「悲劇の英雄 ヤマトタケル伝説」の幕開けは、琴庄神楽団「熊襲」。景行(けいこう)天皇第二の皇子、日本童男(やまとおぐな)の尊が、日本武尊(やまとたける)と名乗るようになるまでのエピソードがここで語られます。今回、この琴庄神楽団の「熊襲」を初めて見たのですが、神が3人出るのが珍しいと思いました。立ち合いは悪も3人、合計6人の激しいもので、会場全体が白熱したような感じでした。
西の熊襲を征伐した日本武尊が、今度は東の国を平定する物語が、上河内神楽団「草薙の剣」。かつて須佐之男命(すさのうのみこと)が八岐大蛇を退治する時に用いた「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」が、「草薙の剣」と改名される過程がここで明らかになります。豪族兄弟によって焼き殺されそうになった尊が、草を薙ぎ払って難を逃れる場面、ここはホール神楽ならではの舞台演出で、本当に見事な場面に仕上がっていました。
そして、古代日本を統一した日本武尊が、ついにその生涯を閉じる物語が中川戸神楽団「伊吹山」です。連戦連勝を重ねた尊は、その過信から「草薙の剣」を持たずに、近江の国伊吹山の大鬼神を征伐に向かいます。激闘の末、鬼神を退治しますがその毒牙に触れ、ついに大和の国へ帰ることができぬまま、息を引き取ったのでした。見どころはやはりクライマックス。中川戸さんらしい見事な演出で、尊の最期をドラマチックに表現されていました。
以上で、RCC神楽スペシャルの特派員報告は終了…じゃないんです(笑)。今回は特別に、そのほかに特派員が会場で撮影したいろいろな写真をみなさんにご紹介しようと思います。けっこうレアな物もありますので「その3」をお楽しみに!
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2006,12,19 Tue 22:04
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