それでは番外編です。
まず最初の画像は、開場直後のロビーの写真。地元だけでなく、県内外の神楽ファンの間で大人気の亀山社中さんの記念大会とあって、早くから並ばれていた方も多くいらっしゃいました。そして今大会の主役、亀山社中のみなさんが、会場入り口にてお客さんをお出迎え。いつもは白衣袴、あるいは衣装姿しかご覧になってないファンの方にとっては、社中員さんのビシっと決まったスーツ姿はかなり貴重だったのではないでしょうか。
続いて二枚目は、恒例?の天蓋の画像です。イベントが始まる前に舞台をのぞいたのですが、その時は真っ白な飾りだったんですよね。「あれ、なんで色分けされてないんだろ…」と思ったんですが、始まって見てみると納得、五色の照明でライトアップされました。なかなか粋な演出ですよね~!ちなみに、上演中は何度か色の順番(配置)が変わっていたんですが、お気づきになった方いらっしゃいますか?
そして上演後の舞台の画像。「八岐大蛇」を社中員全員で上演され、最後まで会場に残られたお客さんにご挨拶の一コマ。朝早くから並ばれ、12演目の大熱演、さすがに見る側のファンのみなさんもお疲れだったことでしょう。イベントが終わった後はもちろん、スタッフの方による撤収作業があったのですが、なんと亀山社中のみなさん、その片付けが終わるまで会場に残られていたんですよね。そしてすべての作業が終わったスタッフのみなさんにも、感謝の言葉を述べられました。神楽に真剣に取り組み、周りの方への感謝の気持ちを忘れないという社中員の方の思いがしっかりと伝わってきました。
最後に、今回のイベントに来られた、ある神楽ファンの方が「新しい神楽の大会が始まりましたね」ということを言われたんだそうです。今回は亀山社中さんの10周年記念大会というものではありましたが、やはりファンのみなさんにとっては、浜田の地での本格的なホール神楽のイベント、ということで期待されていた方が多くいらっしゃったのだと思います。もし来年以降、今回のようなイベントが継続していくのであれば、神楽ファンのみなさんはもちろん、神楽団体にとっても嬉しいことですよね!これからもこの地域の神楽がますます発展していくよう、応援していきたいと思います。そして改めて、亀山社中のみなさん、10周年おめでとうございました!
まず最初の画像は、開場直後のロビーの写真。地元だけでなく、県内外の神楽ファンの間で大人気の亀山社中さんの記念大会とあって、早くから並ばれていた方も多くいらっしゃいました。そして今大会の主役、亀山社中のみなさんが、会場入り口にてお客さんをお出迎え。いつもは白衣袴、あるいは衣装姿しかご覧になってないファンの方にとっては、社中員さんのビシっと決まったスーツ姿はかなり貴重だったのではないでしょうか。
続いて二枚目は、恒例?の天蓋の画像です。イベントが始まる前に舞台をのぞいたのですが、その時は真っ白な飾りだったんですよね。「あれ、なんで色分けされてないんだろ…」と思ったんですが、始まって見てみると納得、五色の照明でライトアップされました。なかなか粋な演出ですよね~!ちなみに、上演中は何度か色の順番(配置)が変わっていたんですが、お気づきになった方いらっしゃいますか?
そして上演後の舞台の画像。「八岐大蛇」を社中員全員で上演され、最後まで会場に残られたお客さんにご挨拶の一コマ。朝早くから並ばれ、12演目の大熱演、さすがに見る側のファンのみなさんもお疲れだったことでしょう。イベントが終わった後はもちろん、スタッフの方による撤収作業があったのですが、なんと亀山社中のみなさん、その片付けが終わるまで会場に残られていたんですよね。そしてすべての作業が終わったスタッフのみなさんにも、感謝の言葉を述べられました。神楽に真剣に取り組み、周りの方への感謝の気持ちを忘れないという社中員の方の思いがしっかりと伝わってきました。
最後に、今回のイベントに来られた、ある神楽ファンの方が「新しい神楽の大会が始まりましたね」ということを言われたんだそうです。今回は亀山社中さんの10周年記念大会というものではありましたが、やはりファンのみなさんにとっては、浜田の地での本格的なホール神楽のイベント、ということで期待されていた方が多くいらっしゃったのだと思います。もし来年以降、今回のようなイベントが継続していくのであれば、神楽ファンのみなさんはもちろん、神楽団体にとっても嬉しいことですよね!これからもこの地域の神楽がますます発展していくよう、応援していきたいと思います。そして改めて、亀山社中のみなさん、10周年おめでとうございました!
2009,04,22 Wed 21:45
新着コメント
がんばって
| ユッチー | EMAIL | URL | 09/06/30 00:27 | U4EPaMDU |
亀山るーとーさん、コメントありがとうございます。
天蓋の色が変わるという演出、今まで見たことがありませんでした。
これも島根と広島の交流というイベントならではの演出と思いますが、すごく大切なことですよね!
今後もこういった大会が続いていくのであれば、神楽ももちろんですが、ホール神楽ならではの舞台演出も楽しみにしたいと思います。
そしていろいろなご苦労があったとお察ししますが、無事記念大会を終えられたこと、本当にお疲れ様でした。
今後もよろしくお願いします!
天蓋の色が変わるという演出、今まで見たことがありませんでした。
これも島根と広島の交流というイベントならではの演出と思いますが、すごく大切なことですよね!
今後もこういった大会が続いていくのであれば、神楽ももちろんですが、ホール神楽ならではの舞台演出も楽しみにしたいと思います。
そしていろいろなご苦労があったとお察ししますが、無事記念大会を終えられたこと、本当にお疲れ様でした。
今後もよろしくお願いします!
| 特派員Y | EMAIL | URL | 09/04/26 18:01 | 3ewNch1A |
しんたく君も先にお礼をコメントしてくれていますが、改めて10周年大会ではたくさんの皆様方のお陰をもちまして大きな節目と、大切な一歩を踏み出すことができ心より感謝いたします。
この気持ちを忘れることなくふる里の宝のために尽力して参りたいと思いますので、今後ともご支援いただきますようお願いいたします。
このような大会が将来根付いてくれればと淡い期待をいだきつつ残務整理をしております。
こだわりの一つなんですが、気づいていただける人がいてくださいましたねぇ。天蓋の色の変化!上手、下手と楽座の位置が変わることにより春夏秋冬の位置が変わる。神を意識するということなんですよねぇ。神楽人としては是非こだわりたかったことなんですが、実現してもらえて嬉しかったです。さすがプロの仕事です。
このほかにもたくさんのその道のプロに盛り立てていただいたこの大会。一生の思い出として大切にしていきたいと思います。
本当にありがとうございました☆
この気持ちを忘れることなくふる里の宝のために尽力して参りたいと思いますので、今後ともご支援いただきますようお願いいたします。
このような大会が将来根付いてくれればと淡い期待をいだきつつ残務整理をしております。
こだわりの一つなんですが、気づいていただける人がいてくださいましたねぇ。天蓋の色の変化!上手、下手と楽座の位置が変わることにより春夏秋冬の位置が変わる。神を意識するということなんですよねぇ。神楽人としては是非こだわりたかったことなんですが、実現してもらえて嬉しかったです。さすがプロの仕事です。
このほかにもたくさんのその道のプロに盛り立てていただいたこの大会。一生の思い出として大切にしていきたいと思います。
本当にありがとうございました☆
| 亀山るーとー | EMAIL | URL | 09/04/24 21:09 | oRAnbjDM |
もみじさん、コメントありがとうございます。
今大会をしっかりと楽しまれたようで、こちらも嬉しく思います。
何年も広島市内でホール神楽を手がけたスタッフによるイベントということで、その面白さを会場に来られたお客さんも感じ取られたと思っておりました。
詳しい感想を書き込んでいただいて本当にありがとうございました。
またコメントお願いします!
今大会をしっかりと楽しまれたようで、こちらも嬉しく思います。
何年も広島市内でホール神楽を手がけたスタッフによるイベントということで、その面白さを会場に来られたお客さんも感じ取られたと思っておりました。
詳しい感想を書き込んでいただいて本当にありがとうございました。
またコメントお願いします!
| 特派員Y | EMAIL | URL | 09/04/23 21:09 | 3ewNch1A |
亀山社中 しんたくさん、コメントありがとうございます。
実際に社中員として活動されるのみでなく、大会運営などもされているんですね!
今大会が無事、成功に終わったことで、さぞかしホッとされていることと思います。
きっといろいろとお忙しいことと思いますが、今後も神楽の発展のために頑張ってください!
10周年おめでとうございました。
実際に社中員として活動されるのみでなく、大会運営などもされているんですね!
今大会が無事、成功に終わったことで、さぞかしホッとされていることと思います。
きっといろいろとお忙しいことと思いますが、今後も神楽の発展のために頑張ってください!
10周年おめでとうございました。
| 特派員Y | EMAIL | URL | 09/04/23 21:03 | 3ewNch1A |
宮乃木神楽団「滝夜叉姫」。照明が落とされたステージに、父、平将門の恨みを晴らそうとする五月姫が登場。その姿は先月の月一の舞いで亀山社中さんが上演された「貴船」を彷彿とさせるものでした。そして会場全体に響き渡る、不気味な貴船の荒御霊の声。序盤の大きな見せ場であり、五月姫から滝夜叉姫へと変貌する重要な場面ですね。次に滝夜叉姫が姿を見せた時は、二人の手下を従えて迫力たっぷりの堂々たる姿。それに負けじと、大宅中将光圀らが切り込みます。昨年は宮乃木神楽団さんが10周年を迎えられ、そのイベントでは亀山社中さんの上演もありました。今回はそのお返しとばかりに、いつも以上に熱い舞ぶりだったように思います。
そして続いての上演は深野神楽保存会「国譲(くにゆずり)」。これは出雲神楽になり、普段ファンのみなさんが目にするものとかなり違った印象だったと思います。天照大神の詔に従い、国土を譲るように言われた大国主命。使いの武見雷槌(たけみかづち)との話し合いの結果、詔に従うことになりました。ここで会場のみなさんに餅まきのサービス。中にはわざわざ前の方まで行ってお餅をゲットする方もおられましたね。これでめでたし…と終わるのかと思いきや、大きな面をつけた健御名方(たけみなかた)神が登場し、武見雷槌に力比べを挑んできます。とても印象的な面だな~と見ていると、なんとまゆげと口がガバっと動くではありませんか!この意表を付かれた仕掛けに、会場からはたびたびどよめきが。そして大きな俵を投げ合って力を競うのですが、これを客席に投げて、それをお客さんが投げ返したりという一幕も。今回の上演で、出雲神楽に興味を持たれた方が多くいらっしゃったのではないでしょうか。
再び広島の神楽で山王神楽団「羅生門」。先ほどのほのぼのとした雰囲気とは打って変わり、いきなり茨木童子が荒々しく登場。左腕を失ったその姿を見て、酒呑童子は妖術を使って老婆へと変化。一瞬の早変わりはもちろん、声や舞い方もガラっとチェンジ。本当に見事な変化ぶりで、その後の展開から目が離せません。そして渡辺綱の乳母を手にかけ、今度はその乳母へと成り代わります。この場面は山王さんならではの独特な演出。それと奏楽の盛り上げ方がいいなぁと感じました。石見神楽と比べると、広島の神楽の奏楽はかなりバリエーション豊かに感じますよね。新しい演目や複雑な役どころが多くあるので、その辺のちょっとした違いを上手く表しているように思います。
周布青少年保存会「新日本武尊」。東国征伐を命じられ、吉備の武彦を連れて出発した日本武尊。それを聞いた駿河国の賊たちが、計略を持って命を待ち伏せるのですが、いつもなら兄ぎし弟ぎしの二人が今回は四人登場!しかも二人は客席から登場し、お客さんにサービス。そして賊首神(ひとこのかみ)に教えられた通り、日本武尊をだますのですが、その場面はいろんなアドリブで会場を沸かせておられました。思わず日本武尊さんも笑顔になってましたが、すかさず「あの笑いをこらえとるんが日本武尊で。」というツッコミもあり。やはり一番の爆笑は鹿のモノマネだったでしょうかね(笑) その直後は火花が吹き荒れ、赤い照明の中で合計6人が入り乱れる壮絶な合戦。見どころ満載の上演でした。
琴庄神楽団「奥州平泉」。兄、源頼朝に追われ、奥州平泉の藤原氏を頼って旅路を急ぐ義経一行。冒頭は山伏姿の舞人が四人登場して、丁寧な神舞を披露。衣装も質素で、ちょっと見た目は地味かもしれませんが、舞自体の持つ美しさをじっくりと見ることができたと思います。その後の安宅関で繰り広げられる問答は、もはや説明不要と言ってもいいくらい。何が何でも義経を守ろうとする弁慶、それに心打たれる関守(せきもり)、二人の心情がヒシヒシと伝わってきます。そんな前半があるからこそ、後半の立ち合いもより白熱するはず。最後は弁慶の仁王立ちで幕を閉じるわけですが、照明やドライアイスの演出もあって、まさに戦火の中で無数の矢を受ける情景が浮かんでくるようでした。
最後は亀山社中「八岐大蛇」。今大会を締めくくるべく、社中員全員参加で、登場した大蛇はなんと10頭!!8頭の大蛇はだいぶ見慣れた感がありますが、2匹増えるだけでやはり豪華さが違いますね。前半の舞で大蛇を簡単に退治しそうな、強くて余裕たっぷりといった印象を受けた須佐之男命でしたが、さすがに一度に襲い掛かられると分が悪いようで…。たくさんの大蛇たちに巻かれ、客席からは全く須佐之男命が見えなくなってしまう場面もありました。それに加えて遠慮なく火を吹くんですから、見ている側はハラハラドキドキ。会場のみなさん、見ていた出演者のみなさんで、亀山社中さんの須佐之男命を応援していたように思います。その期待に応えるかのように、一匹ずつ大蛇を払いのけ、そして退治していく須佐之男命。10頭の大蛇=10年の道のりとすれば、切り取られて舞台に並べられた大蛇の頭がとても印象に残りましたね。
以上、全12演目のご紹介でした。そして「その3」で恒例の番外編をお届けします!お楽しみに!
2009,04,21 Tue 23:31
新着コメント
神楽好きさん、コメントありがとうございます。
今回の天蓋、とてもキレイだったと思います!
色が変わってるの気付かれましたか☆
相当マニアックな方ですね~!?
今回の天蓋、とてもキレイだったと思います!
色が変わってるの気付かれましたか☆
相当マニアックな方ですね~!?
| 特派員Y | EMAIL | URL | 09/04/22 21:49 | 3ewNch1A |
1F席の後ろの方の席でみていました。
天蓋が譜第の大会と違ってましたね?
額座も位置で色が変わっていたような気がするのですが・・・???
天蓋が譜第の大会と違ってましたね?
額座も位置で色が変わっていたような気がするのですが・・・???
| 神楽好き | EMAIL | URL | 09/04/22 15:57 | tTBCbx1A |
4月19日は島根県浜田市の石央文化ホールで「石見神楽亀山社中10周年記念神楽大会」が行われました。神楽上演前には亀山社中の小川さんよりご挨拶があり、そこで印象的なお話を伺うことができました。少し前の時代、石見神楽が広島の大会に呼ばれた時、たいてい「大蛇をやってくれ」と言われていたんだそうです。しかしいざ上演してみると、多くのお客さんが席を立って休憩に行ってしまう。見栄えのする広島の新舞を見慣れたお客さんからしたら、地味なものに見えたのかもしれません。このお話を聞いて残念な気持ちになりましたが、逆に言えば、こういった時代があったからこそ、「もっと石見神楽を発展させたい」とたくさんの若い方が立ち上がられたのだと思います。「石見と広島の神楽を通した交流が必要」とのお言葉もありましたが、今回の大会がまさにその大きな通過点になったことは間違いないでしょう。この日上演された、いつも以上に熱のこもった12演目をご紹介します。
まずは今大会の主役、亀山社中による「鞨鼓」。神禰宜(かんねぎ)が天から頂いた鞨鼓(かっこ)という太鼓を適当な場所に置こうとするのですが、なかなか神様の気に入る位置に置くことができず、悪戦苦闘します。大太鼓の音に合わせて、大きく頷いたり、手を叩いたり、鞨鼓を打ってみたり。それぞれの舞を見ていると、神禰宜の感情がわかりやすく、今は何をしているのか、どうしたいのかというのが伝わってきました。登場人物は神禰宜の一人だけで、実にシンプルな内容ですが、最後まで飽きずにじっくりと見せていただきました。
続いて都治神楽社中「塵輪」。同じ舞い方でも、堂々とした仲哀天皇と、それに控える感じで続く高麻呂。セリフを聞かなくてもどちらがどうかすぐにわかるようになれば、立派な神楽通ですよ!そして鬼のほうは女鬼と男鬼の二匹。広島では出てきたり隠れたりと幕を使った舞がよく見られますが、勢いよくバッと飛び出すのが浜田八調子流のようです。神二人鬼二匹の合戦となりますが、それぞれの個性がハッキリしており、なおかつそのコンビネーションも抜群。息つくヒマもない激しい立ち合いは実に見応えがありました。
西村神楽社中「黒塚」。那須野ヶ原を訪れた法印と剛力の前に、怪しい女が現れます。みなさんご存知の通り、これが悪狐なんですが、そんなことを忘れてしまうかのような、剛力さんとのやり取り。のんきな雰囲気の剛力さんに笑わせてもらったかと思えば、その剛力さんをバシバシ叩く妖女にこれまた大笑い。しかし後半では不気味な鬼が姿を現します。ドライアイスに包まれて火を吹きながら登場し、三浦介らと激しい合戦を演じます。もともとこの「黒塚」という演目が、那須野ヶ原と安達ヶ原の鬼女伝説を組み合わせたものですから、見どころ満載、いろんな見せ場のある豪華な神楽なんでしょうね。
ここで広島神楽の登場、中川戸神楽団「紅葉狩」。初めてご覧になる方も多くおられたようで、上演中は客席からの歓声やどよめきが多く聞かれましたね。十数年前にオリジナル神楽を発表し、神楽ブームの火付け役となった中川戸神楽団さん。現在、広島市で最も大きな神楽イベントとして定着した「RCC早春神楽共演大会」、その原点となった「スーパー神楽」の本家本元ですが、今大会で新たな一歩を踏み出された亀山社中さんも、石見全体にとってはそんな開拓者的な存在であると思います。今大会で上演された中川戸さん、それを見守る亀山さん、もちろん会場のみなさんにとっても何か感慨深いものがあったのではないでしょうか。
再び石見神楽に戻り、松原神楽社中「頼政」。登場する役の多さもあってか、とにかく見どころ満載の演目です。今までに何回か拝見してますが、そのたびにお猿さんたちのネタと言うか、いろんな演出がされていて面白いですよね。今回は、ステージの一番前で変な動作を繰り返す小猿さんに気をとられた頼政に、残りの猿たちが一斉に飛び掛るという演出が。しばらく神楽の物語を忘れて楽しんでしまいました。後半は迫力満点の鵺が登場。まさに怪物といった感じの見た目、激しい舞ぶりは目が離せません。大激闘の末、ついに鵺を退治した頼政さんには、会場から大きな拍手がありましたね!
長浜神楽社中「鍾馗」。歴史のある社中さんによる、伝統の舞。そんな印象を受けるものでした。全体的にゆったりとした楽で、見ているとなんだか時間さえもゆっくり流れているような感覚にとらわれます。中盤、鍾馗と疫神がお互いをさぐり合いながら舞う場面。いつこの二人が激突するのかというワクワク感を持ちながら見ることができました。聞いたところによると、今大会で一番最初に上演された亀山社中さんの「鞨鼓」は、この長浜社中さんに指導を受けたものだったそうです。亀山社中さんの師匠役とも言える長浜社中さん、落ち着いていて余裕を感じさせるような神楽だったと思います。
以上、前半の6演目の報告でした。「その2」では後半6演目をご紹介します!
2009,04,20 Mon 23:07
新着コメント
4月12日日曜日、千代田開発センターで月一の舞いが開催されました。今回の月一のテーマは「神楽の未来を求めて 伝統と創作」です。それでは報告です。
最初は松原神楽社中「石神」
この演目の物語は石見の地で災いが続き、それに困り果てていた天豊足柄姫命(あめのとよたらしからひめのみこと)が、島根半島を造り上げた国引き神話で知られる八束水臣津命(やつかみずおみづのみこと)の力を借りて、荒ぶる土着の悪鬼兄弟・八色石(やいろし)を退治する物語です。始め、八色石は渦が特徴的な大きな面で登場してくるのですが、終盤に差し掛かると一瞬にして荒々しい鬼に変化します。また、上演中、火薬、蜘蛛を使った演出や会場を暗くするなどの工夫もされており、会場を大いに盛り上げていらっしゃいました。
次に宮乃木神楽団「新羅三郎」
こちらの演目は、披露されてまだ日が経っていないので気になっている方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?前半は口上が重視される内容となっており、最初は主役の新羅三郎義光と弟弟子にあたる豊原時秋との涙の別れから始まります。そして、兄、八幡太郎義家の戦場へ加勢しに向かい、後半は兄と力を合わせ敵となる清原一族との争いとなります。また、真剣な場面もありながらも笑いを誘う門番さんのコミカルな演出もあり、いろいろと楽しむことができました。
そして次に筏津神楽団「鈴鹿山」
この演目は次から次へと武器を奪っていく所が見どころですね。鬼棒から弓矢、弓矢から長刀へと、どんどん武器を変えていきます。また、変えていくうちに持っていた武器はといいますと、会場に来られていたお客さまにプレゼントしていらっしゃいました。そして、この鬼神、最終的には宝剣まで奪ってしまおうとするのですが、坂上田村麻呂がそれを阻止し剣を振りかざします。すると、なんと鬼神は手を前にかざし、怖がるではありませんか。鬼といえば恐ろしいイメージが強いですが、この鬼神はどこかお茶目で可愛らしさを感じさせてくれる鬼でした。
そして最後を飾るのは大塚神楽団「橋弁慶」
前半は貴船明神で烏天狗との修行、後半は五条橋で武蔵棒弁慶との一騎打ち。どちらも力強く、激しい立ち合いとなっています。烏天狗との修行の場面は、大きく跳び上がったり、木刀でやり合う様子に目が釘付けです。また、遮那王がどんどん成長していく様もうかがうことができます。そして、弁慶との立ち合いは、大きな薙刀をものともしない俊敏な動きと修行で培った力で弁慶に勝利。また、最後の一撃となる弁慶の泣き所を打たれる場面は、この演目ならではですよね。
さぁ、そして月一といえば上演終了後の神楽団さんとの記念撮影。今回は最後に舞われました大塚神楽団さんで、遮那王さんと弁慶さんでした。小さい子どもさんたちに大人気で握手も求められていましたよ☆
最初は松原神楽社中「石神」
この演目の物語は石見の地で災いが続き、それに困り果てていた天豊足柄姫命(あめのとよたらしからひめのみこと)が、島根半島を造り上げた国引き神話で知られる八束水臣津命(やつかみずおみづのみこと)の力を借りて、荒ぶる土着の悪鬼兄弟・八色石(やいろし)を退治する物語です。始め、八色石は渦が特徴的な大きな面で登場してくるのですが、終盤に差し掛かると一瞬にして荒々しい鬼に変化します。また、上演中、火薬、蜘蛛を使った演出や会場を暗くするなどの工夫もされており、会場を大いに盛り上げていらっしゃいました。
次に宮乃木神楽団「新羅三郎」
こちらの演目は、披露されてまだ日が経っていないので気になっている方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?前半は口上が重視される内容となっており、最初は主役の新羅三郎義光と弟弟子にあたる豊原時秋との涙の別れから始まります。そして、兄、八幡太郎義家の戦場へ加勢しに向かい、後半は兄と力を合わせ敵となる清原一族との争いとなります。また、真剣な場面もありながらも笑いを誘う門番さんのコミカルな演出もあり、いろいろと楽しむことができました。
そして次に筏津神楽団「鈴鹿山」
この演目は次から次へと武器を奪っていく所が見どころですね。鬼棒から弓矢、弓矢から長刀へと、どんどん武器を変えていきます。また、変えていくうちに持っていた武器はといいますと、会場に来られていたお客さまにプレゼントしていらっしゃいました。そして、この鬼神、最終的には宝剣まで奪ってしまおうとするのですが、坂上田村麻呂がそれを阻止し剣を振りかざします。すると、なんと鬼神は手を前にかざし、怖がるではありませんか。鬼といえば恐ろしいイメージが強いですが、この鬼神はどこかお茶目で可愛らしさを感じさせてくれる鬼でした。
そして最後を飾るのは大塚神楽団「橋弁慶」
前半は貴船明神で烏天狗との修行、後半は五条橋で武蔵棒弁慶との一騎打ち。どちらも力強く、激しい立ち合いとなっています。烏天狗との修行の場面は、大きく跳び上がったり、木刀でやり合う様子に目が釘付けです。また、遮那王がどんどん成長していく様もうかがうことができます。そして、弁慶との立ち合いは、大きな薙刀をものともしない俊敏な動きと修行で培った力で弁慶に勝利。また、最後の一撃となる弁慶の泣き所を打たれる場面は、この演目ならではですよね。
さぁ、そして月一といえば上演終了後の神楽団さんとの記念撮影。今回は最後に舞われました大塚神楽団さんで、遮那王さんと弁慶さんでした。小さい子どもさんたちに大人気で握手も求められていましたよ☆
2009,04,14 Tue 21:12
新着コメント
3月20日は、安佐北区民文化センターで「第3回あさきた神楽発表会」が行われました。安佐北区の神楽団が出演し、地元の方も多く訪れるこの大会。今年も大盛況でした。
あさひが丘神楽団「神迎え」から神楽が始まりました。陰陽五行説に基づいて、四人の舞手が舞殿をまわり、神様をお迎えします。御幣、鈴、扇子。派手さはありませんがその舞は神楽本来の面白さが溢れています。
そして多くの方が注目されていたであろう、宮乃木神楽団の新作「新羅三郎」。歴史で言う後三年の役を神楽化したものです。まだご覧になってない方はおそらく見るのを楽しみにされていると思いますので、あえてあまり詳しい内容は伏せておきます。笑いあり涙ありの前半、そして合戦がメインとなる後半。激しい立ち合いに、普通の演目より主人公に感情移入することができたのは、最初の場面がしっかり作られていたからこそ、と感じました。
岩上八幡神社神楽保存会の「なぎなた舞」。昨年もここで拝見しましたが、すでに何回も見たかのような感覚を覚えました。舞は実にシンプルで、それを四方を巡りながら繰り返すというもの。まさに神楽の基本!という舞で、しっかりと楽しませていただきました。
あさひが丘神楽団「土蜘蛛」。個人的に、衣装がすごく見栄えがするなぁといつも思っているんですが、みなさんいかがでしょうか。今回は胡蝶の着ていた振袖の色が印象的でした。またこの画像の場面。頼光は毒薬を飲まされていますから、普段どおり舞うのではなく、苦しみながらというこだわりが見られました。
綾西神楽団「戻り橋」。いつもよく見かけるものではなく、綾西さんのいろいろなこだわりの演出が随所に見られたように思います。前半、渡辺綱が羅生門に札を立てるというのも珍しいものですね。御伽草子、あるいは謡曲から取り入れられたものと思います。そういった伝説を勉強すると、より面白くなりますよ!
上矢口郷土芸能保存会「鯛釣り」。恵比寿さんが釣った鯛を、いたずら者が盗もうとする内容。芸北や石見の地では、恵比寿さんが苦労しながら鯛を釣り上げるものですが、こちらのはすでに釣り上げたところから始まるんですね。とってもひょうきんな舞で笑わせていただきました。鯛を盗まれてしまった恵比寿さんが、すみっこでおとなしくしている姿がなんとも愛嬌があって可愛らしかったですよ!
飯室神楽団「天岩戸」。登場する五人の神々、その舞い方の違いをじっくり見せていただきました。照明も暗くなり、常闇の世界で繰り広げられる神遊びを実際に見ているようでした。最後の喜びの舞では一転、会場全体を明るくするような雰囲気。やはり重要な演目であるということを改めて感じました。
くむら神楽保存会「幣舞」。陰陽五行説を表現した舞で、石見神楽で言う「五神」と同じような内容だそうです。登場したのは四人の子どもさんの舞手。その姿はなんとも微笑ましいもので、みんなそろって言う言葉も、とても元気があってよかったと思います。これからも伝統を大事にされて、ますます活躍していただきたいですね!
宮崎神楽団「塵倫」。鬼が五匹出ます、という紹介もあり、みなさん楽しみにされていたと思います。出るとわかっていても、やはりいざ五匹そろって見てみると、その迫力に圧倒されますね。立ち合いは3つに分かれていましたが、神の方はずっと戦いっぱなしで、さぞかしお疲れだったこととお察しします(笑)
亀山神楽団「茨木」。大江山の鬼人、茨木童子にスポットを当てた演目。渡辺綱に左腕を切り取られた茨木童子は、住処の大江山へと逃げ帰り、酒呑童子に報告。しかし酒呑童子はその姿を見て、哀れむどころか逆に怒り始めたんです!慌てた茨木童子は「すぐに取り返しに行きますから!」と必死に弁明。なんとも面白く、興味深い演出でした。
最後は鈴張神楽団「山姥」。いろいろな舞、見せ場が楽しめる演目で、舞手が持っている手物の扱い方にも注目。しかし今回は楽にちょっと注目してしまいましたね。画像をご覧になればおわかりかと思いますが、小太鼓は小さな男の子が担当。これが元気のいいこと!!最初から最後まで、しっかり叩かれていましたよ!
今年もお馴染みの芸北神楽から十二神祇まで、いろいろな神楽を楽しむことができました。ただ、第1回と同様に、駐車関係のトラブルが多々あったようです。昨年はそういうことがなかったように記憶していますが、来年はそういうことがないようにしたいですね。
あさひが丘神楽団「神迎え」から神楽が始まりました。陰陽五行説に基づいて、四人の舞手が舞殿をまわり、神様をお迎えします。御幣、鈴、扇子。派手さはありませんがその舞は神楽本来の面白さが溢れています。
そして多くの方が注目されていたであろう、宮乃木神楽団の新作「新羅三郎」。歴史で言う後三年の役を神楽化したものです。まだご覧になってない方はおそらく見るのを楽しみにされていると思いますので、あえてあまり詳しい内容は伏せておきます。笑いあり涙ありの前半、そして合戦がメインとなる後半。激しい立ち合いに、普通の演目より主人公に感情移入することができたのは、最初の場面がしっかり作られていたからこそ、と感じました。
岩上八幡神社神楽保存会の「なぎなた舞」。昨年もここで拝見しましたが、すでに何回も見たかのような感覚を覚えました。舞は実にシンプルで、それを四方を巡りながら繰り返すというもの。まさに神楽の基本!という舞で、しっかりと楽しませていただきました。
あさひが丘神楽団「土蜘蛛」。個人的に、衣装がすごく見栄えがするなぁといつも思っているんですが、みなさんいかがでしょうか。今回は胡蝶の着ていた振袖の色が印象的でした。またこの画像の場面。頼光は毒薬を飲まされていますから、普段どおり舞うのではなく、苦しみながらというこだわりが見られました。
綾西神楽団「戻り橋」。いつもよく見かけるものではなく、綾西さんのいろいろなこだわりの演出が随所に見られたように思います。前半、渡辺綱が羅生門に札を立てるというのも珍しいものですね。御伽草子、あるいは謡曲から取り入れられたものと思います。そういった伝説を勉強すると、より面白くなりますよ!
上矢口郷土芸能保存会「鯛釣り」。恵比寿さんが釣った鯛を、いたずら者が盗もうとする内容。芸北や石見の地では、恵比寿さんが苦労しながら鯛を釣り上げるものですが、こちらのはすでに釣り上げたところから始まるんですね。とってもひょうきんな舞で笑わせていただきました。鯛を盗まれてしまった恵比寿さんが、すみっこでおとなしくしている姿がなんとも愛嬌があって可愛らしかったですよ!
飯室神楽団「天岩戸」。登場する五人の神々、その舞い方の違いをじっくり見せていただきました。照明も暗くなり、常闇の世界で繰り広げられる神遊びを実際に見ているようでした。最後の喜びの舞では一転、会場全体を明るくするような雰囲気。やはり重要な演目であるということを改めて感じました。
くむら神楽保存会「幣舞」。陰陽五行説を表現した舞で、石見神楽で言う「五神」と同じような内容だそうです。登場したのは四人の子どもさんの舞手。その姿はなんとも微笑ましいもので、みんなそろって言う言葉も、とても元気があってよかったと思います。これからも伝統を大事にされて、ますます活躍していただきたいですね!
宮崎神楽団「塵倫」。鬼が五匹出ます、という紹介もあり、みなさん楽しみにされていたと思います。出るとわかっていても、やはりいざ五匹そろって見てみると、その迫力に圧倒されますね。立ち合いは3つに分かれていましたが、神の方はずっと戦いっぱなしで、さぞかしお疲れだったこととお察しします(笑)
亀山神楽団「茨木」。大江山の鬼人、茨木童子にスポットを当てた演目。渡辺綱に左腕を切り取られた茨木童子は、住処の大江山へと逃げ帰り、酒呑童子に報告。しかし酒呑童子はその姿を見て、哀れむどころか逆に怒り始めたんです!慌てた茨木童子は「すぐに取り返しに行きますから!」と必死に弁明。なんとも面白く、興味深い演出でした。
最後は鈴張神楽団「山姥」。いろいろな舞、見せ場が楽しめる演目で、舞手が持っている手物の扱い方にも注目。しかし今回は楽にちょっと注目してしまいましたね。画像をご覧になればおわかりかと思いますが、小太鼓は小さな男の子が担当。これが元気のいいこと!!最初から最後まで、しっかり叩かれていましたよ!
今年もお馴染みの芸北神楽から十二神祇まで、いろいろな神楽を楽しむことができました。ただ、第1回と同様に、駐車関係のトラブルが多々あったようです。昨年はそういうことがなかったように記憶していますが、来年はそういうことがないようにしたいですね。
2009,03,21 Sat 23:37
新着コメント
junichiさん、コメントありがとうございます。
返事が遅くなって申し訳ありません。
写真の件、了解しました。
こちらに掲載しているのはロゴ入りですので、元画像をお送りしたいと思います。
つきましてはこちらのメールアドレスに連絡をいただけますでしょうか。
monde@npo-hiroshima.jp
よろしくお願いします。
返事が遅くなって申し訳ありません。
写真の件、了解しました。
こちらに掲載しているのはロゴ入りですので、元画像をお送りしたいと思います。
つきましてはこちらのメールアドレスに連絡をいただけますでしょうか。
monde@npo-hiroshima.jp
よろしくお願いします。
| 特派員Y | EMAIL | URL | 15/03/18 00:41 | UEso//TQ |
亀山神楽団の甲元と申します。貴ブログを拝見させていただきました。当神楽団を掲載していただきありがとうございます。
つきましてはお願いがあるのですが、イベント出演のプログラムに載せるための写真として、貴ブログの写真を使用させていただくことは可能でしょうか? 図々しいお願いとは存じますが、よろしくお願いします。
つきましてはお願いがあるのですが、イベント出演のプログラムに載せるための写真として、貴ブログの写真を使用させていただくことは可能でしょうか? 図々しいお願いとは存じますが、よろしくお願いします。
| junichi | EMAIL | URL | 15/03/09 21:42 | J.MKc1j. |