年末恒例のイベントとして、神楽ファンのみなさんにも定着しつつある「RCC神楽スペシャル」。今年は「鬼女伝説」をテーマに、12月16日、ALSOKホールで行われました。鬼女が出る演目ということで、やはりどこの団体も面の早変わりがすごかったですね!面だけではなく衣装も早変わりがあったりして、みなさん驚かれたことと思います。
最初は鬼女…ではなく、儀式舞がありました。石見神楽亀山社中「真榊」。今回初めて見た演目で、とても楽しみにしていました。儀式舞、というと優雅でゆったりとした舞というイメージがありますが、この演目は舞も楽も、かなり激しいところがあったりして、とても珍しく思いました。そして五方の神様に真榊を供えるという意味合いの神楽であることがわかりましたね。広島ではあまり見られない演目ですが、おそらく秋祭りでは、神楽の前に行われる祭典において、この真榊をお供えするという儀式があるのではないでしょうか。もし祭りに行かれた方、その辺も見てみると面白いかもしれません。
そして鬼女伝説の幕開けは琴庄神楽団「滝夜叉姫」。最初に五月姫が登場する場面は、照明が暗くなり、ドライアイスがステージいっぱいに広がりました。先ほどの儀式舞の余韻もあってか、全体的に神聖な雰囲気が漂います。その中で妖術を授かり、一気にテンションがあがるところで舞手の方の演技も「滝夜叉姫」へと変わりました。いろいろな効果によってさらに神楽が魅力的になるのがホール神楽の面白いところですね。また滝夜叉姫が「五月姫」へと戻る場面は、面を取って素顔になるのはよく見かけますが、琴庄さんはもう一工夫。衣装があっという間に変わったんですよね!しかもピンクに花柄の着物という衣装で、これはなかなか見られない演出でした。
そして再び亀山社中で「貴船」。先ほど五月姫が願を掛けた貴船神社も再び登場しました。夫に離縁された女が、その夫に復讐をせんと鬼女となって呪い殺そうとする怖い神楽です。ただでさえ陰惨な演目とされているのに、照明などの効果で不気味な鬼女の面がさらに恐ろしく見えます。また白い着物から赤い着物への早変わりも見事でしたね!しかし、怖さばかりを演出するのではなく、この演目の訴えるもの、これを最後にしっかりと考えさせられるものになっています。女の面へと戻り、ついには昇天する悲しい結末、そして「人の心に本当の鬼がいる」という言葉が心に響きました。
続いては原田神楽団「土蜘蛛」。いつも見慣れた演目も、いろいろな演出でさらに効果倍増となっているのがよくわかりました。土蜘蛛の精魂が頼光に毒薬を渡し、具合はどうかと尋ねる場面。暗くなってスポットライトが当たったのですが、月明かりに照らされたかのようでしたね。そして土蜘蛛が岩屋へと逃げ帰る場面、鬼棒をバシバシと叩いたりする姿は、いつもより気合が入っているように見えました。そして楽のみなさんもさらに盛り上げようとされていたのが伝わってきましたね。手打ち鐘の方はあの名人芸をしっかりと見せてくださいました!
以上、ここまでを「その1」として後半はまた次回にご紹介します!
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最初は鬼女…ではなく、儀式舞がありました。石見神楽亀山社中「真榊」。今回初めて見た演目で、とても楽しみにしていました。儀式舞、というと優雅でゆったりとした舞というイメージがありますが、この演目は舞も楽も、かなり激しいところがあったりして、とても珍しく思いました。そして五方の神様に真榊を供えるという意味合いの神楽であることがわかりましたね。広島ではあまり見られない演目ですが、おそらく秋祭りでは、神楽の前に行われる祭典において、この真榊をお供えするという儀式があるのではないでしょうか。もし祭りに行かれた方、その辺も見てみると面白いかもしれません。
そして鬼女伝説の幕開けは琴庄神楽団「滝夜叉姫」。最初に五月姫が登場する場面は、照明が暗くなり、ドライアイスがステージいっぱいに広がりました。先ほどの儀式舞の余韻もあってか、全体的に神聖な雰囲気が漂います。その中で妖術を授かり、一気にテンションがあがるところで舞手の方の演技も「滝夜叉姫」へと変わりました。いろいろな効果によってさらに神楽が魅力的になるのがホール神楽の面白いところですね。また滝夜叉姫が「五月姫」へと戻る場面は、面を取って素顔になるのはよく見かけますが、琴庄さんはもう一工夫。衣装があっという間に変わったんですよね!しかもピンクに花柄の着物という衣装で、これはなかなか見られない演出でした。
そして再び亀山社中で「貴船」。先ほど五月姫が願を掛けた貴船神社も再び登場しました。夫に離縁された女が、その夫に復讐をせんと鬼女となって呪い殺そうとする怖い神楽です。ただでさえ陰惨な演目とされているのに、照明などの効果で不気味な鬼女の面がさらに恐ろしく見えます。また白い着物から赤い着物への早変わりも見事でしたね!しかし、怖さばかりを演出するのではなく、この演目の訴えるもの、これを最後にしっかりと考えさせられるものになっています。女の面へと戻り、ついには昇天する悲しい結末、そして「人の心に本当の鬼がいる」という言葉が心に響きました。
続いては原田神楽団「土蜘蛛」。いつも見慣れた演目も、いろいろな演出でさらに効果倍増となっているのがよくわかりました。土蜘蛛の精魂が頼光に毒薬を渡し、具合はどうかと尋ねる場面。暗くなってスポットライトが当たったのですが、月明かりに照らされたかのようでしたね。そして土蜘蛛が岩屋へと逃げ帰る場面、鬼棒をバシバシと叩いたりする姿は、いつもより気合が入っているように見えました。そして楽のみなさんもさらに盛り上げようとされていたのが伝わってきましたね。手打ち鐘の方はあの名人芸をしっかりと見せてくださいました!
以上、ここまでを「その1」として後半はまた次回にご紹介します!
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2007,12,17 Mon 21:41
コメント
スマイリーさん、コメントありがとうございます。
「ホール神楽」をしっかり楽しまれたようですね!
やはりいつもの大会やイベントとは一味違いますよね。
「貴船」の最後の言葉、わかっていただけてこちらも嬉しいです。
五月さん、コメントありがとうございます。
シーズンオフになると、あまり報告も書けませんが、できるだけファンのみなさんのために頑張ろうと思います。
2月にはまた市内で大きなイベントがありますので、ぜひお越しください!
「ホール神楽」をしっかり楽しまれたようですね!
やはりいつもの大会やイベントとは一味違いますよね。
「貴船」の最後の言葉、わかっていただけてこちらも嬉しいです。
五月さん、コメントありがとうございます。
シーズンオフになると、あまり報告も書けませんが、できるだけファンのみなさんのために頑張ろうと思います。
2月にはまた市内で大きなイベントがありますので、ぜひお越しください!
| 特派員 | EMAIL | URL | 07/12/18 20:45 | BFfnvy1Y |
衣装の早変わり見てみたくなりました。私は神楽グランプリから冬眠状態になっているので、特派員報告や皆さんのコメントを楽しみしている毎日です。来年は多くの神楽団の舞いを見に行きたいと思ってます。
| 五月 | EMAIL | URL | 07/12/18 08:15 | MZc4TY.E |
鬼女伝説見に行きました~
石見神楽亀山社中の「貴船」、どんどん引き込まれていきました。
そして最後の言葉、ずーんと胸に響きました。
急に見に行くことを決めたので、2階席でしたが
ホールで見る神楽もいいものですね。
石見神楽亀山社中の「貴船」、どんどん引き込まれていきました。
そして最後の言葉、ずーんと胸に響きました。
急に見に行くことを決めたので、2階席でしたが
ホールで見る神楽もいいものですね。
| スマイリー | EMAIL | URL | 07/12/17 22:39 | rXdj1fng |
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