾組神楽団の「塵倫」は、そういった独特の伝統をしっかりと感じる舞でした。また表彰式の後に、団長様をみんなで胴上げされるなど、本当に喜んでいらっしゃいました。
他には龍南神楽団の「大江山」、これも独特の舞い方がとても印象的でした。パンフレットの紹介文に「伝統である落ち着いた神楽」とあるんですが、まさにその通りだったと思います。また、「観客に満足してもらえる舞」を心がけているということで、見せ場もいろいろ工夫されていたように感じました。
波佐常磐倶楽部の「神武」。
これは浜田市の団体なんですが、見た感じは石見神楽ではなく、広島の旧舞のようでした。楽も、手打ち鐘や笛などの音自体は石見神楽の音なんですが、リズムはどちらかというと広島の安芸太田町あたりのような感じでした。ということで非常に興味深く見せていただきました。
逆に、北広島町の苅屋形神楽団「鐘馗」は、石見神楽を見ているような感じでした。楽のリズムといい舞い方といい、石見神楽そのものという印象で、また鬼の面もあまり広島では見かけない面のように思いました。
表彰の前には、審査員の方から「神楽の言葉を大切に」というお話がありました。昔からの伝統ということで、先輩方が言われていた口上をそのまま使われているのがほとんどだと思いますが、その中に意味もわからないまま使っているということもあると思います。神楽の言葉は、昔の言葉が多く、難しいものもありますが、そのあたりをよく神楽団で検討されて、意味をしっかり理解したうえで使っていただきたい、というものでした。
確かに今回の神楽はあまり見ることのない舞が多かったので、いろんな意味で自分にはとても勉強になりました。
実はこの会場は初めて行ったのですが、とても良い所だったと思います。会場が広くて、みなさん思い思いの場所で神楽を見ておられ、周りにはたくさんの出店がありました。晩御飯に食べた焼きそばはとてもおいしかったです。味は辛すぎず薄すぎず、お肉もしっかり入ってて大満足!神楽の合間には抽選会もあり、なんと身近な人が見事当選して賞品をもらっていたのはビックリでした。
とにかく、旧舞を落ち着いてしっかり見たい人には超オススメの大会でした。これを読んで行ってみようと思われた方、イスか座布団を忘れずに!
競演結果
優勝 田尾組神楽団 「塵倫」
準優勝 あさひが丘神楽団 「源頼政鵺退治」
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2006,07,23 Sun 21:49
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