あいにくの雨にもかかわらず、会場は1階、2階席ともにたくさんのお客さんでいっぱいに。呉での、こういった本格的な神楽公演は初めてということで、やはり地元の方が多かったように思います。上演したのは、北広島町の山王神楽団と中川戸神楽団です。
そしてまずは神降し…と思いきや、緞帳(どんちょう)が上がってステージに現れたのは、赤いライトに照らされた、八岐大蛇!
ドライアイスと赤い照明の効果は抜群で、見る人を一気に神楽の世界へと引きずりこんでくれました。
司会の方のあいさつがあって、山王神楽団の「神降し」。この舞は、楽や舞など神楽の基本中の基本ですので、見た目は地味ですが、本来の神楽の意味が存分に込められていると思います。神楽歌も特徴的で、個人的に好きなのは「幣(へい)立つる ここも高天原(たかまがはら)なれば 集まりたまえや 四方(よも)の神々」の歌です。意味は、「幣が立てば、神様が住まわれる高天原と同じですから、どうぞ四方の神々様、ここにお集まりください」という感じで、いかにも「神降し」らしい歌ではないでしょうか。
続いて、中川戸神楽団の「板蓋宮」。初めてこの神楽を見られた方も多くいらっしゃったと思いますが、さぞかし驚かれたことでしょう。やはりというか、クライマックスで入鹿の首が宙を舞う場面では、大きなどよめきと拍手が沸き上がりました。衣装の豪華さ、鬼面の迫力、立ち合いのスピード感、様々な仕掛けなど、スーパー神楽の魅力がたくさんつまった演目でした。
山王神楽団「鈴鹿」。もともと芸北神楽にある「鈴鹿山」に、中国に伝わる伝説などを盛り込まれたこの演目、初めて見る人には少し難しいところもあったかもしれません。
あらすじは、初めは日本を滅ぼしにやってきた立烏帽子(たてえぼし)が、毘沙門天(びしゃもんてん)の言葉によって改心し、坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)と、鈴鹿山に鬼神征伐に向かうというもの。なかなか倒せない鬼神との立ち合いはすごい迫力でした。
休憩を挟んで、中川戸神楽団「紅葉狩」。最近は「瀧夜叉姫」を続けて見ていたので、個人的に久しぶりの「紅葉狩」でしたが、セリフが少し変わっていたところにはすぐ気づきました。この神楽も、一般的な「紅葉狩」ではなく、中川戸神楽団独自の演目となっており、時代の流れによってはからずも鬼にされてしまった者のはかなさが込められていると思います。
最後は山王神楽団の「八岐大蛇」。ステージだけでなく、客席の両サイドからも大蛇が現れ、それに気づいたお客さんから大きな歓声と拍手が起こっていました。重たい大蛇を操り、なおかつ周りと動きを合わせることは、並大抵ではできないと思いますが、8頭の大蛇が見事にそろった舞は素晴らしいの一言に尽きます。個人的には、手名椎おばあさんのネタ披露がなかったのが少しさみしかったですね(笑)。初めての呉だったのでお行儀よくされたのでしょうか。
上演終了後は、山王、中川戸の両神楽団の方がステージに集まり、代表として中川戸神楽団の能海団長からあいさつがありました。その中で「芸北に足を運んでいただければ、まだまだ他にもたくさんの神楽があります」との言葉があり、自分たちだけでなく芸北の神楽全体を想われていらっしゃるんだなと感動しました。また、終了後はロビー出口で団員の方数名がお客さんのお見送りをしておられ、最後までファンサービスをされていました。
これで6月も終わりです。戸河内、瑞穂、千代田、呉といろいろ忙しく動き回りましたが、これからもいろんな場所でいろんな神楽を見て、もっと勉強したいと思います。
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そしてまずは神降し…と思いきや、緞帳(どんちょう)が上がってステージに現れたのは、赤いライトに照らされた、八岐大蛇!
ドライアイスと赤い照明の効果は抜群で、見る人を一気に神楽の世界へと引きずりこんでくれました。
司会の方のあいさつがあって、山王神楽団の「神降し」。この舞は、楽や舞など神楽の基本中の基本ですので、見た目は地味ですが、本来の神楽の意味が存分に込められていると思います。神楽歌も特徴的で、個人的に好きなのは「幣(へい)立つる ここも高天原(たかまがはら)なれば 集まりたまえや 四方(よも)の神々」の歌です。意味は、「幣が立てば、神様が住まわれる高天原と同じですから、どうぞ四方の神々様、ここにお集まりください」という感じで、いかにも「神降し」らしい歌ではないでしょうか。
続いて、中川戸神楽団の「板蓋宮」。初めてこの神楽を見られた方も多くいらっしゃったと思いますが、さぞかし驚かれたことでしょう。やはりというか、クライマックスで入鹿の首が宙を舞う場面では、大きなどよめきと拍手が沸き上がりました。衣装の豪華さ、鬼面の迫力、立ち合いのスピード感、様々な仕掛けなど、スーパー神楽の魅力がたくさんつまった演目でした。
山王神楽団「鈴鹿」。もともと芸北神楽にある「鈴鹿山」に、中国に伝わる伝説などを盛り込まれたこの演目、初めて見る人には少し難しいところもあったかもしれません。
あらすじは、初めは日本を滅ぼしにやってきた立烏帽子(たてえぼし)が、毘沙門天(びしゃもんてん)の言葉によって改心し、坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)と、鈴鹿山に鬼神征伐に向かうというもの。なかなか倒せない鬼神との立ち合いはすごい迫力でした。
休憩を挟んで、中川戸神楽団「紅葉狩」。最近は「瀧夜叉姫」を続けて見ていたので、個人的に久しぶりの「紅葉狩」でしたが、セリフが少し変わっていたところにはすぐ気づきました。この神楽も、一般的な「紅葉狩」ではなく、中川戸神楽団独自の演目となっており、時代の流れによってはからずも鬼にされてしまった者のはかなさが込められていると思います。
最後は山王神楽団の「八岐大蛇」。ステージだけでなく、客席の両サイドからも大蛇が現れ、それに気づいたお客さんから大きな歓声と拍手が起こっていました。重たい大蛇を操り、なおかつ周りと動きを合わせることは、並大抵ではできないと思いますが、8頭の大蛇が見事にそろった舞は素晴らしいの一言に尽きます。個人的には、手名椎おばあさんのネタ披露がなかったのが少しさみしかったですね(笑)。初めての呉だったのでお行儀よくされたのでしょうか。
上演終了後は、山王、中川戸の両神楽団の方がステージに集まり、代表として中川戸神楽団の能海団長からあいさつがありました。その中で「芸北に足を運んでいただければ、まだまだ他にもたくさんの神楽があります」との言葉があり、自分たちだけでなく芸北の神楽全体を想われていらっしゃるんだなと感動しました。また、終了後はロビー出口で団員の方数名がお客さんのお見送りをしておられ、最後までファンサービスをされていました。
これで6月も終わりです。戸河内、瑞穂、千代田、呉といろいろ忙しく動き回りましたが、これからもいろんな場所でいろんな神楽を見て、もっと勉強したいと思います。
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2006,06,26 Mon 21:40
コメント
フローさん、コメントありがとうございます。
最初はどなただろうと思ったんですが、アドレス見たらわかりました。
見に行けなかった方のためにも、なるべく雰囲気を伝えようと努力しているつもりです。
これからもよろしくお願いします。
最初はどなただろうと思ったんですが、アドレス見たらわかりました。
見に行けなかった方のためにも、なるべく雰囲気を伝えようと努力しているつもりです。
これからもよろしくお願いします。
| 特派員 | EMAIL | URL | 06/06/27 21:04 | BFfnvy1Y |
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