2月14日は千代田開発センターで「月一の舞」が行われました。今回のテーマは「親から子へ 神楽の未来が見える」ということで、いつもの神楽上演に加え、それぞれ出演団体の中で親子にまつわるエピソードなども語られました。それではご紹介していきます。
まずは上河内神楽団「大江山」。上河内神楽団さんは、家族関係となる方が団員の中で半数以上になるということで、舞手、楽人とどこを見ても親子の共演となっていたようです。神楽だけでなく、いつも一緒に過ごしている、身内ならではの息の合った様子が、いたるところで見られたように思います。しかし、家族じゃないから息が合わないということは決してありません。大江山へ攻め上る頼光たち、その神三人は若手の方が二名とベテランの方一名というコンビでしたが、実の親子ではなくとも、若い後輩を常に見守るかのような、先輩の優しい視線がとても暖かく感じられました。
続いては梶矢神楽団「山伏」。今回の月一は神楽上演前に主催者を代表してNPO法人広島神楽芸術研究所の菅沢良典さんが、それぞれの出演団体の紹介をされました。その中で印象に残ったお話があったのでここでもご紹介させていただきます。みなさんもよくご存知のように、菅沢さんは宮乃木神楽団の顧問としても活動されており、そして宮乃木神楽団さんは梶矢神楽団さんから指導を受けました。その最初の頃、指導に来られた梶矢神楽団の方が「榊(さかき)とはどういう漢字か知っていますか」と問われたのだそうです。榊は「木へん」に「神」と書く、つまりこの木には神様が宿っておられる…。榊は神楽の中でも手に持ったりしますし、神様へのお供え物でもあります。舞や楽が重要なのはもちろんですが、こういったことを大事にされることは、神楽の伝承という面において何よりも大切なことではないでしょうか。そんな伝統を大事にされている梶矢神楽団さん。今回の上演も派手さはないかもしれませんが、伝統の味、技といったものをみなさんも感じていただけたと思います。
そして都治神楽社中「塵輪」。司会の方から「都治に林親子あり」という紹介もあったように、この林さんお二方が都治神楽社中を支えてこられたのだそうです。そんなお二方は今回、大太鼓と小太鼓で出演されました。舞手の心を読みつつ、全体の流れも考えながらのリードは、なかなかできることではないと思いますが、神楽を熟知したお二方が太鼓を叩かれるのは、舞手の方にとってはさぞかし心強く感じられたことと思います。中でもやはり、合戦の場面は素晴らしかったですね。止まることを知らないかのような激しい舞。そしてクライマックスに近づくにつれ、どんどん激しくなっていく奏楽。お互いが畳み掛けるような相乗効果で、「神楽に酔いしれる」感覚を味わうことができました。
最後は上河内神楽団「紅葉狩」。先ほどの「大江山」上演後に団員のみなさんの素顔を拝見することができたのですが、その際に本当にみなさんが仲の良いことがすごく伝わってきたんですよね。しかし、一度お囃子が鳴れば表情が変わります。親子、あるいはご家族の方なら見慣れた光景かもしれませんが、普段を知る機会のないファンのみなさんにとっては貴重な体験だったのではないでしょうか。個人的にはやはり、大太鼓の河野さんが印象的でした。先ほどは娘さんの言葉につい涙が…という一幕もありましたが、いざ本番となると一変。神楽歌はもちろん、要所で入る掛け声も心地のいいものですよね。合戦の時の立ち上がりながらの勢いある姿は、舞手さんもファンの方もさらに盛り上がることができたのではと思います。
上演終了後には上河内神楽団の方との記念撮影会も行われました。今回はどの神楽団さんも全員が登場してくださったので、普段見れない素顔もファンのみなさんにバッチリ見ていただけたと思います。特派員報告もいつもとはちょっと趣向を変えて、いろんなエピソードをご紹介させていただきました。「親子」とあえてくくらなくても、神楽団の中では先輩と後輩がしっかりと絆で結ばれている、それはファンのみなさんにもおわかりいただけると思います。先輩から後輩へ、時には厳しく、時には優しく、長い時間をかけて代々受け継がれてきた神楽。そんな伝承の中での「親子」ならではの物語が今回のテーマでした。ただ神楽を楽しむだけでなく、より深く神楽に興味を持つ機会はなかなかないと思いますが、この月一の舞はそんな貴重なイベントの一つとして定着してきた感があります。来年度の続行も決定したようですし、私自身もみなさんと一緒に楽しみにしたいと思います。
まずは上河内神楽団「大江山」。上河内神楽団さんは、家族関係となる方が団員の中で半数以上になるということで、舞手、楽人とどこを見ても親子の共演となっていたようです。神楽だけでなく、いつも一緒に過ごしている、身内ならではの息の合った様子が、いたるところで見られたように思います。しかし、家族じゃないから息が合わないということは決してありません。大江山へ攻め上る頼光たち、その神三人は若手の方が二名とベテランの方一名というコンビでしたが、実の親子ではなくとも、若い後輩を常に見守るかのような、先輩の優しい視線がとても暖かく感じられました。
続いては梶矢神楽団「山伏」。今回の月一は神楽上演前に主催者を代表してNPO法人広島神楽芸術研究所の菅沢良典さんが、それぞれの出演団体の紹介をされました。その中で印象に残ったお話があったのでここでもご紹介させていただきます。みなさんもよくご存知のように、菅沢さんは宮乃木神楽団の顧問としても活動されており、そして宮乃木神楽団さんは梶矢神楽団さんから指導を受けました。その最初の頃、指導に来られた梶矢神楽団の方が「榊(さかき)とはどういう漢字か知っていますか」と問われたのだそうです。榊は「木へん」に「神」と書く、つまりこの木には神様が宿っておられる…。榊は神楽の中でも手に持ったりしますし、神様へのお供え物でもあります。舞や楽が重要なのはもちろんですが、こういったことを大事にされることは、神楽の伝承という面において何よりも大切なことではないでしょうか。そんな伝統を大事にされている梶矢神楽団さん。今回の上演も派手さはないかもしれませんが、伝統の味、技といったものをみなさんも感じていただけたと思います。
そして都治神楽社中「塵輪」。司会の方から「都治に林親子あり」という紹介もあったように、この林さんお二方が都治神楽社中を支えてこられたのだそうです。そんなお二方は今回、大太鼓と小太鼓で出演されました。舞手の心を読みつつ、全体の流れも考えながらのリードは、なかなかできることではないと思いますが、神楽を熟知したお二方が太鼓を叩かれるのは、舞手の方にとってはさぞかし心強く感じられたことと思います。中でもやはり、合戦の場面は素晴らしかったですね。止まることを知らないかのような激しい舞。そしてクライマックスに近づくにつれ、どんどん激しくなっていく奏楽。お互いが畳み掛けるような相乗効果で、「神楽に酔いしれる」感覚を味わうことができました。
最後は上河内神楽団「紅葉狩」。先ほどの「大江山」上演後に団員のみなさんの素顔を拝見することができたのですが、その際に本当にみなさんが仲の良いことがすごく伝わってきたんですよね。しかし、一度お囃子が鳴れば表情が変わります。親子、あるいはご家族の方なら見慣れた光景かもしれませんが、普段を知る機会のないファンのみなさんにとっては貴重な体験だったのではないでしょうか。個人的にはやはり、大太鼓の河野さんが印象的でした。先ほどは娘さんの言葉につい涙が…という一幕もありましたが、いざ本番となると一変。神楽歌はもちろん、要所で入る掛け声も心地のいいものですよね。合戦の時の立ち上がりながらの勢いある姿は、舞手さんもファンの方もさらに盛り上がることができたのではと思います。
上演終了後には上河内神楽団の方との記念撮影会も行われました。今回はどの神楽団さんも全員が登場してくださったので、普段見れない素顔もファンのみなさんにバッチリ見ていただけたと思います。特派員報告もいつもとはちょっと趣向を変えて、いろんなエピソードをご紹介させていただきました。「親子」とあえてくくらなくても、神楽団の中では先輩と後輩がしっかりと絆で結ばれている、それはファンのみなさんにもおわかりいただけると思います。先輩から後輩へ、時には厳しく、時には優しく、長い時間をかけて代々受け継がれてきた神楽。そんな伝承の中での「親子」ならではの物語が今回のテーマでした。ただ神楽を楽しむだけでなく、より深く神楽に興味を持つ機会はなかなかないと思いますが、この月一の舞はそんな貴重なイベントの一つとして定着してきた感があります。来年度の続行も決定したようですし、私自身もみなさんと一緒に楽しみにしたいと思います。
2010,02,15 Mon 22:00
コメント
ありがとうございます!!
検討してみたいと思います♪
検討してみたいと思います♪
| 梶矢すき | EMAIL | URL | 10/02/19 20:37 | C1AjGUE. |
梶矢すきさん、コメントありがとうございます。
カメラをしっかり固定するために、三脚などを試されてはいかがでしょうか??
自分は神楽の写真を撮る時はいつも使っています。
カメラをしっかり固定するために、三脚などを試されてはいかがでしょうか??
自分は神楽の写真を撮る時はいつも使っています。
| 特派員Y | EMAIL | URL | 10/02/18 21:14 | sDlCJhvw |
お返事ありがとうございます!!
あたしもデジタルカメラで撮影しているのですが
ブレてしまってなかなかうまく撮れないんです…。
| 梶矢すき | EMAIL | URL | 10/02/18 19:08 | C1AjGUE. |
梶矢すきさん、コメントありがとうございます。
カメラはデジタル一眼レフで2008年に発売された初心者向けのものです。
自分としては写真よりも文章でお伝えすることを大事にしたいと思っていますが、こういったお言葉を頂いて嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
カメラはデジタル一眼レフで2008年に発売された初心者向けのものです。
自分としては写真よりも文章でお伝えすることを大事にしたいと思っていますが、こういったお言葉を頂いて嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
| 特派員Y | EMAIL | URL | 10/02/17 22:58 | sDlCJhvw |
とっても綺麗に撮れてますね!!
どんなカメラで撮られてるんですか?*
よかったら教えてください♪
| 梶矢すき | EMAIL | URL | 10/02/17 19:18 | C1AjGUE. |
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