12月14日に久しぶりの月一の舞が行われました。今回の師走の舞いは「神楽未来へ若き三人の挑戦者たち」。 最良の友であり、最強のライバルでもある中川戸神楽団の松田さん、筏津神楽団の前河さん、大塚神楽団の竹田さん、この三人の方々にスポットをあて熱い神楽が上演されました。それでは報告です。
中川戸神楽団「大江山」
こちらの大江山では、まず初めに登場人物の姿、様子に目がいってしまいます。まず、頼光・四天王等の立ち振る舞い、揚々たる様。また、敵にも注目!なんと茨木童子の額には第三の目がギョロリ。そして、酒呑童子でも初めは人間のような姿をしており、酒を飲めば鬼へと変身。たくさんの工夫が凝らしてあります。しかしそれだけでは終わらず、クライマックスでは、酒呑童子の首がバサリッと切り落とされるところ。大体がそこでめでたしで終わりますが、なんと頭をなくしてでも頼光に襲い掛かってくるではありませんか!?最後の最後まで驚きの連続でした。
大塚神楽団「道成寺」
こちらは、清姫の安珍への思いがたっぷりと伝わってくる演目。愛しの安珍様に恋焦がれ、焼き尽くしてしまうほどの燃えたぎる愛。舞いからも口上からも清姫の気持ちが見て取れるようでした。しかし、そんな真剣な場面とは反対におちゃらけた場面も!船頭さんが今回のタイトルに引っ掛けて「古き挑戦者!」などおっしゃったりと会場を湧かせます。また、船の紐に絡まった船頭さんが清姫さんに「助けてくれぇ」と頼む場面もあり、あの清姫さんもたじたじでした(笑)。客席からはたくさんの笑顔がこぼれていました。
筏津神楽団「神武」
こちらの神武はいつも見ている神武とは少し違い、八咫烏(やたがらす)という大鳥が登場します。この八咫烏、神武天皇の東征のとき熊野から大和へ入る山中を導くため天照大神から遣わされた烏だそうです。大きな羽のうちわを持ち、鋭い顔つきに異様な圧迫感を感じてしまいますね。そしてこの一番の見せ場の長髄彦と神武天皇との戦い。こちらは熱い熱~い熱戦!!高く跳び襲い掛かったり、力と力がぶつかり合うダイナミックな舞いですさまじいバトル!会場全体熱気に包まれました。
大塚神楽団「橋弁慶」
こちらの演目は、まだ披露するのは2回目ということで、まだできたてホヤホヤの演目でした。こちらの物語は有名でもあり、大河ドラマでも放映されていたのですんなりと物語へと入っていけたのではないでしょうか♪母と子の別れ・天狗との修行・そして弁慶との一騎打ち!!どの見せ場も熱くなる舞いでしたね。また、雪や桜もハラリ、ハラリと舞い散り、ムード満点でもありました。
そして、追記としてですが、幼き頃の牛若丸をされていた子どもさんはなんと牛若丸の母を演じられた方の本当の愛娘さんでした。親子共演もすばらしかったですね。
さて、約3ヶ月ぶりの月一でしたがいかがだったでしょうか?今回、主役三人の方の挨拶もあり普段あまり見ることのできない素顔も見ることができましたね。そして、それぞれの持ち味に注目して舞う姿もじっくりと堪能できたでしょうか!?今後も、さらなるご活躍を期待したいですね☆また、今年の神楽も残りわずかとなりました。寒さもますます厳しくなってきているので、体調管理に気をつけて残りの神楽も楽しみましょう♪♪
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中川戸神楽団「大江山」
こちらの大江山では、まず初めに登場人物の姿、様子に目がいってしまいます。まず、頼光・四天王等の立ち振る舞い、揚々たる様。また、敵にも注目!なんと茨木童子の額には第三の目がギョロリ。そして、酒呑童子でも初めは人間のような姿をしており、酒を飲めば鬼へと変身。たくさんの工夫が凝らしてあります。しかしそれだけでは終わらず、クライマックスでは、酒呑童子の首がバサリッと切り落とされるところ。大体がそこでめでたしで終わりますが、なんと頭をなくしてでも頼光に襲い掛かってくるではありませんか!?最後の最後まで驚きの連続でした。
大塚神楽団「道成寺」
こちらは、清姫の安珍への思いがたっぷりと伝わってくる演目。愛しの安珍様に恋焦がれ、焼き尽くしてしまうほどの燃えたぎる愛。舞いからも口上からも清姫の気持ちが見て取れるようでした。しかし、そんな真剣な場面とは反対におちゃらけた場面も!船頭さんが今回のタイトルに引っ掛けて「古き挑戦者!」などおっしゃったりと会場を湧かせます。また、船の紐に絡まった船頭さんが清姫さんに「助けてくれぇ」と頼む場面もあり、あの清姫さんもたじたじでした(笑)。客席からはたくさんの笑顔がこぼれていました。
筏津神楽団「神武」
こちらの神武はいつも見ている神武とは少し違い、八咫烏(やたがらす)という大鳥が登場します。この八咫烏、神武天皇の東征のとき熊野から大和へ入る山中を導くため天照大神から遣わされた烏だそうです。大きな羽のうちわを持ち、鋭い顔つきに異様な圧迫感を感じてしまいますね。そしてこの一番の見せ場の長髄彦と神武天皇との戦い。こちらは熱い熱~い熱戦!!高く跳び襲い掛かったり、力と力がぶつかり合うダイナミックな舞いですさまじいバトル!会場全体熱気に包まれました。
大塚神楽団「橋弁慶」
こちらの演目は、まだ披露するのは2回目ということで、まだできたてホヤホヤの演目でした。こちらの物語は有名でもあり、大河ドラマでも放映されていたのですんなりと物語へと入っていけたのではないでしょうか♪母と子の別れ・天狗との修行・そして弁慶との一騎打ち!!どの見せ場も熱くなる舞いでしたね。また、雪や桜もハラリ、ハラリと舞い散り、ムード満点でもありました。
そして、追記としてですが、幼き頃の牛若丸をされていた子どもさんはなんと牛若丸の母を演じられた方の本当の愛娘さんでした。親子共演もすばらしかったですね。
さて、約3ヶ月ぶりの月一でしたがいかがだったでしょうか?今回、主役三人の方の挨拶もあり普段あまり見ることのできない素顔も見ることができましたね。そして、それぞれの持ち味に注目して舞う姿もじっくりと堪能できたでしょうか!?今後も、さらなるご活躍を期待したいですね☆また、今年の神楽も残りわずかとなりました。寒さもますます厳しくなってきているので、体調管理に気をつけて残りの神楽も楽しみましょう♪♪
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2008,12,16 Tue 00:31
新着コメント
ジェラードさんコメントありがとうございます。
月一にお越しいただきありがとうございました(^ ^)
鞍馬天狗と牛若の立ち合いも、とてもよかったですね☆
リアルな演出に、本当にその時代にいるようでした。
月一にお越しいただきありがとうございました(^ ^)
鞍馬天狗と牛若の立ち合いも、とてもよかったですね☆
リアルな演出に、本当にその時代にいるようでした。
| (新人)特派員 | EMAIL | URL | 08/12/20 21:55 | LUTFvPrs |
大塚さんの「橋弁慶」で鞍馬天狗と牛若の立ち合いがなんとも言えませんでした。
平安時代にいる気がしました。
素晴らしかったです。
平安時代にいる気がしました。
素晴らしかったです。
| ジェラード | EMAIL | URL | 08/12/20 11:31 | cutPHNpc |
2008,11,23 Sun 09:49
新着コメント
2020/05/22 14:40
新舞してる千代田の神楽は化ける事しか考えて無いイメージ
手品じゃないんだから、化ける回数は最小限で重きを置いて欲しい
[匿名さん]
020/05/23 10:38
>>234
その早変わりの言い方に問題がある
別に早くなくても、見えない様に不気味にじっくり化ける
早いだけなら中国の替面?かなんか知らんけどあれを見たほ方がええわ
↑
お前に演芸のセンスは無い
[匿名さん]
お前の目は節穴か? 横田バカ
安芸高田市の神楽はもうドブよ
団員のレベルやマナー モラル 人間性から
終わってるわ
めくら 眼科と脳外科に行けよ 老害
新舞してる千代田の神楽は化ける事しか考えて無いイメージ
手品じゃないんだから、化ける回数は最小限で重きを置いて欲しい
[匿名さん]
020/05/23 10:38
>>234
その早変わりの言い方に問題がある
別に早くなくても、見えない様に不気味にじっくり化ける
早いだけなら中国の替面?かなんか知らんけどあれを見たほ方がええわ
↑
お前に演芸のセンスは無い
[匿名さん]
お前の目は節穴か? 横田バカ
安芸高田市の神楽はもうドブよ
団員のレベルやマナー モラル 人間性から
終わってるわ
めくら 眼科と脳外科に行けよ 老害
| 隣接権 | EMAIL | URL | 22/09/22 21:24 | wi3adPV2 |
2018/11/27 23:05
横田神楽団 伊吹山 魂の躍動
新舞旧舞の意味を勘違いされてませんか?
六調子のゆるやかな
八調子の速い
新舞の塵輪なんておかしな言い方です
注意しましょう
神楽の魂の躍動での
誹謗中傷コメント
カメラマンに八つ当たりするなよ ガイキチ
横田神楽団 伊吹山 魂の躍動
新舞旧舞の意味を勘違いされてませんか?
六調子のゆるやかな
八調子の速い
新舞の塵輪なんておかしな言い方です
注意しましょう
神楽の魂の躍動での
誹謗中傷コメント
カメラマンに八つ当たりするなよ ガイキチ
| 隣接権 | EMAIL | URL | 22/09/22 21:22 | wi3adPV2 |
しっかり神楽を見てれば、横田が頭一つ抜けてますよ。
美土里とか地元とか関係なく。
神楽に舞が揃うとか迫力があるとかだけでは判断出来ません。派手にすればいいもんではないですよ。
もう少し神楽を勉強してください。
| 神楽好き | EMAIL | URL | 21/10/
そうゆう問題じゃない
平等社会ってわからんのだろうな
神楽グランプリはヤラセ
審査員は島根県民がやってるし
ほんま親の顔が観てみたいわ
社会性やコミュニケーション能力の欠如が凄まじいw
相手がどうしてこう思ってるかすらも
理解出来ないんだろ
相手を理解することも大切
てめえだけの意見で世の中出来てねえよ
自己中の精神障害者
お前はコミュニケーション勉強しな
なに一つ相手を説得出来てない。
話の中身がスッカラカン。
あと1980-1990年ごろの舞が
今と全く違う舞なのも知らねえんだろw
https://youtu.be/WOSa24BXhBI
https://youtu.be/Hw_k42s3W4E
舞をほとんど入れ替えてるの
伝統文化を守ってるって言えるのかなあ?
| 左翼 | EMAIL | URL | 22/09/19 22:56 | Mzz5txNs |
神楽好き=神楽アンチ
| 名無し | EMAIL | URL | 22/02/27 00:22 | iWj29.1w |
しっかり神楽を見てれば、横田が頭一つ抜けてますよ。
美土里とか地元とか関係なく。
神楽に舞が揃うとか迫力があるとかだけでは判断出来ません。派手にすればいいもんではないですよ。
もう少し神楽を勉強してください。
美土里とか地元とか関係なく。
神楽に舞が揃うとか迫力があるとかだけでは判断出来ません。派手にすればいいもんではないですよ。
もう少し神楽を勉強してください。
| 神楽好き | EMAIL | URL | 21/10/17 22:09 | N.nDDhO6 |
11月8日は、千代田運動公園総合体育館で優秀神楽発表大会が行われました。ほとんどの大会は審査員さんがおられ、神楽ファンは神楽を鑑賞するだけで終わってしまうことが多いのですが…、なんと、今回の大会の審査員はファンの皆さん!!一人ひとりの一票で王座が決まる、王座決定戦となっていました。それでは、報告です。
松原神楽団「塵倫」
神の舞いでは、ゆったりと落ち着いた舞いの中にもさらに緩やかに舞う場面があり、ひとつひとつ噛み締めながらじっくりと味わえる舞いでした。また、塵倫の舞では、高空を飛ぶというよりも、体を低くし低空を飛ぶという感じ。また、頭の角度を変えて下から覗き込むような姿勢は、いつもとは違う雰囲気の恐ろしさを漂わせていました。
白谷神楽社中「大江山」
こちらの演目は、いつも見慣れている大江山とは一味違い、頼光等が岩屋に出向けば、次々に出てくるのは5人の鬼たち。舞台いっぱいにまで溢れ、迫力満点です!!そして、本当の山伏か!?頼光ではないか!?と疑われる所は、疑い続ける酒呑童子に「疑うならば、打ちのめされよ。」と自らの身を捧げる場面があり、新鮮な感覚で楽しむことができました。
大塚神楽団「土蜘蛛」
この演目は、やはり土蜘蛛の精魂に目を奪われたのではないでしょうか。怪しげな口上、そして、いつの間にか鬼に変わってしまうさま。観ているこちらは釘付けにされてしまいます。また、土蜘蛛が手傷を負い逃げる場面でも、蜘蛛が上空高く打ち上げられ、枝垂れるように落ちてくる様子にも魅せられ、会場からは歓喜する声が出ていました。
琴庄神楽団「山姥」
やはり着目してしまうのは親と子の別れの場面。抱きあいながらお互いの名前を呼び合う様子はひしひしと名残惜しさが伝わってきました。また、母が去って行く場面は、しんしんと響く楽の音色でさらに気持ちが高ぶられていきます。そして最後まで母を見送る怪童丸の姿が、なんとも切なく目頭がジーンと熱くなってしまいますね。
三谷神楽団「矢旗」
こちらの舞は、鬼の舞がとても印象に残りました。手首のスナップを利かせ相対な舞など、息がピッタリと揃っており、とても綺麗でした。観ているこちらは、どちらかが鏡ではないかと疑ってしまいそうなぐらいです。また、立ち合いでは、大きく伸び一旦しゃがみ、そしてもう一度大きく伸び襲い掛かる様子。そして、じだんだを踏むなど特徴のある舞で、一度観るとなかなか忘れられません。
原田神楽団「天の岩戸」
この演目は、最後にすべてが一つになって盛り上がるように思います。岩戸を開けようと楽と舞手、両者の壮大なエネルギーが感じ取れ、次々に展開していく様子にどんどん引きずり込まれていきます。また、鈿女命の滑らかさと手力男命の力強い舞が綺麗に溶け込み合い、さらに弾むような楽に他の神様もノリノリ♪観ているこちらまで自然と体が動いてしまいますね。
さて、みなさんそれぞれの思いで№1を決め、その一票を投票されましたか?しかし、どの神楽団さんも皆良くて、どれにしよう?と悩んでしまいますよね。また、この日は朝からどんよりとした空で、時折雨が降るなどパッとしない天気でした。しかし、熱~い神楽を観賞できたで、心は晴れ晴れとした気持ちになれました。次回は、空もカラリと晴れた大会になれるといいですね!
松原神楽団「塵倫」
神の舞いでは、ゆったりと落ち着いた舞いの中にもさらに緩やかに舞う場面があり、ひとつひとつ噛み締めながらじっくりと味わえる舞いでした。また、塵倫の舞では、高空を飛ぶというよりも、体を低くし低空を飛ぶという感じ。また、頭の角度を変えて下から覗き込むような姿勢は、いつもとは違う雰囲気の恐ろしさを漂わせていました。
白谷神楽社中「大江山」
こちらの演目は、いつも見慣れている大江山とは一味違い、頼光等が岩屋に出向けば、次々に出てくるのは5人の鬼たち。舞台いっぱいにまで溢れ、迫力満点です!!そして、本当の山伏か!?頼光ではないか!?と疑われる所は、疑い続ける酒呑童子に「疑うならば、打ちのめされよ。」と自らの身を捧げる場面があり、新鮮な感覚で楽しむことができました。
大塚神楽団「土蜘蛛」
この演目は、やはり土蜘蛛の精魂に目を奪われたのではないでしょうか。怪しげな口上、そして、いつの間にか鬼に変わってしまうさま。観ているこちらは釘付けにされてしまいます。また、土蜘蛛が手傷を負い逃げる場面でも、蜘蛛が上空高く打ち上げられ、枝垂れるように落ちてくる様子にも魅せられ、会場からは歓喜する声が出ていました。
琴庄神楽団「山姥」
やはり着目してしまうのは親と子の別れの場面。抱きあいながらお互いの名前を呼び合う様子はひしひしと名残惜しさが伝わってきました。また、母が去って行く場面は、しんしんと響く楽の音色でさらに気持ちが高ぶられていきます。そして最後まで母を見送る怪童丸の姿が、なんとも切なく目頭がジーンと熱くなってしまいますね。
三谷神楽団「矢旗」
こちらの舞は、鬼の舞がとても印象に残りました。手首のスナップを利かせ相対な舞など、息がピッタリと揃っており、とても綺麗でした。観ているこちらは、どちらかが鏡ではないかと疑ってしまいそうなぐらいです。また、立ち合いでは、大きく伸び一旦しゃがみ、そしてもう一度大きく伸び襲い掛かる様子。そして、じだんだを踏むなど特徴のある舞で、一度観るとなかなか忘れられません。
原田神楽団「天の岩戸」
この演目は、最後にすべてが一つになって盛り上がるように思います。岩戸を開けようと楽と舞手、両者の壮大なエネルギーが感じ取れ、次々に展開していく様子にどんどん引きずり込まれていきます。また、鈿女命の滑らかさと手力男命の力強い舞が綺麗に溶け込み合い、さらに弾むような楽に他の神様もノリノリ♪観ているこちらまで自然と体が動いてしまいますね。
さて、みなさんそれぞれの思いで№1を決め、その一票を投票されましたか?しかし、どの神楽団さんも皆良くて、どれにしよう?と悩んでしまいますよね。また、この日は朝からどんよりとした空で、時折雨が降るなどパッとしない天気でした。しかし、熱~い神楽を観賞できたで、心は晴れ晴れとした気持ちになれました。次回は、空もカラリと晴れた大会になれるといいですね!
2008,11,10 Mon 21:10
新着コメント
もう早いことで11月になりました。この3連休はどの日もいたるところで神楽が開催されたようですね!みなさんはどこか神楽を見に行かれたでしょうか?11月1日には地域における最後の競演、第45回大朝神楽競演大会が開催されました。夜の冷え込みにも負けず、たくさんの方が来ておられました。それでは報告です。
筏津神楽団「羅生門」
筏津さんはよく旧舞を舞われていますが、今回は新舞での挑戦!なかなかお目にかかれない新舞は新感覚で見ることができました。また大江山に逃げ帰る場面では、たくさんのドライアイスが会場に立ち込め、あの塵倫のようにブワッと飛び立ち、空を翔けめぐり飛び逃げていく様子が見られました。なんとも筏津さんらしい演出に心ごとがっしりとわし掴みされてしまいますね。
八栄神楽団「鍾馗」
大疫神が幕から出てくる様子は、ぬべっと粘っこく、地べたをはいつきドロッとした感覚でいかにも毒々しさを感じさせます。また、毒々しさのほかにも、幕をぐるぐると絞り大太鼓の音で噛み付く荒々しさ。そして、茅の輪にやられパタリと倒れ込みその所へドライアイスが全身を覆い、そこからぬぅっと手だけを出すといった不気味な演出。一つだけの様子に留まらず、さまざまな様子を楽しむことができました。
大塚神楽団「紅葉狩」
鬼女三人で怪しい雰囲気を持ちながらも美しく、艶やかに舞う姿はいつ見てもうっとりですね。しかし、立ち合いでは、堂々たる俊敏な動きに変わり観客を圧倒。また、笛がメインのお囃子に、鬼が片足で立ちながらじわじわとゆっくり回る所では、心も体も惹きつけられ無我夢中になって見入ってしまいます。お囃子、舞い手、観客、三者一体になって楽しむことができましたね。
郷之崎神楽団「大江山」
神の舞ではグッと高く足を上げたり、パッと跳ね返すような動きでメリハリがよく出ていたと思います。また、手足をいっぱいに使い、大きくダイナミックな舞でした。そして、鬼の舞いでも大きく両手を開き左右に優雅に動きつつも、鬼の持つ生き生きとした躍動感ある動きで、ゆったりとした舞のなかにも速さも感じられる身のこなしでした。旧舞特有の古典的な味がでており、独特の雰囲気を味わうことができました。
富士神楽団「滝夜叉姫」
よく目にするのは、さつき姫が貴船の館で祈願するところから始まるのがお馴染み。ですがこちらの滝夜叉姫は父、将門の生首を探すところから始まります。そして実際に雷のような大きな声が聞こえ、将門の生首がさらし首で登場。なんとも強烈なインパクトです!!また、妖術を授かり手下にその力を見せ付ける際、いたる所から蜘蛛の糸が飛び出たり、また、手下にも妖術を授け、素顔からいかつく恐ろしい顔に変わったりと新感覚で楽しめました。また垂らし蜘蛛にも一味違った工夫がされており、目が片時も離すことができません。
特別出演、今田神楽団「殺生石」
悪狐伝、最後のお話。こちらでは二つの熱血した戦いが繰り広げられ序盤は、三浦介等と狐が勢いよく舞台袖から登場し、早々に熱い合戦!激しく戦い、幾度となく打たれる弓にズタズタに打ちのめされるも抵抗に抵抗を重ねます。そして終盤は、玄翁(げんのう)和尚との一戦。一度バサリと切られるもののなおも襲い掛かり、これでもか!?と再び一突きにしますが最後の力を絞り大暴れ!焦げ付くような熱戦に最初から最後まで力が入りっぱなしでした。
また、今回はいつもの会場とは違い、各神楽団の名前が書いてある提灯が飾られていたり、全長2,3メートルはあるであろう大きな鬼のオブジェが飾られていました。会場が暗くなるとそれぞれが照らされ、いい雰囲気か漂っていました。そして、今年度は第45回を節目にお楽しみ抽選会があり、なんと賞品は各神楽団さんから提供された幣や刀、そして団員さん自らが製作されたお面など豪華なものとなっていました。神楽ファンにとっては喉から手がでるほどほしい品ですね!当たられた皆さんおめでとうございました。
さて、今週も各地でたくさん神楽が舞われるようですね。徐々に寒さが身に堪えてきますが、寒さ対策を万全にして寒さに負けず神楽を楽しみましょう!!
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筏津神楽団「羅生門」
筏津さんはよく旧舞を舞われていますが、今回は新舞での挑戦!なかなかお目にかかれない新舞は新感覚で見ることができました。また大江山に逃げ帰る場面では、たくさんのドライアイスが会場に立ち込め、あの塵倫のようにブワッと飛び立ち、空を翔けめぐり飛び逃げていく様子が見られました。なんとも筏津さんらしい演出に心ごとがっしりとわし掴みされてしまいますね。
八栄神楽団「鍾馗」
大疫神が幕から出てくる様子は、ぬべっと粘っこく、地べたをはいつきドロッとした感覚でいかにも毒々しさを感じさせます。また、毒々しさのほかにも、幕をぐるぐると絞り大太鼓の音で噛み付く荒々しさ。そして、茅の輪にやられパタリと倒れ込みその所へドライアイスが全身を覆い、そこからぬぅっと手だけを出すといった不気味な演出。一つだけの様子に留まらず、さまざまな様子を楽しむことができました。
大塚神楽団「紅葉狩」
鬼女三人で怪しい雰囲気を持ちながらも美しく、艶やかに舞う姿はいつ見てもうっとりですね。しかし、立ち合いでは、堂々たる俊敏な動きに変わり観客を圧倒。また、笛がメインのお囃子に、鬼が片足で立ちながらじわじわとゆっくり回る所では、心も体も惹きつけられ無我夢中になって見入ってしまいます。お囃子、舞い手、観客、三者一体になって楽しむことができましたね。
郷之崎神楽団「大江山」
神の舞ではグッと高く足を上げたり、パッと跳ね返すような動きでメリハリがよく出ていたと思います。また、手足をいっぱいに使い、大きくダイナミックな舞でした。そして、鬼の舞いでも大きく両手を開き左右に優雅に動きつつも、鬼の持つ生き生きとした躍動感ある動きで、ゆったりとした舞のなかにも速さも感じられる身のこなしでした。旧舞特有の古典的な味がでており、独特の雰囲気を味わうことができました。
富士神楽団「滝夜叉姫」
よく目にするのは、さつき姫が貴船の館で祈願するところから始まるのがお馴染み。ですがこちらの滝夜叉姫は父、将門の生首を探すところから始まります。そして実際に雷のような大きな声が聞こえ、将門の生首がさらし首で登場。なんとも強烈なインパクトです!!また、妖術を授かり手下にその力を見せ付ける際、いたる所から蜘蛛の糸が飛び出たり、また、手下にも妖術を授け、素顔からいかつく恐ろしい顔に変わったりと新感覚で楽しめました。また垂らし蜘蛛にも一味違った工夫がされており、目が片時も離すことができません。
特別出演、今田神楽団「殺生石」
悪狐伝、最後のお話。こちらでは二つの熱血した戦いが繰り広げられ序盤は、三浦介等と狐が勢いよく舞台袖から登場し、早々に熱い合戦!激しく戦い、幾度となく打たれる弓にズタズタに打ちのめされるも抵抗に抵抗を重ねます。そして終盤は、玄翁(げんのう)和尚との一戦。一度バサリと切られるもののなおも襲い掛かり、これでもか!?と再び一突きにしますが最後の力を絞り大暴れ!焦げ付くような熱戦に最初から最後まで力が入りっぱなしでした。
また、今回はいつもの会場とは違い、各神楽団の名前が書いてある提灯が飾られていたり、全長2,3メートルはあるであろう大きな鬼のオブジェが飾られていました。会場が暗くなるとそれぞれが照らされ、いい雰囲気か漂っていました。そして、今年度は第45回を節目にお楽しみ抽選会があり、なんと賞品は各神楽団さんから提供された幣や刀、そして団員さん自らが製作されたお面など豪華なものとなっていました。神楽ファンにとっては喉から手がでるほどほしい品ですね!当たられた皆さんおめでとうございました。
さて、今週も各地でたくさん神楽が舞われるようですね。徐々に寒さが身に堪えてきますが、寒さ対策を万全にして寒さに負けず神楽を楽しみましょう!!
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2008,11,05 Wed 00:55
新着コメント
osaさんコメントありがとうございます!
大朝競演大会にいらしてたのですね!
抽選会当たりませんでしたか~↓↓残念です(´ `;)
豪華賞品は、各団の魅力的な品々でほしいものばかりでしたよね☆当たられた方々は羨ましいかぎりです!!
大朝競演大会にいらしてたのですね!
抽選会当たりませんでしたか~↓↓残念です(´ `;)
豪華賞品は、各団の魅力的な品々でほしいものばかりでしたよね☆当たられた方々は羨ましいかぎりです!!
| (新人)特派員 | EMAIL | URL | 08/11/12 07:40 | kn59W76M |
行きました!最後まで見ましたよ。
特派員さんもお疲れさまでした。
お楽しみ抽選会祈ってたんですが当たりませんでした~残念。。。
会場の雰囲気も素敵な、良い大会でしたね^^
特派員さんもお疲れさまでした。
お楽しみ抽選会祈ってたんですが当たりませんでした~残念。。。
会場の雰囲気も素敵な、良い大会でしたね^^
| osa | EMAIL | URL | 08/11/11 01:02 | Q.JY6whk |
豊生さん、コメントありがとうございます!
情景が目に浮かぶようと言っていただきありがとうございます。各団それぞれの特徴を観るのも面白いですよね!!是非、来年は生で観にいらしてくださいね☆
情景が目に浮かぶようと言っていただきありがとうございます。各団それぞれの特徴を観るのも面白いですよね!!是非、来年は生で観にいらしてくださいね☆
| (新人)特派員 | EMAIL | URL | 08/11/09 00:10 | LUTFvPrs |
各団の特徴的演出&舞を報告していただき有難うございます。情景が目に浮かぶようで、生で是非観てみたい思いでいっぱいです!!
| 豊生 | EMAIL | URL | 08/11/07 23:27 | MgOsdK7Q |
紅葉も真っ盛りとなり、日々寒さが体に堪えてくる季節となってきました。がしかし!26日は広島サンプラザホールで第38回広島神楽競演大会が開催され、その寒さも吹き飛ぶような熱い舞が繰り広げられました。それではどうぞ。
昨年度優勝された塩瀬神楽団「葛城山」
深手を負って葛城山へ逃げ帰る場面では、舞台袖から舞台中央辺りまでの長い道のりを片足ひとつでバランスを崩さず移動。その姿勢はきれいでしたね!客席からはたくさんの拍手がおこっていました。そして立ち合いでは迫り来る激しい一戦。お囃子にかき立てられ、また舞いにかき立てられこちらまで血が騒ぐような感覚にとらわれてしまいそうでした。
今回準優勝を受賞されました琴庄神楽団「大江山」
問答では激しい言い合い、そして張り詰めた雰囲気がヒシヒシと漂う一場面でした。触れるか触れぬかといったとこまで攻め立てる酒呑童子。しかし頼光も負けず劣らずググッと迫りにらみ合い!見ているこちらは冷や汗と油汗が一緒に出てきそうです。また、それとは打って変わっての宴会の席では「呑もぉ~呑もぉ~」という言葉を合図に頭をブンブン振りに振っての豪快な呑みっぷり!終いには、ひょうたんのままラッパ飲みし、ガブガブガブと呑みほしてしまいます。なんとも贅沢な呑み方ですねぇ~♪
雄鹿原上組神楽団「羽白熊鷲」
この演目は身に翼を持ち自由自在に飛び交い庶民を苦しめる悪鬼を澳長足姫(おきながたらしひめ)命が退治するという物語。なんだか塵倫と話がよく似ている?とう感じですが、ぐるぐると円をかき、こきざみに足を動かしながら飛ぶ姿。また、口上も少し違った言いまわしで塵倫とはまた少し違うように思います。また羽白熊鷲が太鼓の裏に隠れたりもするお茶目な場面もありました。そもそも澳長足姫命というお方はあの塵倫を退治した仲哀天皇のお后様だそうです。夫婦そろって空を自由に飛びまわる悪鬼を退治するとはなんだか運命を感じてしまいますね。
4位の敢闘賞を取られました八重西神楽団「滝夜叉姫」
なんと昨夜も神楽を舞われそれから一睡もされず今回の大会に臨まれたそうですが、そんなことは微塵も感じさせない熱い舞でした。夜叉丸・蜘蛛丸の息の合った舞そしてとっても高いハイジャンプ!観客を大いに沸かせていらっしゃいました。そして興奮冷めやらぬ余韻を残して滝夜叉姫の登場。怒り心頭し怖い鬼の姿へ。しかし、はっ!!と気づいたときにはさらに大きな鬼に!!!けれどもそれだけに終わらずさらに!青のような緑のような恐ろしい鬼へ。口もパクパクと動き恐ろしさ倍増のお顔です。
比婆荒神神楽社「猿田彦の舞」
この舞は諸神を神殿にお迎えするにあたり先払い、または清めの舞として行われるそうです。またこの神楽は8畳ぐらいの間で舞うそうで、今回舞台にはそれに見立てた間を作って舞われました。始めに案人(あど)と呼ばれる方が猿田彦の由来を述べ、その後に二人の猿田彦が登場。お囃子に合わせて両手に持った扇を翻したり、ピッピッと止めたりと機敏な動き、二人の息がとてもぴったりと合っていました。また袖を捲くり上げ扇から刀に、そして長刀にと持ち替え片腕だけで回したり、手の平の上で回したりさまざまな技を繰り広げ、客席からたくさんの拍手を貰っておられました。
上殿神楽団「英彦山の巻」
この物語は浦部六郎季の妻、姫松が夫の病気を治そうとこの山の神に祈願をしている最中、竜虎滝夜叉姫の家臣等に見つかり捕らわれてしまいます。それを知った浦部は昆比羅大権現より虎の巻物と雲切丸の名刀を授かり、一戦の後見事滝夜叉姫を打ちとり姫松を無事助け出すというお話です。こちらの龍虎滝夜叉姫も多くの神楽ファンを湧かせてくれました。いざ、決戦という時。上に羽織っていた衣装を脱ぎ捨てればそこには鬼の顔!?目にも留まらぬ早業にどよめきが起こっていました。また、薙刀を取られ小刀へと武器を変え、そして火花を散らし足掻きに足掻く激しい舞にこちらまで燃え上がってしまうようでした。
優勝に輝かれました大塚神楽団「羅生門」
やはり一番目を惹かれてしまうのは酒呑童子が化けた白妙でしょうか?徐々に本性を現し、ゆぅ~っくりとこちらに振り返れば鬼の顔!はたまた、もう一度振り返れば白妙の顔!さらに左の腕を取り返したときには元の酒呑童子の顔に戻っているではありませんか!?幾度なく変わる姿を見ていると背筋がゾクゾクっとしてしまいます。しかし不気味な一面だけでなく、また笑える一面も。一度戻った茨木童子の腕を再び引っこ抜いてしまう場面。身振り手振りを見ていると、茨「んんっ、またなくなったぞ!?」酒「ほんとじゃぁ!!どこいった?」茨「ってその手に持っとるじゃん!!!」酒「ありゃぁ!?」という会話が聞こえてきそうですね。
高下神楽団「源頼政」
立ち合いのはじめ、鵺が黄金に輝く鬼棒を振り回し源頼政と激戦!一度矢を打たれるも、最後の力を振り絞り鵺自身に打たれた弓を口に咥え勢いよく頼政等に襲いかかります。そして幕の方へ消えたかと思うと再び火花を撒き散らしながら勢いよく飛び出し、フサフサとしたし本来の鵺の姿に!また、鵺を見たときに始めに目に飛び込んでくるのは衣装の色!いつも見る黒い袴と違い緑色の袴でとても新鮮です。そしてパラリと一枚捲れると上下の色が揃っておりまた一味違った感覚で、舞い共々楽しむことができました。
高井神楽団「紅葉狩」
平維茂と従者お二方の扇さばきはとても綺麗に揃い、くるりくるりと翻す様子は美しかったですね!また、鬼女大王の口上は丁寧にゆったりはっきりと聞き取りやすい言い方だったように感じました。そして鬼女三人での舞いも息がぴったりと揃っており、鬼へと変わる瞬間も素早い面変わりに拍手喝采!!そして高いジャンプのあとにペタッと綺麗な着地もお見事!ひとつひとつしっかりとした舞いでした。
3位熱演賞を受賞されました梶原神楽団「天ノ岩戸」
始まってすぐの天児屋根命の口上では、なんとも悲しく、残念という感情がとてもこもった言い方をされておられました。そのためか最初からすぅーっと物語へと入っていけたような気がします。また中盤での神楽をかなで舞う場面、天鈿女命はとてもやわらかく優しい感じの舞でした。時にたおやかに後ろに撓る姿はとても美しかったですね。そして、それとは反対的の天手力男尊の舞は大きく足をあげドスンッという音が聞こえてくるほどの力強い足踏み。漲る力がとても伝わってくるようでした。またこの天手力男尊を舞われた方は個人賞を受賞されました!おめでとうございます☆
特別出演の羽佐竹神楽団「鈴鹿山」
一度は悪人へと手を染めていた夜叉丸が、田村麻呂の家臣となる裏切りは犬神丸にとって、なんともいえない腹立たしさだっただろうと思います。またその思いが舞に表れているようで、犬神丸はバサリと切られガクッと倒れこむもプルプルと渾身の力を絞りに絞り、まだまだぁ~!!と抵抗し続け田村麻呂を苦しめます。また終盤に差し掛かると照明も赤い色に変わりさらに白熱した立ち合いに!最後の最後まで観客を大いに盛り上げてくださいました。
数々の熱い神楽を見た後は結果発表、そしてお楽しみ抽選会☆この報告を読んでおられる方でどなたか景品が当たられた方はいらっしゃいましたでしょうか♪また、会場ではお餅や神楽の顔をしたお饅頭などなど、地域ごとの特産などがたくさん販売されておられました。
さて、神楽シーズンも今回の大会で昨日から並ばれている方や早朝5時から並ばれた方がいらっしゃると聞きました、寒い場所での待ち時間はくれぐれもお風邪を引かれぬよう暖かくして、残りの神楽シーズンを楽しみましょう♪
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昨年度優勝された塩瀬神楽団「葛城山」
深手を負って葛城山へ逃げ帰る場面では、舞台袖から舞台中央辺りまでの長い道のりを片足ひとつでバランスを崩さず移動。その姿勢はきれいでしたね!客席からはたくさんの拍手がおこっていました。そして立ち合いでは迫り来る激しい一戦。お囃子にかき立てられ、また舞いにかき立てられこちらまで血が騒ぐような感覚にとらわれてしまいそうでした。
今回準優勝を受賞されました琴庄神楽団「大江山」
問答では激しい言い合い、そして張り詰めた雰囲気がヒシヒシと漂う一場面でした。触れるか触れぬかといったとこまで攻め立てる酒呑童子。しかし頼光も負けず劣らずググッと迫りにらみ合い!見ているこちらは冷や汗と油汗が一緒に出てきそうです。また、それとは打って変わっての宴会の席では「呑もぉ~呑もぉ~」という言葉を合図に頭をブンブン振りに振っての豪快な呑みっぷり!終いには、ひょうたんのままラッパ飲みし、ガブガブガブと呑みほしてしまいます。なんとも贅沢な呑み方ですねぇ~♪
雄鹿原上組神楽団「羽白熊鷲」
この演目は身に翼を持ち自由自在に飛び交い庶民を苦しめる悪鬼を澳長足姫(おきながたらしひめ)命が退治するという物語。なんだか塵倫と話がよく似ている?とう感じですが、ぐるぐると円をかき、こきざみに足を動かしながら飛ぶ姿。また、口上も少し違った言いまわしで塵倫とはまた少し違うように思います。また羽白熊鷲が太鼓の裏に隠れたりもするお茶目な場面もありました。そもそも澳長足姫命というお方はあの塵倫を退治した仲哀天皇のお后様だそうです。夫婦そろって空を自由に飛びまわる悪鬼を退治するとはなんだか運命を感じてしまいますね。
4位の敢闘賞を取られました八重西神楽団「滝夜叉姫」
なんと昨夜も神楽を舞われそれから一睡もされず今回の大会に臨まれたそうですが、そんなことは微塵も感じさせない熱い舞でした。夜叉丸・蜘蛛丸の息の合った舞そしてとっても高いハイジャンプ!観客を大いに沸かせていらっしゃいました。そして興奮冷めやらぬ余韻を残して滝夜叉姫の登場。怒り心頭し怖い鬼の姿へ。しかし、はっ!!と気づいたときにはさらに大きな鬼に!!!けれどもそれだけに終わらずさらに!青のような緑のような恐ろしい鬼へ。口もパクパクと動き恐ろしさ倍増のお顔です。
比婆荒神神楽社「猿田彦の舞」
この舞は諸神を神殿にお迎えするにあたり先払い、または清めの舞として行われるそうです。またこの神楽は8畳ぐらいの間で舞うそうで、今回舞台にはそれに見立てた間を作って舞われました。始めに案人(あど)と呼ばれる方が猿田彦の由来を述べ、その後に二人の猿田彦が登場。お囃子に合わせて両手に持った扇を翻したり、ピッピッと止めたりと機敏な動き、二人の息がとてもぴったりと合っていました。また袖を捲くり上げ扇から刀に、そして長刀にと持ち替え片腕だけで回したり、手の平の上で回したりさまざまな技を繰り広げ、客席からたくさんの拍手を貰っておられました。
上殿神楽団「英彦山の巻」
この物語は浦部六郎季の妻、姫松が夫の病気を治そうとこの山の神に祈願をしている最中、竜虎滝夜叉姫の家臣等に見つかり捕らわれてしまいます。それを知った浦部は昆比羅大権現より虎の巻物と雲切丸の名刀を授かり、一戦の後見事滝夜叉姫を打ちとり姫松を無事助け出すというお話です。こちらの龍虎滝夜叉姫も多くの神楽ファンを湧かせてくれました。いざ、決戦という時。上に羽織っていた衣装を脱ぎ捨てればそこには鬼の顔!?目にも留まらぬ早業にどよめきが起こっていました。また、薙刀を取られ小刀へと武器を変え、そして火花を散らし足掻きに足掻く激しい舞にこちらまで燃え上がってしまうようでした。
優勝に輝かれました大塚神楽団「羅生門」
やはり一番目を惹かれてしまうのは酒呑童子が化けた白妙でしょうか?徐々に本性を現し、ゆぅ~っくりとこちらに振り返れば鬼の顔!はたまた、もう一度振り返れば白妙の顔!さらに左の腕を取り返したときには元の酒呑童子の顔に戻っているではありませんか!?幾度なく変わる姿を見ていると背筋がゾクゾクっとしてしまいます。しかし不気味な一面だけでなく、また笑える一面も。一度戻った茨木童子の腕を再び引っこ抜いてしまう場面。身振り手振りを見ていると、茨「んんっ、またなくなったぞ!?」酒「ほんとじゃぁ!!どこいった?」茨「ってその手に持っとるじゃん!!!」酒「ありゃぁ!?」という会話が聞こえてきそうですね。
高下神楽団「源頼政」
立ち合いのはじめ、鵺が黄金に輝く鬼棒を振り回し源頼政と激戦!一度矢を打たれるも、最後の力を振り絞り鵺自身に打たれた弓を口に咥え勢いよく頼政等に襲いかかります。そして幕の方へ消えたかと思うと再び火花を撒き散らしながら勢いよく飛び出し、フサフサとしたし本来の鵺の姿に!また、鵺を見たときに始めに目に飛び込んでくるのは衣装の色!いつも見る黒い袴と違い緑色の袴でとても新鮮です。そしてパラリと一枚捲れると上下の色が揃っておりまた一味違った感覚で、舞い共々楽しむことができました。
高井神楽団「紅葉狩」
平維茂と従者お二方の扇さばきはとても綺麗に揃い、くるりくるりと翻す様子は美しかったですね!また、鬼女大王の口上は丁寧にゆったりはっきりと聞き取りやすい言い方だったように感じました。そして鬼女三人での舞いも息がぴったりと揃っており、鬼へと変わる瞬間も素早い面変わりに拍手喝采!!そして高いジャンプのあとにペタッと綺麗な着地もお見事!ひとつひとつしっかりとした舞いでした。
3位熱演賞を受賞されました梶原神楽団「天ノ岩戸」
始まってすぐの天児屋根命の口上では、なんとも悲しく、残念という感情がとてもこもった言い方をされておられました。そのためか最初からすぅーっと物語へと入っていけたような気がします。また中盤での神楽をかなで舞う場面、天鈿女命はとてもやわらかく優しい感じの舞でした。時にたおやかに後ろに撓る姿はとても美しかったですね。そして、それとは反対的の天手力男尊の舞は大きく足をあげドスンッという音が聞こえてくるほどの力強い足踏み。漲る力がとても伝わってくるようでした。またこの天手力男尊を舞われた方は個人賞を受賞されました!おめでとうございます☆
特別出演の羽佐竹神楽団「鈴鹿山」
一度は悪人へと手を染めていた夜叉丸が、田村麻呂の家臣となる裏切りは犬神丸にとって、なんともいえない腹立たしさだっただろうと思います。またその思いが舞に表れているようで、犬神丸はバサリと切られガクッと倒れこむもプルプルと渾身の力を絞りに絞り、まだまだぁ~!!と抵抗し続け田村麻呂を苦しめます。また終盤に差し掛かると照明も赤い色に変わりさらに白熱した立ち合いに!最後の最後まで観客を大いに盛り上げてくださいました。
数々の熱い神楽を見た後は結果発表、そしてお楽しみ抽選会☆この報告を読んでおられる方でどなたか景品が当たられた方はいらっしゃいましたでしょうか♪また、会場ではお餅や神楽の顔をしたお饅頭などなど、地域ごとの特産などがたくさん販売されておられました。
さて、神楽シーズンも今回の大会で昨日から並ばれている方や早朝5時から並ばれた方がいらっしゃると聞きました、寒い場所での待ち時間はくれぐれもお風邪を引かれぬよう暖かくして、残りの神楽シーズンを楽しみましょう♪
この記事が面白い・勉強になったと思われたら迷わずクリック
2008,10,30 Thu 18:44
新着コメント
申し訳ございませんが、英彦山の巻もう少し詳しくご説明ください。
| 匿名神楽 | EMAIL | URL | 18/08/03 12:48 | 4wDkpHkI |
神楽大好きさんコメントありがとうございます!
すみません、返事が遅くなってしまいました。
競演に行かれたんですね!
確かに料金が上がってしまったため、前の年に比べてお客様が少なかったですね^ ^;
しかし、「神楽」を満喫されたようでよかったです♪
これからも「神楽」を楽しんでいきましょう☆
すみません、返事が遅くなってしまいました。
競演に行かれたんですね!
確かに料金が上がってしまったため、前の年に比べてお客様が少なかったですね^ ^;
しかし、「神楽」を満喫されたようでよかったです♪
これからも「神楽」を楽しんでいきましょう☆
| (新人)特派員 | EMAIL | URL | 08/11/04 00:15 | LUTFvPrs |
行きましたよ!
昨年と駐車場が違っていて少し遠かったですね!
でも普段あまり観ることのできない「神楽」が楽しめるので、毎年欠かさず通っています。
料金が上がったせいか少しお客様が少なかったのかな?
今までが安すぎでしたよね!
昨年と駐車場が違っていて少し遠かったですね!
でも普段あまり観ることのできない「神楽」が楽しめるので、毎年欠かさず通っています。
料金が上がったせいか少しお客様が少なかったのかな?
今までが安すぎでしたよね!
| 神楽大好き | EMAIL | URL | 08/11/01 16:54 | tTBCbx1A |