「同じ演目でも、見るたびに変わっている。」副団長の倉本さんが、上演前の演目紹介をされる際に言われた言葉です。中川戸神楽団の「土蜘蛛」はまさにその言葉の通りの神楽でした。先月の三次での大会から約1ヶ月ぶりに見させていただきましたが、さらによくなっていたと思います。中川戸さんらしい演出が全体的に光っていましたが、今日は胡蝶を舞われた方が特に素晴らしかったです。相当に練習を重ねられたのが伝わるほどの演技と舞で、前回よりさらにワンランク上の雰囲気を感じました。
個人的に「一番怖い神楽」だと思う、浜田市の石見神楽亀山社中の「貴船」。こちらも中川戸さんに負けない見事な演出が、さらに神楽を盛り上げていました。丑の刻参り(うしのこくまいり)という、ただでさえ怖い展開に、女の面からいつの間にか鬼の面に変わっているという場面は本当にゾゾ~っとしますよ!しかし、怖いだけでなく、鬼となってしまった女のはかなさ、無念さを最後までしっかりと感じることができました。ラストの終わり方と、大太鼓の方の口上がすごく印象に残る神楽でした。
最後は、純粋に舞の素晴らしさをじっくり堪能することができた、津浪神楽団の「塵倫」。ファンの方にもおなじみの演目ですが、特に津浪ファンの方、お気づきになられたでしょうか?塵倫の鬼の面とガッソが、今までと違うものでした。最近、あまり大会等でお見かけしませんでしたので、いつからかはわかりませんが、きっとマニアックなファンの方なら「あ!」と思われたハズ。また、立ち合いにおいても前とは違う工夫をされているのがうかがえました。舞が素晴らしかったのはもちろんですが、自分には先ほど中川戸の倉本さんが言われた言葉がフッと頭に浮かび、また一つ神楽の奥深さを感じました。
また、上演終了後には、津浪神楽団の塵倫と一緒に写真を撮ろう!というミニイベントがありました。たくさんのお客さんがすぐ間近で塵倫の写真を撮ったりされていましたが、中には怖くて泣き出すお子さんもいらっしゃいました。神楽シーズンも残り半分。あちこちで祭やイベントが行われています。神楽ファンの方も毎週のように各地に出掛けられていることと思いますが、体調にはもちろん、交通事故に遭わないようにも十分ご注意ください。
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2006,10,22 Sun 21:46
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ゆうけいさん、コメントありがとうございます。
塵倫と一緒に写真撮られましたか、それはよかったですね!
正直、自分も一緒に撮りたかったです(笑)
なかなかこういう機会ないですもんね☆
塵倫と一緒に写真撮られましたか、それはよかったですね!
正直、自分も一緒に撮りたかったです(笑)
なかなかこういう機会ないですもんね☆
| 特派員 | EMAIL | URL | 06/10/23 20:00 | BFfnvy1Y |
先月に続き、今月も観に行きました~!
3演目ともすばらしかったです。
最後に塵倫と一緒に写真!は感激でしたよ~♪
3演目ともすばらしかったです。
最後に塵倫と一緒に写真!は感激でしたよ~♪
| ゆうけい | EMAIL | URL | 06/10/23 16:52 | sjOnaHzg |
今年は、春のフラワーフェスティバルでの、夜神楽に続き、広島市内で、夜神楽「ふるさとは 神楽 de Night」が開催されています。
第一回は、本日、フードフェスディバルで夜神楽「ふるさとは 神楽 de Night」が開催されました。
出演は、
1.神奈備 高猿神楽団(安芸高田市)
2.滝夜叉姫 八重西神楽団(北広島町)
3.悪狐伝 高猿神楽団
4.八岐大蛇 八重西神楽団
いいですね、天気も良かったですし、大勢のお客様で、会場はいっぱい、熱気あふれる神楽の演技におしみない拍手が印象的でした。
太鼓のリズムに合わせて、自然に体が動いている人、お酒を飲みながら、声援を送る人、それぞれ神楽を堪能されていましたよ。
第2回は、10月28日(土)広島護国神社 儀式殿で、
第3回は、11月11日(土)福屋広島駅前店 屋上特設会場で
第4回は、12月24日(日)広島国際会議場フェニックスホールで開催されます。
ぜひ、広島神楽で、秋の夜長をお楽しみください。
ふるさとは 神楽 de Nightの詳細は、こちらへ
第一回は、本日、フードフェスディバルで夜神楽「ふるさとは 神楽 de Night」が開催されました。
出演は、
1.神奈備 高猿神楽団(安芸高田市)
2.滝夜叉姫 八重西神楽団(北広島町)
3.悪狐伝 高猿神楽団
4.八岐大蛇 八重西神楽団
いいですね、天気も良かったですし、大勢のお客様で、会場はいっぱい、熱気あふれる神楽の演技におしみない拍手が印象的でした。
太鼓のリズムに合わせて、自然に体が動いている人、お酒を飲みながら、声援を送る人、それぞれ神楽を堪能されていましたよ。
第2回は、10月28日(土)広島護国神社 儀式殿で、
第3回は、11月11日(土)福屋広島駅前店 屋上特設会場で
第4回は、12月24日(日)広島国際会議場フェニックスホールで開催されます。
ぜひ、広島神楽で、秋の夜長をお楽しみください。
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2006,10,14 Sat 23:29
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こんなに怖い神楽は、あの「貴船」以来!八重西神楽団の創作神楽「奥州安達ヶ原の鬼女」。もとのあらすじだけでも恐ろしい話が、八重西さんの見事な演出により、さらに恐怖感が際立っていました。前半で鬼婆に殺されてしまう「恋衣」を舞われた方が、わずかな登場時間にもかかわらず個人賞を受賞されたように、みなさんとても素晴らしい演技をされていたと思います。また、クライマックスの場面では、阿闍梨祐慶の唱えるお経と奏楽がとてもよく合っていて、非常に見応えのあるものになっていました。
見応えといえば、最後に上演された今福神楽社中の「大蛇」。やはり石見神楽の大蛇は本当に素晴らしいですね。「動く」のではなく、ちゃんと「舞っている」大蛇がステージいっぱいに暴れまわるのですから、見ていて圧倒されっぱなしでした。特に大蛇が酒に酔って寝てしまう場面では、「大蛇ってこういう寝方するんだぁ~!」と感動するほどのリアルな演技でした。
同じく石見神楽の後野神楽社中「五神」。なかなか見る機会のない演目で、まずはこの演目を上演されたことに敬意を表したいですね。陰陽五行思想において、東西南北を表す4人の神と、中央を表す神が、それぞれ領土を主張して争いになりますが、式部の老人がこれを仲裁し、以後平和になったというあらすじ。印象的だったのは、まず4人に領土を主張する際に、チャリ役が登場したこと。そして4人それぞれに話しかけ、口上というよりアドリブの会話が交わされたのがおもしろかったですね。
そしてもう一つ、吉田神楽団の「元就公」。広島を代表する戦国武将の毛利元就、その出身地である安芸高田市吉田町の神楽団ならではの創作神楽といえるでしょう。あらすじは、元就がその名を全国にとどろかすきっかけにもなった、「郡山合戦」をもとに作られています。神の衣装には、毛利家の家紋が記されていたり、ドライアイスを使った演出など、いろいろ工夫をされていて見どころがいっぱいでした。
10月に入り一段と寒くなってきましたので、これから神楽を見に行かれる際は、防寒対策をしっかりして風邪をひかないように気をつけましょう!
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2006,10,09 Mon 20:08
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芸北神楽の「芸」と、石見神楽の「石」。今年で58回を迎える芸石神楽競演大会が、千代田総合体育館で行われました。
新舞の部で優勝したのは、美土里町の横田神楽団。上演演目は「葛城山」でした。舞と奏楽、どちらも非常によくバランスの取れた神楽は、見ていて安定感を感じるほどで、「さすがだなぁ~」という思いで見させていただきました。また、ひときわ心地よい音を奏でられた笛の方が、個人賞を受賞されました。他にも、胡蝶を舞われた方も素晴らしい演技と舞で、客席からは大きな拍手と声援が上がっていました。
新舞の部、準優勝は北広島町の東山神楽団「紅葉狩」。先月の「月一の舞」からさらに練習を積まれ、また一段とレベルが高い演舞だったように思います。特に奏楽のほうがかなりよかったと感じました。迫力あるのはもちろんですが、その中でも笛がとてもよい響きでしたね。
旧舞の部の優勝は北広島町の筏津神楽団「塵倫」。舞は塵倫を舞われた方、楽は大太鼓の方がそれぞれ個人賞を受賞され、まさに今回は取れる賞をすべて総ナメという快挙を達成されました。特に塵倫の演技は素晴らしかったと思います。空を飛ぶ場面、特に飛び立つところをうまく表現されていました。
そして準優勝は安芸太田町の川北神楽団「大江山」。酒宴の場面で、酒呑童子が岩屋の名物「シシの生漬け」?を差し出すのがとても印象的で、なかなかおもしろいところだと思います。また今回は、神の二人が若い方だったんですが、立ち合いの舞では、鬼に負けない気迫さで、本当に見ていて迫力がありました。これからも頑張っていただきたいと思います。
以上、入賞された神楽団の紹介でした。「その2」では、個人的に注目した演目をご紹介したいと思います。
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新舞の部で優勝したのは、美土里町の横田神楽団。上演演目は「葛城山」でした。舞と奏楽、どちらも非常によくバランスの取れた神楽は、見ていて安定感を感じるほどで、「さすがだなぁ~」という思いで見させていただきました。また、ひときわ心地よい音を奏でられた笛の方が、個人賞を受賞されました。他にも、胡蝶を舞われた方も素晴らしい演技と舞で、客席からは大きな拍手と声援が上がっていました。
新舞の部、準優勝は北広島町の東山神楽団「紅葉狩」。先月の「月一の舞」からさらに練習を積まれ、また一段とレベルが高い演舞だったように思います。特に奏楽のほうがかなりよかったと感じました。迫力あるのはもちろんですが、その中でも笛がとてもよい響きでしたね。
旧舞の部の優勝は北広島町の筏津神楽団「塵倫」。舞は塵倫を舞われた方、楽は大太鼓の方がそれぞれ個人賞を受賞され、まさに今回は取れる賞をすべて総ナメという快挙を達成されました。特に塵倫の演技は素晴らしかったと思います。空を飛ぶ場面、特に飛び立つところをうまく表現されていました。
そして準優勝は安芸太田町の川北神楽団「大江山」。酒宴の場面で、酒呑童子が岩屋の名物「シシの生漬け」?を差し出すのがとても印象的で、なかなかおもしろいところだと思います。また今回は、神の二人が若い方だったんですが、立ち合いの舞では、鬼に負けない気迫さで、本当に見ていて迫力がありました。これからも頑張っていただきたいと思います。
以上、入賞された神楽団の紹介でした。「その2」では、個人的に注目した演目をご紹介したいと思います。
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2006,10,08 Sun 19:38
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ジェラードさん、コメントありがとうございます。
東山さんの「紅葉狩」、とてもよかったですね。
筏津さんの「塵倫」は、鳴滝に続いて2回目の紹介になったんですが、見どころがたくさんでおもしろいと思います。
またコメントお願いします!
東山さんの「紅葉狩」、とてもよかったですね。
筏津さんの「塵倫」は、鳴滝に続いて2回目の紹介になったんですが、見どころがたくさんでおもしろいと思います。
またコメントお願いします!
| 特派員 | EMAIL | URL | 06/10/09 20:03 | BFfnvy1Y |
やっと東山さんの「紅葉狩」が久々に見れました。
「月一の舞」の時は見れなかったので、ラッキーでした。
筏津さんの「塵倫」はホントに空を飛んでいる様に見えるんですよ~小鬼は着物で舞われてますから、そこも注目です!
「月一の舞」の時は見れなかったので、ラッキーでした。
筏津さんの「塵倫」はホントに空を飛んでいる様に見えるんですよ~小鬼は着物で舞われてますから、そこも注目です!
| ジェラード | EMAIL | URL | 06/10/09 08:57 | a4eQvXME |
「そいやぁ12時間前にも、この道通ったな・・・。」などとつぶやきながら、会場である千代田開発センターへ。今回の月一の舞は、北広島町の東山神楽団、浜田市の上府神楽社中、安芸太田町の堀神楽団の上演でした。さっそく一つずつ紹介していこうと思います。
まずは東山神楽団の「紅葉狩」。来週に迫った芸石神楽競演大会に出す演目ということで、全体的に完成度の高さが目に付きました。特に鬼女役の三人の方は、優雅な姫の部分と、凄みのある鬼の部分とをうまく舞い分けられており、非常によかったと思います。また、小太鼓が女性の方だったんですが、叩くのはもちろん、掛け声も実に気合があって、さらに舞が引き締まっていたように感じました。
そして上府神楽社中「黒塚」。写真を見ていただければおわかりのように、法印さんと剛力さんが大ベテランといった感じで、まるで漫才のようなやり取りがとても面白かったですね!そこに狐が加わっての立ち合いは見事でした。こんなにリアルな舞があるのかと思うほどの息の合った舞。これは初めての体験だったので、まだ見られたことのない方に、ぜひ見ていただきたいと思います。
最後は堀神楽団「羅生門」。伝統を大事にされているという印象の舞なんですが、個人的に好きなのが、神の舞で扇子を上から下へとヒラヒラとさせる所作。すごく独特な感じで、最初に見た時から「あぁ、今のいいなぁ~」と思っていました。傘から糸や煙が出てくる演出も見事なんですが、それに加えて最後の立ち合いの場面では、大太鼓の方が立ち上がって叩かれ、さらに神楽を盛り上げておられました。
月一の舞は、それぞれ違う地域の団体が、素晴らしい神楽を上演してくださいます。3つだけではありますが、その内容は実に見応えがあるものと思います。来月の神無月の舞は10月22日です。たくさんの方のご来場をお待ちしております。
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まずは東山神楽団の「紅葉狩」。来週に迫った芸石神楽競演大会に出す演目ということで、全体的に完成度の高さが目に付きました。特に鬼女役の三人の方は、優雅な姫の部分と、凄みのある鬼の部分とをうまく舞い分けられており、非常によかったと思います。また、小太鼓が女性の方だったんですが、叩くのはもちろん、掛け声も実に気合があって、さらに舞が引き締まっていたように感じました。
そして上府神楽社中「黒塚」。写真を見ていただければおわかりのように、法印さんと剛力さんが大ベテランといった感じで、まるで漫才のようなやり取りがとても面白かったですね!そこに狐が加わっての立ち合いは見事でした。こんなにリアルな舞があるのかと思うほどの息の合った舞。これは初めての体験だったので、まだ見られたことのない方に、ぜひ見ていただきたいと思います。
最後は堀神楽団「羅生門」。伝統を大事にされているという印象の舞なんですが、個人的に好きなのが、神の舞で扇子を上から下へとヒラヒラとさせる所作。すごく独特な感じで、最初に見た時から「あぁ、今のいいなぁ~」と思っていました。傘から糸や煙が出てくる演出も見事なんですが、それに加えて最後の立ち合いの場面では、大太鼓の方が立ち上がって叩かれ、さらに神楽を盛り上げておられました。
月一の舞は、それぞれ違う地域の団体が、素晴らしい神楽を上演してくださいます。3つだけではありますが、その内容は実に見応えがあるものと思います。来月の神無月の舞は10月22日です。たくさんの方のご来場をお待ちしております。
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2006,09,25 Mon 19:20
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ジェラードさん、コメントありがとうございます。
土日続けて神楽を見るのも、けっこう大変ですよね。
それだけ入場料や交通費などもかかるでしょうし・・・。
ただでさえほぼ毎週のようにありますもんね。
堀神楽団の茨木童子は右腕を切り取られます。
この辺りのことは、以前掲載した、神楽研究コラムのシリーズ源頼光の第六章に書いてありますので、よろしかったらご覧になってみてください。
またコメントお願いします!
土日続けて神楽を見るのも、けっこう大変ですよね。
それだけ入場料や交通費などもかかるでしょうし・・・。
ただでさえほぼ毎週のようにありますもんね。
堀神楽団の茨木童子は右腕を切り取られます。
この辺りのことは、以前掲載した、神楽研究コラムのシリーズ源頼光の第六章に書いてありますので、よろしかったらご覧になってみてください。
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| 特派員 | EMAIL | URL | 06/09/27 19:11 | BFfnvy1Y |
長月の舞~行けれませんでした(ToT)/~~~
堀さん、見たかった~前日の事もありまして~
笠から蜘蛛~宮乃木神楽団さんと同じですね~
堀さんの場合は右手が切られると聞いたのですが?
次回は頑張って行きます
堀さん、見たかった~前日の事もありまして~
笠から蜘蛛~宮乃木神楽団さんと同じですね~
堀さんの場合は右手が切られると聞いたのですが?
次回は頑張って行きます
| ジェラード | EMAIL | URL | 06/09/26 21:42 | DDJ0Ydcc |
ゆうけいさん、コメントありがとうございます。
かぶりつきでしたか(笑)
それはさぞかし楽しかったことでしょうね!
当ブログや「神楽の杜」には、たくさんの神楽情報がありますので、ぜひご利用ください☆
またコメントお願いします。
かぶりつきでしたか(笑)
それはさぞかし楽しかったことでしょうね!
当ブログや「神楽の杜」には、たくさんの神楽情報がありますので、ぜひご利用ください☆
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| 特派員 | EMAIL | URL | 06/09/25 21:49 | BFfnvy1Y |
一番前の席でかぶりつきで(笑)観ました~!
まだ神楽ビギナーでよくわからないことばかりですが
舞いのすごさに感動しっぱなしです♪
来月も是非見に行きたいです~!
まだ神楽ビギナーでよくわからないことばかりですが
舞いのすごさに感動しっぱなしです♪
来月も是非見に行きたいです~!
| ゆうけい | EMAIL | URL | 06/09/25 21:21 | sjOnaHzg |