先週の日曜日、千代田開発センターにおいて「月一の舞い」が行われました。今回のテーマは「神楽に賭けた人生」、主役は各神楽団の顧問の方々。これまで神楽とともに歩んできた人生を振り返り、そしてこれからもよろしくお願いしますという思いを込めてのイベントとなりました。またこれを記念して、4演目にさらに「恵比寿舞」と「セレモニー」を追加してのイベントとなりました。それでは報告です。
山王神楽団「恵比寿舞」
今回のお祝いとして、そして来年も幸せで過ごせますようにという願いを込めて恵比寿舞が始まっていきました。大太鼓の「釣ろや、釣ろや、海老で鯛を釣ろや。」という一緒に口ずさみたくなる神楽歌とともに恵比寿様が釣りを始めます。初め小さい鯛やお酒が釣れなかなか大物の鯛が釣れませんが、ようやく大物の鯛が釣れると恵比寿様は大喜び。そしてその喜びを分かち合うように餅まきが始まりました。途中七福神の神々も登場し、お客様一人ひとりに渡されていました。
「セレモニー」
今回のテーマでもある「神楽に賭けた人生」を歩まれてきた顧問の方達、西宗神楽団の迫本さん、山王神楽団の富田さん、琴庄神楽団の竹村さんを主役とし、これまでの感謝の気持ちとそしてこれからもよろしくお願いしますという記念式典でした。各神楽団の顧問と団長が舞台に登場し、これまでの苦労話や秘話などさまざまなことを話されました。なかなかこういった話は私たち観る側にとってあまり聞くことができないので、今回このような機会でお話が聞けたのはとてもよかったように思いました。そして、話を聞いていると各神楽団の仲間同士の絆の深さが話とともにひしひしと感じられました。また、顧問の方々に花束が贈呈される場面がありその場面では、娘さん・奥さんといったそれぞれ親しい方からの花束贈呈で感極まって涙してしまう姿もありました。見ているこちら側もジーンと目頭が熱くなり、涙腺が緩んでしまいそうでした。
西宗神楽団「岩戸」
始め、天照大神が岩戸へとお隠れになる場面から始まっていきます。ここでよく目にするのは天照大神が弟須佐之男命の悪行により…とこれまでの経緯を口上で述べ、岩戸へと隠れていく場面ですが、こちらの岩戸ではなんと実際の須佐之男命が登場します。天照大神の元へ行き、悪行をなす場面があり、なぜ天照大神が岩戸へとお隠れになったのかというのがすぐに飲み込めるような演出となっていました。また、天児屋根命が全身淡い青の衣装、そして天太玉命は全身淡い赤の衣装を着ての登場でした。普段、見慣れているのが黒い衣装が多いので、あでやかな衣装はまた少し違う雰囲気を感じさせられました。今回、西宗さんは実に25年ぶりに「岩戸」を舞われたそうで、昔からの六調子を復活させ、舞もほとんど変わってないそうです。今回のような岩戸はまだ見たことがなかったので新鮮な感覚で楽しむことができました。
琴庄神楽団「奥州平泉」
時代劇にも取り上げられるあの源義経のお話。神楽では奥州へと逃げる最中の一場面。またここでは、加賀国の安宅の関の関守、冨樫氏と弁慶のやり取りが見物。冨樫氏の嫌疑にも弁慶は機転を利かせて乗り切ります。しかし、冨樫氏は義経の気配に気づき、義経ではあるまいかと問いただしてきます。一気に緊迫した空気が流れ、観ているこちらもハラハラドキドキ。そして捨て身覚悟で弁慶が主君である義経を金剛杖で叩き疑いを晴らすそうとする場面になり、見ているこちらはぐっと力が入ってしまいます。そして、主君であれば叩くはずがないと疑いが晴れたときは、客席からは心を撫で下ろすような大きな拍手が起こりました。見る者を一気に惹き付け、そしてその時代に引きずり込む冨樫氏と弁慶のやり取りは本当に圧巻でした。
山王神楽団「鈴鹿山」
犬神丸等を征伐せよとの勅命を受けた坂上田村麻呂は、その鬼人たちが住処としている鈴鹿山に向っていきます。すると途中、犬神丸の手下、夜叉丸等と出くわし一戦を繰り広げます。しかし、夜叉丸は心を改め田村麻呂の家臣となり、共に犬神丸を退治しに向かいます。裏切られた犬神丸は夜叉丸に激怒。そして場面は立ち合いへと進みます。お囃子も徐々に速いテンポになり、戦いもどんどん激しさを増していきます。そして手下が皆倒れてしまうといよいよ犬神丸との戦い。赤と白の垂れ蜘蛛の中から登場し、そこから一気に火がつきます。スピード感あふれる激しい戦闘を繰り広げ、会場を一気に熱くさせくれます。また、犬神丸は何度も切られるも田村麻呂たちの刀を掴み、まだまだ~と聞こえてきそうなほどの粘り強さをもみせてくれました。
西宗神楽団「滝夜叉姫」
舞台に登場してすぐは、はかなさを感じさせる五月姫でしたが、貴船神社から妖術を授かったことにより一変。悪意に満ちた滝夜叉姫で雰囲気もガラリと変わり、喜び跳ねるような舞いも見せ恐ろしさがひしひしと伝わってくるようでした。またその際、雷が轟くように照明が光りだすといった演出もあり、滝夜叉姫の姿がより一層不気味に感じられました。また、終盤の大宅中将光圀との立ち合いでは、滝夜叉姫が鬼となる面の早変わりで観客を魅了させます。そして、立ち合いもさらに激しくスピードを上げ、こちらの気持ちも高ぶっていきます。また、立ち合いのとき、鬼となった滝夜叉姫は高いジャンプなども披露するなどし、最後まで勢いがありとても見ごたえがありました。
さて、今回の月一では天候が優れず、雪が深々と降り続きとても寒い一日となりました。それにも関わらず足を運んでくださったお客様、ありがとうございました。また、雪で断念されてしまった方はぜひ来年こそはいらしてくださいね。それでは次の月一は来年となります。来年の月一もなにやら面白そうですね♪ぜひ、来年も月一をよろしくお願いします。それでは良いお年をお迎えください・・・☆
山王神楽団「恵比寿舞」
今回のお祝いとして、そして来年も幸せで過ごせますようにという願いを込めて恵比寿舞が始まっていきました。大太鼓の「釣ろや、釣ろや、海老で鯛を釣ろや。」という一緒に口ずさみたくなる神楽歌とともに恵比寿様が釣りを始めます。初め小さい鯛やお酒が釣れなかなか大物の鯛が釣れませんが、ようやく大物の鯛が釣れると恵比寿様は大喜び。そしてその喜びを分かち合うように餅まきが始まりました。途中七福神の神々も登場し、お客様一人ひとりに渡されていました。
「セレモニー」
今回のテーマでもある「神楽に賭けた人生」を歩まれてきた顧問の方達、西宗神楽団の迫本さん、山王神楽団の富田さん、琴庄神楽団の竹村さんを主役とし、これまでの感謝の気持ちとそしてこれからもよろしくお願いしますという記念式典でした。各神楽団の顧問と団長が舞台に登場し、これまでの苦労話や秘話などさまざまなことを話されました。なかなかこういった話は私たち観る側にとってあまり聞くことができないので、今回このような機会でお話が聞けたのはとてもよかったように思いました。そして、話を聞いていると各神楽団の仲間同士の絆の深さが話とともにひしひしと感じられました。また、顧問の方々に花束が贈呈される場面がありその場面では、娘さん・奥さんといったそれぞれ親しい方からの花束贈呈で感極まって涙してしまう姿もありました。見ているこちら側もジーンと目頭が熱くなり、涙腺が緩んでしまいそうでした。
西宗神楽団「岩戸」
始め、天照大神が岩戸へとお隠れになる場面から始まっていきます。ここでよく目にするのは天照大神が弟須佐之男命の悪行により…とこれまでの経緯を口上で述べ、岩戸へと隠れていく場面ですが、こちらの岩戸ではなんと実際の須佐之男命が登場します。天照大神の元へ行き、悪行をなす場面があり、なぜ天照大神が岩戸へとお隠れになったのかというのがすぐに飲み込めるような演出となっていました。また、天児屋根命が全身淡い青の衣装、そして天太玉命は全身淡い赤の衣装を着ての登場でした。普段、見慣れているのが黒い衣装が多いので、あでやかな衣装はまた少し違う雰囲気を感じさせられました。今回、西宗さんは実に25年ぶりに「岩戸」を舞われたそうで、昔からの六調子を復活させ、舞もほとんど変わってないそうです。今回のような岩戸はまだ見たことがなかったので新鮮な感覚で楽しむことができました。
琴庄神楽団「奥州平泉」
時代劇にも取り上げられるあの源義経のお話。神楽では奥州へと逃げる最中の一場面。またここでは、加賀国の安宅の関の関守、冨樫氏と弁慶のやり取りが見物。冨樫氏の嫌疑にも弁慶は機転を利かせて乗り切ります。しかし、冨樫氏は義経の気配に気づき、義経ではあるまいかと問いただしてきます。一気に緊迫した空気が流れ、観ているこちらもハラハラドキドキ。そして捨て身覚悟で弁慶が主君である義経を金剛杖で叩き疑いを晴らすそうとする場面になり、見ているこちらはぐっと力が入ってしまいます。そして、主君であれば叩くはずがないと疑いが晴れたときは、客席からは心を撫で下ろすような大きな拍手が起こりました。見る者を一気に惹き付け、そしてその時代に引きずり込む冨樫氏と弁慶のやり取りは本当に圧巻でした。
山王神楽団「鈴鹿山」
犬神丸等を征伐せよとの勅命を受けた坂上田村麻呂は、その鬼人たちが住処としている鈴鹿山に向っていきます。すると途中、犬神丸の手下、夜叉丸等と出くわし一戦を繰り広げます。しかし、夜叉丸は心を改め田村麻呂の家臣となり、共に犬神丸を退治しに向かいます。裏切られた犬神丸は夜叉丸に激怒。そして場面は立ち合いへと進みます。お囃子も徐々に速いテンポになり、戦いもどんどん激しさを増していきます。そして手下が皆倒れてしまうといよいよ犬神丸との戦い。赤と白の垂れ蜘蛛の中から登場し、そこから一気に火がつきます。スピード感あふれる激しい戦闘を繰り広げ、会場を一気に熱くさせくれます。また、犬神丸は何度も切られるも田村麻呂たちの刀を掴み、まだまだ~と聞こえてきそうなほどの粘り強さをもみせてくれました。
西宗神楽団「滝夜叉姫」
舞台に登場してすぐは、はかなさを感じさせる五月姫でしたが、貴船神社から妖術を授かったことにより一変。悪意に満ちた滝夜叉姫で雰囲気もガラリと変わり、喜び跳ねるような舞いも見せ恐ろしさがひしひしと伝わってくるようでした。またその際、雷が轟くように照明が光りだすといった演出もあり、滝夜叉姫の姿がより一層不気味に感じられました。また、終盤の大宅中将光圀との立ち合いでは、滝夜叉姫が鬼となる面の早変わりで観客を魅了させます。そして、立ち合いもさらに激しくスピードを上げ、こちらの気持ちも高ぶっていきます。また、立ち合いのとき、鬼となった滝夜叉姫は高いジャンプなども披露するなどし、最後まで勢いがありとても見ごたえがありました。
さて、今回の月一では天候が優れず、雪が深々と降り続きとても寒い一日となりました。それにも関わらず足を運んでくださったお客様、ありがとうございました。また、雪で断念されてしまった方はぜひ来年こそはいらしてくださいね。それでは次の月一は来年となります。来年の月一もなにやら面白そうですね♪ぜひ、来年も月一をよろしくお願いします。それでは良いお年をお迎えください・・・☆
2009,12,24 Thu 23:34
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