1月16日、千代田開発センターで月一の舞いが行われました。今月のテーマは「チャリの技‐神楽の中の笑いⅡ‐」です。昨年に引き続き二回目となる「チャリの技」昨年はたくさん大笑いしましたが、今年も会場いっぱいにたくさんの笑いが広がっていました。それでは報告です。
高猿神楽団「悪狐伝」
こちらのチャリはもちろん珍斉和尚さん。登場してすぐ、巧みな話術でお客さんの心をつかみます。しかし、珍斉さんの「秋も深まり木の葉も積もりたる頃なれば…」といういつものセリフに「今日は雪じゃろ」とお客さんのツッコミが飛び会場は大笑い。ほかでは、珍斉さんが「君が代」を独唱しながら国旗掲揚をするユニークな姿もあり、楽しい雰囲気が流れていきました。また、狐が珍斉さんを襲う場面。いつもはハラハラする場面ですが、狐から逃げた珍斉さんが一瞬消えます。どこに消えたのかと思っていると、オレンジのマントに手には水鉄砲を持った姿で珍斉さん再び登場。お顔はばいきん○ん!!(笑)一瞬珍斉さんだとはわかりません。化けるのが得意な狐も珍斉さんの化けっぷりにはびっくりでしたね。
山王神楽団「恵比寿」
今回チャリの技ということでどの演目にもチャリが出てくるはずですが、こちらで登場するのはすべて神様。では笑いは無いのかというと、そんなことはありません。恵比寿さんが鯛を釣る前に釣ったお菓子などをお客さんにプレゼントする場面。釣った中にはお菓子以外にも神楽のグッズもあったのですが、恵比寿さんが子供たちにあげようとするやいなや、ちょうだいと言う子供の声に混ざって「そりゃわしにくれ!違う、こっちじゃ」と楽の方からも声が(笑)神楽となると大人も子どもも関係なくなっちゃいますよね。そんな場面に思わず口が綻んでしまいました。そして、最後は幸せの種を皆様にということで餅まきも行われました。大国主命と弁財天も加わり、紅白のお餅をひとりひとりに配られていましたよ。
亀山神楽社中「黒塚」
那須野ヶ原を訪れた法印さんと剛力さん。そこで出会った怪しい女は、実は恐ろしい狐。法印さんや剛力さんは食べられないよう必死で逃げますが、今日はどこか強気な剛力さん。逃げつつも狐にちょっかいを出しまくります。しかし、それに怒った狐。剛力を懲らしめようと掴み掛かります。写真でも分かると思いますが、必死に逃げようとするもなんだか楽しそうな剛力さんの様子。その姿に思わず笑いがでてしまいます。また、剛力さんは会場に逃げ込んだかと思えば子供を抱えて舞台に登場。一人の子どもは目の前の恐ろしい狐に大泣きです。最後は親御さんの構えるカメラで記念にパチリ。舞台にあげられた子供たちは、いい思い出となったことでしょう。
大塚神楽団「戻り橋」
大塚さんの戻り橋で、チャリと言えば…やっぱりこの方でしょうか。「えぇ~飴はいらぬか」「飴は安いぞ」という掛声とともに飴を配りながら傘売善兵衛さん登場。舞台に上がってからもお客さんを巻き込みながらのユニークな語りに会場は笑いが止みませんでした。また極め付けは、茨木童子の化身と善兵衛さんとのやり取りする場面。日が暮れると鬼が出る…と善兵衛さんがいうと「鬼ならここにおるぞ~」と勢いよく鬼の茨木童子が登場。…のはずが、善兵衛さんすかさず茨木童子にドライアイスを噴射。「どこじゃ?見えんぞ。見えんぞ。」と茨木童子が見えなくなるほどドライアイスを吹き掛けます。このまま茨木童子をもやっつけてしまいそうな善兵衛さんの姿にお腹を抱えるほど笑ってしまいました。
さて、今回の月一では大雪警報もでるなか、たくさんの方々に足を運んでいただきました。本当にありがとうございました。中には県を越えて、はるばる来られた方もいらっしゃり、大変びっくりしました。見るお客様も舞う神楽団の方々も寒さで足など痛かったと思います。本当にお疲れ様でした。来月はこんなに雪が降ることがないように願いたいですね。来月の月一もどうぞよろしくお願いします。
高猿神楽団「悪狐伝」
こちらのチャリはもちろん珍斉和尚さん。登場してすぐ、巧みな話術でお客さんの心をつかみます。しかし、珍斉さんの「秋も深まり木の葉も積もりたる頃なれば…」といういつものセリフに「今日は雪じゃろ」とお客さんのツッコミが飛び会場は大笑い。ほかでは、珍斉さんが「君が代」を独唱しながら国旗掲揚をするユニークな姿もあり、楽しい雰囲気が流れていきました。また、狐が珍斉さんを襲う場面。いつもはハラハラする場面ですが、狐から逃げた珍斉さんが一瞬消えます。どこに消えたのかと思っていると、オレンジのマントに手には水鉄砲を持った姿で珍斉さん再び登場。お顔はばいきん○ん!!(笑)一瞬珍斉さんだとはわかりません。化けるのが得意な狐も珍斉さんの化けっぷりにはびっくりでしたね。
山王神楽団「恵比寿」
今回チャリの技ということでどの演目にもチャリが出てくるはずですが、こちらで登場するのはすべて神様。では笑いは無いのかというと、そんなことはありません。恵比寿さんが鯛を釣る前に釣ったお菓子などをお客さんにプレゼントする場面。釣った中にはお菓子以外にも神楽のグッズもあったのですが、恵比寿さんが子供たちにあげようとするやいなや、ちょうだいと言う子供の声に混ざって「そりゃわしにくれ!違う、こっちじゃ」と楽の方からも声が(笑)神楽となると大人も子どもも関係なくなっちゃいますよね。そんな場面に思わず口が綻んでしまいました。そして、最後は幸せの種を皆様にということで餅まきも行われました。大国主命と弁財天も加わり、紅白のお餅をひとりひとりに配られていましたよ。
亀山神楽社中「黒塚」
那須野ヶ原を訪れた法印さんと剛力さん。そこで出会った怪しい女は、実は恐ろしい狐。法印さんや剛力さんは食べられないよう必死で逃げますが、今日はどこか強気な剛力さん。逃げつつも狐にちょっかいを出しまくります。しかし、それに怒った狐。剛力を懲らしめようと掴み掛かります。写真でも分かると思いますが、必死に逃げようとするもなんだか楽しそうな剛力さんの様子。その姿に思わず笑いがでてしまいます。また、剛力さんは会場に逃げ込んだかと思えば子供を抱えて舞台に登場。一人の子どもは目の前の恐ろしい狐に大泣きです。最後は親御さんの構えるカメラで記念にパチリ。舞台にあげられた子供たちは、いい思い出となったことでしょう。
大塚神楽団「戻り橋」
大塚さんの戻り橋で、チャリと言えば…やっぱりこの方でしょうか。「えぇ~飴はいらぬか」「飴は安いぞ」という掛声とともに飴を配りながら傘売善兵衛さん登場。舞台に上がってからもお客さんを巻き込みながらのユニークな語りに会場は笑いが止みませんでした。また極め付けは、茨木童子の化身と善兵衛さんとのやり取りする場面。日が暮れると鬼が出る…と善兵衛さんがいうと「鬼ならここにおるぞ~」と勢いよく鬼の茨木童子が登場。…のはずが、善兵衛さんすかさず茨木童子にドライアイスを噴射。「どこじゃ?見えんぞ。見えんぞ。」と茨木童子が見えなくなるほどドライアイスを吹き掛けます。このまま茨木童子をもやっつけてしまいそうな善兵衛さんの姿にお腹を抱えるほど笑ってしまいました。
さて、今回の月一では大雪警報もでるなか、たくさんの方々に足を運んでいただきました。本当にありがとうございました。中には県を越えて、はるばる来られた方もいらっしゃり、大変びっくりしました。見るお客様も舞う神楽団の方々も寒さで足など痛かったと思います。本当にお疲れ様でした。来月はこんなに雪が降ることがないように願いたいですね。来月の月一もどうぞよろしくお願いします。
2011,01,18 Tue 22:23
神楽ファンのみなさん、新年あけましておめでとうございます。今年も「神楽のぶろぐ」をよろしくお願いします。さて新年最初の特派員報告は、1月2日から3日にかけて開催された「グリーンアリーナニューイヤーイベント 新春神楽」です。今回は3日の模様をお伝えしたいと思います。
最初に上演されたのは東山神楽団「伊服岐山」。古代日本の英雄、日本武尊の物語です。伊服岐山の鬼人との激しい戦いも、もちろん見どころでしたが、最初に日本武尊がお供の乙丸と舞う場面にもご注目。二人で神の舞を舞うわけですが、まったく同じ舞でも、やはり日本武尊と乙丸の微妙な違いが見られたと思います。扇子で扇ぐような所作が尊のほうがゆっくりだったり、乙丸が一回転するところで、尊は回らずそのままスッと移動してみたり。よ~く見ていないと見過ごすようなわずかな違いですが、この微妙な差が、二人の役の違いを舞い分けているように感じました。
続いて大都神楽団「黒塚」。おそらく一時間くらいの上演時間だったと思いますが、いろんな魅力を持った演目ですね。最初に登場する、法印さんと剛力さんの面白いやり取り、これはみなさんしっかり楽しまれたことと思います。またその二人の舞、後に登場する狐の化身の舞、最後の合戦など、いろんな舞が見れるのも魅力の一つ。さらに柴の戸や里人など、歌や言葉でも神楽の面白さを感じることができますね。しかしなんといっても主役はやはり九尾の狐です。剛力さんを惑わす時の怪しい舞や、見ている側にもよくわかるような感情の表現の仕方。本当に虜になりそうな魅力を持っていると思います。
大塚神楽団「頼政」は、期待していた方もおられると思いますが、たくさんのお猿さんが客席に出没!普段は舞台の上でしか見られない舞手さんが、すぐそばで見れるというのは、お客さんにとって本当に嬉しいサービスすよね。そんな子猿さんたちが、力を合わせて自分たちを退治しに来た楓姫に立ち向かっていく場面では、思わず小猿さんたちを応援した方も多くおられたことでしょう。それと個人的に印象深かったのが、後半に登場した源頼政と猪早太の舞。基本的な舞にプラスして役柄を表現する、これはほとんどの団員さんが試みをされていると思いますが、二人での舞や合戦においても、「こう舞いたい!」という舞手さんのこだわりがすごく感じられました。
休憩を挟んで再び東山神楽団による「土蜘蛛」。日本を魔国にせんと機会を待っていた、葛城山の土蜘蛛。都の守りである源頼光が病に伏したところを襲い掛かりますが、まさかの返り討ちに遭ってしまいます。そして頼光の四天王である卜部末武らに討たれてしまうのですが、よほど悔しかったのか、やられてもやられても、何度も幕から再登場し、四天王に戦いを挑んできます。お正月の特別バージョンといったところでしょうか、お客さんは大喜び。再び登場した鬼を、拍手喝采で迎えます。そしてその拍手はそのまま、お囃子のリズムの手拍子へと変わり、会場は興奮のるつぼ状態に。舞う側と見る側の一体感が、神楽の魅力の一つだと思いますが、なかなかここまでの上演はお目にかかる機会がありません。鬼を切り倒した後、もう出てこないようにと必死で幕を抑える神のお二方、大変お疲れ様でした!(笑)
大塚神楽団「羅生門」。渡辺綱に切り取られた茨木童子の左腕を、見事取り返した酒呑童子。さっそく茨木童子へともみつけ…というのがこの演目の見どころ。そして大塚神楽団さんは、いったんくっつけた左腕が、またもげてしまうという演出をされるのはファンのみなさんもよくご存知かと思います。もちろんこの日もそういう展開に…と見ていると、再びもげた左腕ですが、なんと茨木童子の左腕はちゃんとくっついています!? このおかしな展開に会場のみなさんも大笑い。「どういうこと?」と言わんばかりのコミカルな動きの鬼達がさらに笑わせてくれました。
最後は大都神楽団「大江山酒呑童子」。源頼光が大江山の酒呑童子を討ち取る物語です。全編を通して見どころ!といった感じですが、やはり岩屋での酒宴の場面が最も印象的でした。童子が飲む前に毒見を命じられた頼光。杯に注ごうと金時が一升瓶を傾けると、なんと本当にお酒が出てきたではありませんか!画像でご覧いただくとよくおわかりかと思いますが、もちろんそのまま頼光さんはしっかりと毒見。毒見にしてはけっこうな量に見えましたが、頼光さん大丈夫でしたでしょうか(笑)。その後は頼光と茨木童子が歌合戦(?)をしたりと、本当に楽しげな酒宴が繰り広げられました。まさに「お正月のイベント感」たっぷりの上演だったと思います。
こうしてみると「新春神楽」ということで、他では見れない演出などで非常に盛り上がったイベントになったようです。入場者数も昨年より多かったようで、改めて神楽人気の高さを感じる新年のイベントでした。今年も多くの素晴らしい神楽にたくさん触れて、このブログを通してファンのみなさんと楽しんでいければと思います。今年もどうぞよろしくお願いします!
最初に上演されたのは東山神楽団「伊服岐山」。古代日本の英雄、日本武尊の物語です。伊服岐山の鬼人との激しい戦いも、もちろん見どころでしたが、最初に日本武尊がお供の乙丸と舞う場面にもご注目。二人で神の舞を舞うわけですが、まったく同じ舞でも、やはり日本武尊と乙丸の微妙な違いが見られたと思います。扇子で扇ぐような所作が尊のほうがゆっくりだったり、乙丸が一回転するところで、尊は回らずそのままスッと移動してみたり。よ~く見ていないと見過ごすようなわずかな違いですが、この微妙な差が、二人の役の違いを舞い分けているように感じました。
続いて大都神楽団「黒塚」。おそらく一時間くらいの上演時間だったと思いますが、いろんな魅力を持った演目ですね。最初に登場する、法印さんと剛力さんの面白いやり取り、これはみなさんしっかり楽しまれたことと思います。またその二人の舞、後に登場する狐の化身の舞、最後の合戦など、いろんな舞が見れるのも魅力の一つ。さらに柴の戸や里人など、歌や言葉でも神楽の面白さを感じることができますね。しかしなんといっても主役はやはり九尾の狐です。剛力さんを惑わす時の怪しい舞や、見ている側にもよくわかるような感情の表現の仕方。本当に虜になりそうな魅力を持っていると思います。
大塚神楽団「頼政」は、期待していた方もおられると思いますが、たくさんのお猿さんが客席に出没!普段は舞台の上でしか見られない舞手さんが、すぐそばで見れるというのは、お客さんにとって本当に嬉しいサービスすよね。そんな子猿さんたちが、力を合わせて自分たちを退治しに来た楓姫に立ち向かっていく場面では、思わず小猿さんたちを応援した方も多くおられたことでしょう。それと個人的に印象深かったのが、後半に登場した源頼政と猪早太の舞。基本的な舞にプラスして役柄を表現する、これはほとんどの団員さんが試みをされていると思いますが、二人での舞や合戦においても、「こう舞いたい!」という舞手さんのこだわりがすごく感じられました。
休憩を挟んで再び東山神楽団による「土蜘蛛」。日本を魔国にせんと機会を待っていた、葛城山の土蜘蛛。都の守りである源頼光が病に伏したところを襲い掛かりますが、まさかの返り討ちに遭ってしまいます。そして頼光の四天王である卜部末武らに討たれてしまうのですが、よほど悔しかったのか、やられてもやられても、何度も幕から再登場し、四天王に戦いを挑んできます。お正月の特別バージョンといったところでしょうか、お客さんは大喜び。再び登場した鬼を、拍手喝采で迎えます。そしてその拍手はそのまま、お囃子のリズムの手拍子へと変わり、会場は興奮のるつぼ状態に。舞う側と見る側の一体感が、神楽の魅力の一つだと思いますが、なかなかここまでの上演はお目にかかる機会がありません。鬼を切り倒した後、もう出てこないようにと必死で幕を抑える神のお二方、大変お疲れ様でした!(笑)
大塚神楽団「羅生門」。渡辺綱に切り取られた茨木童子の左腕を、見事取り返した酒呑童子。さっそく茨木童子へともみつけ…というのがこの演目の見どころ。そして大塚神楽団さんは、いったんくっつけた左腕が、またもげてしまうという演出をされるのはファンのみなさんもよくご存知かと思います。もちろんこの日もそういう展開に…と見ていると、再びもげた左腕ですが、なんと茨木童子の左腕はちゃんとくっついています!? このおかしな展開に会場のみなさんも大笑い。「どういうこと?」と言わんばかりのコミカルな動きの鬼達がさらに笑わせてくれました。
最後は大都神楽団「大江山酒呑童子」。源頼光が大江山の酒呑童子を討ち取る物語です。全編を通して見どころ!といった感じですが、やはり岩屋での酒宴の場面が最も印象的でした。童子が飲む前に毒見を命じられた頼光。杯に注ごうと金時が一升瓶を傾けると、なんと本当にお酒が出てきたではありませんか!画像でご覧いただくとよくおわかりかと思いますが、もちろんそのまま頼光さんはしっかりと毒見。毒見にしてはけっこうな量に見えましたが、頼光さん大丈夫でしたでしょうか(笑)。その後は頼光と茨木童子が歌合戦(?)をしたりと、本当に楽しげな酒宴が繰り広げられました。まさに「お正月のイベント感」たっぷりの上演だったと思います。
こうしてみると「新春神楽」ということで、他では見れない演出などで非常に盛り上がったイベントになったようです。入場者数も昨年より多かったようで、改めて神楽人気の高さを感じる新年のイベントでした。今年も多くの素晴らしい神楽にたくさん触れて、このブログを通してファンのみなさんと楽しんでいければと思います。今年もどうぞよろしくお願いします!
2011,01,05 Wed 23:05
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