9月25日は呉市文化ホールで「RCC神楽呉公演」が行われました。上演前に司会の方からお話がありましたが、神楽の呉公演は5年ぶりで、その時もこの会場でした。当時はこの特派員報告もスタートしたばかりだったのですが、会場に着くとその頃を思い出して懐かしかったですね。それでは5演目の報告です。
まずは宮乃木神楽団「神迎え」。4人の舞手が登場し、それぞれ季節や方角などを表して舞います。舞手さんが順に舞殿をめぐる様子も、春から夏へ、夏から秋、そして冬へ…というような見方をすると、この演目ならではの楽しみ方にもなると思います。派手さはないかもしれませんが、演技や演出のない、言わばニュートラルの状態の素朴な舞がしっかりと味わえる上演でした。
続いては中川戸神楽団「瀧夜叉姫」。5年前、この会場で「板蓋宮」を上演された中川戸さん。クライマックスの入鹿の首が宙を舞う場面で、会場が揺れんばかりの大歓声が上がったことをよく覚えていますが、今回はどんな演出を見せてくれるのか、期待されていた方もおられたことでしょう。やはり面の早変わりでは会場が大きく沸きましたね。演出だけでなく、演技や奏楽でさらに場面が盛り上がるように、上手く流れを作っておられたように感じました。
次は宮乃木神楽団「紅葉狩」。見所はやはり変化自在の鬼女たちで、前半の優雅な舞、鬼女になっての激しい舞、そして鬼となっての迫力ある舞。しかし神の舞も見応えありでしたよ。鬼女征伐の勅命を受けた平維茂と相良蔵人の二人。ゆったりとして重みがありながらも、楽にのってリズムよく舞い進んで行く姿に、見ていてとても安定感を覚えました。前半のしっかりした舞を見ているからこそ、後半の激しい合戦がより見応えのあるものになると思います。
次は原田神楽団「土蜘蛛」。こちらも初めから終わりまで見応えのある舞でした。同じ神の舞も、源頼光とその家来である四天王たちの舞ぶりには違いが見られます。また四天王でも、最初の場面と、土蜘蛛を退治に向かう場面では違いがあります。ちょっとしたことですが、神楽がより面白く感じられる要素ですので、ぜひみなさんも注目してみてください。そしてこの演目と言えば、胡蝶が片足で歩く場面が見所。今回は舞台の端から端まで、さらにもう半周するというもので、これには大きな拍手が起こりました。
最後は山王神楽団「八岐大蛇」。さてこれまでは個人の舞や演出に注目してみましたが、この上演で特筆すべきは、舞台の使い方。八匹の大蛇が登場するこの演目ならではの見所です。左右の花道から登場する大蛇たちに、客席からはどよめきも。舞台いっぱいに暴れる大蛇の迫力に圧倒されましたね。その中でいわゆる舞殿のスペースにとらわれない、自由な空間の使い方で、真ん中だけでなくサイドにも上手く見せ場を展開されていたように見えました。大蛇を得意とされ、なおかつホールでの上演に慣れている山王さんならではの上演だったように思います。
以上5演目の紹介でした。さていよいよ本格的な神楽シーズンの到来ですね。みなさんしっかり楽しんでください!
まずは宮乃木神楽団「神迎え」。4人の舞手が登場し、それぞれ季節や方角などを表して舞います。舞手さんが順に舞殿をめぐる様子も、春から夏へ、夏から秋、そして冬へ…というような見方をすると、この演目ならではの楽しみ方にもなると思います。派手さはないかもしれませんが、演技や演出のない、言わばニュートラルの状態の素朴な舞がしっかりと味わえる上演でした。
続いては中川戸神楽団「瀧夜叉姫」。5年前、この会場で「板蓋宮」を上演された中川戸さん。クライマックスの入鹿の首が宙を舞う場面で、会場が揺れんばかりの大歓声が上がったことをよく覚えていますが、今回はどんな演出を見せてくれるのか、期待されていた方もおられたことでしょう。やはり面の早変わりでは会場が大きく沸きましたね。演出だけでなく、演技や奏楽でさらに場面が盛り上がるように、上手く流れを作っておられたように感じました。
次は宮乃木神楽団「紅葉狩」。見所はやはり変化自在の鬼女たちで、前半の優雅な舞、鬼女になっての激しい舞、そして鬼となっての迫力ある舞。しかし神の舞も見応えありでしたよ。鬼女征伐の勅命を受けた平維茂と相良蔵人の二人。ゆったりとして重みがありながらも、楽にのってリズムよく舞い進んで行く姿に、見ていてとても安定感を覚えました。前半のしっかりした舞を見ているからこそ、後半の激しい合戦がより見応えのあるものになると思います。
次は原田神楽団「土蜘蛛」。こちらも初めから終わりまで見応えのある舞でした。同じ神の舞も、源頼光とその家来である四天王たちの舞ぶりには違いが見られます。また四天王でも、最初の場面と、土蜘蛛を退治に向かう場面では違いがあります。ちょっとしたことですが、神楽がより面白く感じられる要素ですので、ぜひみなさんも注目してみてください。そしてこの演目と言えば、胡蝶が片足で歩く場面が見所。今回は舞台の端から端まで、さらにもう半周するというもので、これには大きな拍手が起こりました。
最後は山王神楽団「八岐大蛇」。さてこれまでは個人の舞や演出に注目してみましたが、この上演で特筆すべきは、舞台の使い方。八匹の大蛇が登場するこの演目ならではの見所です。左右の花道から登場する大蛇たちに、客席からはどよめきも。舞台いっぱいに暴れる大蛇の迫力に圧倒されましたね。その中でいわゆる舞殿のスペースにとらわれない、自由な空間の使い方で、真ん中だけでなくサイドにも上手く見せ場を展開されていたように見えました。大蛇を得意とされ、なおかつホールでの上演に慣れている山王さんならではの上演だったように思います。
以上5演目の紹介でした。さていよいよ本格的な神楽シーズンの到来ですね。みなさんしっかり楽しんでください!
2011,09,26 Mon 19:34
コメント
がんば
| ゆっちー | EMAIL | URL | 11/10/27 22:21 | mZq6GGkM |
神楽すきです
| ゆっちー | EMAIL | URL | 11/10/27 21:59 | mZq6GGkM |
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