お盆休みで帰省した人に、故郷の郷土芸能「神楽」を楽しんでもらおう。そんな思いで、北広島町の今田神楽団が主催する神楽発表会が、八重地区総合センターで行われました。
はじめは今田神楽団「神降し」。こういった儀式舞には興味のない方もいらっしゃると思いますが、自分にとってはやはり、神楽の基本ですのでいつもしっかり見るようにしています。拝み始める場所、方向、回数など、注目すべきところはたくさんあります。ちょっと難しい話ですが、こういう事を知っておくとより神楽を楽しむ事ができるように思います。
次は筏津神楽団「黒塚」。悪狐が女に変化するところでは、一瞬にして面が変わったので、客席から大きなどよめきが上がりました。
三浦介と上総介の両将がそれぞれ面をつけて登場したのも、筏津さんらしいところではないかと感じました。あとは悪狐のガッソも印象的なものでした。
今田神楽団「日本武尊」。登場するみなさんがとてもいい声をされており、口上がとてもよかったと思います。大太鼓の方もいい声でしたので、神楽歌がいい響きでしたね。立ち合いの前に川上梟帥が口上を言うところは、「怒り」を非常によく表現されていてよかったと思いました。
山王神楽団の「羅生門」。酒呑童子が老婆に変化する場面では、ドライアイスをうまく使われていたので、いかにも妖術で変わったように見えました。また、白砂に化ける場面、茨木童子に腕をつける場面などなど、とにかく見せ場がいっぱいで、息つく暇もないような面白さの連続でした。
安芸高田市美土里町、塩瀬神楽団の「鈴鹿山」。今田神楽団は、5年前に塩瀬神楽団と交流を始められ、舞を習ったりされたのだそうです。ということで今田さんの神楽で口上がよいと感じたので、その辺に注目しましたが、さすがに先輩神楽団だけあってみなさんいい~声でした。特に夜叉丸の方が、悪の時の声と、改心した時の声の微妙な違いをうまく表現されていたので、「おぉ~すごい~!」と思いました。
最後は中川戸神楽団の「土蜘蛛」。自分にとっては約2年ぶりに見たんですが、前とはかなりメンバーチェンジされており、さらに中身も変わっていて、とても興味深く見させていただきました。特に「蜘蛛切丸」の威徳を強調するような印象を強く受けました。立ち合いのところで、意外な展開になった場面は、いかにも中川戸さんらしい演出だと感じました。
うわさに聞いていたとおり、かなり会場は暑かったです。でも、うちわを貸してくださった親切な方がいらして、とても助かりました。ありがとうございました。来年はしっかり、暑さ対策を自分でしようと思います!
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2006,08,13 Sun 19:21
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