皆さま、明けましておめでとうございます。今年も皆さまに楽しんでいただけるような報告を頑張って参ります。 本年もどうぞよろしくお願いします。それでは、少しばかりですが新春神楽二日目の報告を始めたいと思います。
石見神楽亀山社中「岩戸」
天児屋根命と天太玉命が岩戸へと向かう場面。こちらの岩戸では太玉命の姿も児屋根命と似た姿をしていました。よく広島で見るのは、凛々しい顔立ちの太玉命なので、どこかいつもとは違う雰囲気が感じられました。また、舞いでは双方ともどっしりと深みのある舞いを披露。そして息もピッタリと合い、会場に響く鈴の音も心地よく聴こえました。そして、話は進み鈿女命と手力男命が岩戸を開こうとする場面。鈿女命の舞いは柔らかく、優雅な舞い。また、その場でくるくると回る様子は、衣装の袖も広がりとても綺麗でした。そして手力男命の舞いは鈿女命とは異なり荒々しくもずっしりとした舞い。大太鼓の力強い音も重なり、拳を握りしめ力があふれているようでした。また、後半で見せる面の早変わりも印象的でした。
琴庄神楽団「義経平氏追討」
始まってすぐ壇ノ浦の戦いの様子で源氏、源義経等と平家、平知盛等の戦いが始まります。激しく繰り広げられる立ち合いにすぐさまこの物語の中へと引きずり込まれていくようでした。そして、物語は源氏に破れ身を投げた知盛が亡霊となる場面。碇(いかり)とともに海底深くに沈んだ知盛。息のできない苦しさと源氏への恨みが舞手さんの所作、顔の表情によって鮮明に伝わり、見ているこちらまで苦しくなってしまいそうでした。また、知盛が怨念へと変わる場面では、その様子はまさに一瞬の出来事。素早い面の早変わりに客席からも歓声が起こっていました。そして物語は、いよいよクライマックスへ。義経と亡霊と化した知盛の立ち合い。序盤で見せた立ち合いよりもさらに激しく、見ているこちらまで火がついてしまいそうな勢いでした。また、激しい立ち合いのため、バサリと一撃を喰らい知盛が倒れこんだとき、勢い余ってズルリと高い舞台から落ちてしまう場面もありました。それほどまでに白熱した戦いに観客は頑張れ!と敵味方関係なくたくさんのエールを送られていました。
大塚神楽団「恵比寿舞」
こちらの恵比寿舞では、恵比寿様の登場の前に市杵島姫(いちきしまひめ)という姫が登場します。この姫は宗像三女神の一人で厳島神社にも祭られており、後に弁才天とも結びつけられる神様だそうです。この神楽の物語では、国譲りの天照大神の使いとして登場し、大国主尊のもとを尋ねるという演出となっていました。そして話は進み、恵比寿様の登場の場面。朗らかな笑顔で釣りが始まります。一投目は謹賀新年という書初めを釣り上げ、お正月ならではの演出を見せてくれました。そして二投目でやっと鯛を釣り上げ、最後は皆さまにも幸せを、と餅まきが行われました。大国主尊・市杵島姫・恵比寿様がたくさんの紅白の餅を撒き、多くのお客さまにお餅が行き渡りました。
さて、今年も始まったばかりですが、さっそく新春神楽で存分に神楽を満喫できましたね。今年もこれをスタートに、たくさん神楽を観て楽しんでいきましょう♪
石見神楽亀山社中「岩戸」
天児屋根命と天太玉命が岩戸へと向かう場面。こちらの岩戸では太玉命の姿も児屋根命と似た姿をしていました。よく広島で見るのは、凛々しい顔立ちの太玉命なので、どこかいつもとは違う雰囲気が感じられました。また、舞いでは双方ともどっしりと深みのある舞いを披露。そして息もピッタリと合い、会場に響く鈴の音も心地よく聴こえました。そして、話は進み鈿女命と手力男命が岩戸を開こうとする場面。鈿女命の舞いは柔らかく、優雅な舞い。また、その場でくるくると回る様子は、衣装の袖も広がりとても綺麗でした。そして手力男命の舞いは鈿女命とは異なり荒々しくもずっしりとした舞い。大太鼓の力強い音も重なり、拳を握りしめ力があふれているようでした。また、後半で見せる面の早変わりも印象的でした。
琴庄神楽団「義経平氏追討」
始まってすぐ壇ノ浦の戦いの様子で源氏、源義経等と平家、平知盛等の戦いが始まります。激しく繰り広げられる立ち合いにすぐさまこの物語の中へと引きずり込まれていくようでした。そして、物語は源氏に破れ身を投げた知盛が亡霊となる場面。碇(いかり)とともに海底深くに沈んだ知盛。息のできない苦しさと源氏への恨みが舞手さんの所作、顔の表情によって鮮明に伝わり、見ているこちらまで苦しくなってしまいそうでした。また、知盛が怨念へと変わる場面では、その様子はまさに一瞬の出来事。素早い面の早変わりに客席からも歓声が起こっていました。そして物語は、いよいよクライマックスへ。義経と亡霊と化した知盛の立ち合い。序盤で見せた立ち合いよりもさらに激しく、見ているこちらまで火がついてしまいそうな勢いでした。また、激しい立ち合いのため、バサリと一撃を喰らい知盛が倒れこんだとき、勢い余ってズルリと高い舞台から落ちてしまう場面もありました。それほどまでに白熱した戦いに観客は頑張れ!と敵味方関係なくたくさんのエールを送られていました。
大塚神楽団「恵比寿舞」
こちらの恵比寿舞では、恵比寿様の登場の前に市杵島姫(いちきしまひめ)という姫が登場します。この姫は宗像三女神の一人で厳島神社にも祭られており、後に弁才天とも結びつけられる神様だそうです。この神楽の物語では、国譲りの天照大神の使いとして登場し、大国主尊のもとを尋ねるという演出となっていました。そして話は進み、恵比寿様の登場の場面。朗らかな笑顔で釣りが始まります。一投目は謹賀新年という書初めを釣り上げ、お正月ならではの演出を見せてくれました。そして二投目でやっと鯛を釣り上げ、最後は皆さまにも幸せを、と餅まきが行われました。大国主尊・市杵島姫・恵比寿様がたくさんの紅白の餅を撒き、多くのお客さまにお餅が行き渡りました。
さて、今年も始まったばかりですが、さっそく新春神楽で存分に神楽を満喫できましたね。今年もこれをスタートに、たくさん神楽を観て楽しんでいきましょう♪
2010,01,04 Mon 23:10
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現在、福屋広島駅前店の9階で「新春 広島の神楽展」が開催されています。今回のテーマは「スーパー神楽への道」ということで、北広島町の中川戸神楽団の特集となっています。実際に使用されている面や衣装の展示、これまでの歩みなど、ファンのみなさんには見逃せない企画ですよ!昨年と同じように神楽DVDやグッズの販売、衣装を着ての写真撮影もできます。また4日は6階マルチの広場で山王神楽団の上演もあります。
そして同じく6階パブリックギャラリー クリエイトで「神楽三人展」が開催中です。こちらは面の管沢良典さん、絵画の山根久明さん、彫金の若山琢行さんのお三方による作品を集めた展覧会となっています。展示期間は「新春 広島の神楽展」は5日まで、「神楽三人展」が6日までです。みなさんぜひお立ち寄りください!
2010,01,03 Sun 23:42
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弊社は各ランクのブランド商品満載し、ブランド通販店で一番信用のある店なので!。
品質はこちらが間違いなく保証します。
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■取扱ブランド ルイ.ヴィトン、シャネル、クリスチャン ディオール、グッチ、コーチ、ROEXL 、S品、A品、超A品
■主要取扱商品 バッグ、財布、腕時計、靴、服、ベルト、ネクタイ、ライタ!
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| Jacquetta Fleck | EMAIL | URL | 20/06/30 12:18 | j8FoPImw |
香川県ルーちゃん餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の大けがを負わせた犯罪企業
| 名無しのリーク | EMAIL | URL | 16/10/03 12:23 | gR6l2MVA |
神楽ファンのみなさん、あけましておめでとうございます。今年も「神楽のぶろぐ」をどうぞよろしくお願いします。さて新年早々、広島市の県立総合体育館武道場で「2010 グリーンアリーナニューイヤーイベント 新春神楽」が行われました。二日間にわたるこのイベント、少しだけご紹介していきます。
まずは筏津神楽団「天の岩戸」から。神楽の始まりと言われる演目で、まさに新しい年、今年の神楽鑑賞のトップに相応しいものではないでしょうか。見どころの一つとして、個性的な神様の役をどう表現するか、という点があると思います。ファンのみなさんに特にわかりやすいのは宇津女命と手力男命でしょうか。前者は柔らかく女性らしい舞、後者は力強く男らしい舞。それぞれ姫舞と鬼舞の基本と言われますので、物語だけでなくどういった舞をしているか、というところに注目するとより面白く感じられると思います。また、岩戸を開いて五人の神様が舞った後に、児屋根と太玉の二人の神様が喜びの舞を舞われたのが特徴的だったように思います。
後野神楽社中「鏡山」は、ファンのみなさんもよくご存知のように、すべての登場人物が女性です。しかし、その中でもちょっとした舞い分けで役柄の個性を表現しておられました。ただ単に女性らしく舞うだけでは、四人全員が登場している場面はみな同じに見えてしまいます。基本の舞にプラスして、岩藤の高慢さ、尾上のしとやかさ、諏訪の意地悪さ、そしてお初の毅然さなどがしっかり表現されており、そこがこの演目をより面白くさせているように感じられました。中でも岩藤は物語が進むにつれ恐ろしい怨念のこもった形相に変化します。その辺の微妙な変化も、面が変わるだけでなく細かい動作や声などで表現されており、舞手さんのこだわりがしっかりと伝わってきました。
宮乃木神楽団「一条戻り橋」も、舞手さんの隅々まで行き届いたこだわりがしっかり味わえる演目でした。もちろんその主役は茨木童子で、鬼、老婆、姫と変化自在な役どころ。本当に妖術でいとも簡単に変化しているような印象を与えてくれます。その一挙一動にみなさんも釘付けになったのではないでしょうか。そしてもう一人、忘れてはならない、というより忘れられないキャラクターが登場。そう、傘売り善兵衛さん。客席から登場し、お客さんからビールやお菓子をもらったり。今までの舞手さんではなく、若い舞手さんに代わられていたようで、客席からは本名で呼ばれていたりもしましたね。さらに途中で人形を取り出して会話をしてみたり、こちらも茨木童子に負けない“怪演”を披露されていました。
以上、一日目三演目のご紹介でした。会場にはカレンダーをはじめ様々な神楽グッズが販売されています。二日目の明日(1月3日)は大塚神楽団、琴庄神楽団、浜田市の石見神楽亀山社中の上演となっています。どうぞみなさん、新春神楽にお越しください!
まずは筏津神楽団「天の岩戸」から。神楽の始まりと言われる演目で、まさに新しい年、今年の神楽鑑賞のトップに相応しいものではないでしょうか。見どころの一つとして、個性的な神様の役をどう表現するか、という点があると思います。ファンのみなさんに特にわかりやすいのは宇津女命と手力男命でしょうか。前者は柔らかく女性らしい舞、後者は力強く男らしい舞。それぞれ姫舞と鬼舞の基本と言われますので、物語だけでなくどういった舞をしているか、というところに注目するとより面白く感じられると思います。また、岩戸を開いて五人の神様が舞った後に、児屋根と太玉の二人の神様が喜びの舞を舞われたのが特徴的だったように思います。
後野神楽社中「鏡山」は、ファンのみなさんもよくご存知のように、すべての登場人物が女性です。しかし、その中でもちょっとした舞い分けで役柄の個性を表現しておられました。ただ単に女性らしく舞うだけでは、四人全員が登場している場面はみな同じに見えてしまいます。基本の舞にプラスして、岩藤の高慢さ、尾上のしとやかさ、諏訪の意地悪さ、そしてお初の毅然さなどがしっかり表現されており、そこがこの演目をより面白くさせているように感じられました。中でも岩藤は物語が進むにつれ恐ろしい怨念のこもった形相に変化します。その辺の微妙な変化も、面が変わるだけでなく細かい動作や声などで表現されており、舞手さんのこだわりがしっかりと伝わってきました。
宮乃木神楽団「一条戻り橋」も、舞手さんの隅々まで行き届いたこだわりがしっかり味わえる演目でした。もちろんその主役は茨木童子で、鬼、老婆、姫と変化自在な役どころ。本当に妖術でいとも簡単に変化しているような印象を与えてくれます。その一挙一動にみなさんも釘付けになったのではないでしょうか。そしてもう一人、忘れてはならない、というより忘れられないキャラクターが登場。そう、傘売り善兵衛さん。客席から登場し、お客さんからビールやお菓子をもらったり。今までの舞手さんではなく、若い舞手さんに代わられていたようで、客席からは本名で呼ばれていたりもしましたね。さらに途中で人形を取り出して会話をしてみたり、こちらも茨木童子に負けない“怪演”を披露されていました。
以上、一日目三演目のご紹介でした。会場にはカレンダーをはじめ様々な神楽グッズが販売されています。二日目の明日(1月3日)は大塚神楽団、琴庄神楽団、浜田市の石見神楽亀山社中の上演となっています。どうぞみなさん、新春神楽にお越しください!
2010,01,02 Sat 16:54
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先週の日曜日、千代田開発センターにおいて「月一の舞い」が行われました。今回のテーマは「神楽に賭けた人生」、主役は各神楽団の顧問の方々。これまで神楽とともに歩んできた人生を振り返り、そしてこれからもよろしくお願いしますという思いを込めてのイベントとなりました。またこれを記念して、4演目にさらに「恵比寿舞」と「セレモニー」を追加してのイベントとなりました。それでは報告です。
山王神楽団「恵比寿舞」
今回のお祝いとして、そして来年も幸せで過ごせますようにという願いを込めて恵比寿舞が始まっていきました。大太鼓の「釣ろや、釣ろや、海老で鯛を釣ろや。」という一緒に口ずさみたくなる神楽歌とともに恵比寿様が釣りを始めます。初め小さい鯛やお酒が釣れなかなか大物の鯛が釣れませんが、ようやく大物の鯛が釣れると恵比寿様は大喜び。そしてその喜びを分かち合うように餅まきが始まりました。途中七福神の神々も登場し、お客様一人ひとりに渡されていました。
「セレモニー」
今回のテーマでもある「神楽に賭けた人生」を歩まれてきた顧問の方達、西宗神楽団の迫本さん、山王神楽団の富田さん、琴庄神楽団の竹村さんを主役とし、これまでの感謝の気持ちとそしてこれからもよろしくお願いしますという記念式典でした。各神楽団の顧問と団長が舞台に登場し、これまでの苦労話や秘話などさまざまなことを話されました。なかなかこういった話は私たち観る側にとってあまり聞くことができないので、今回このような機会でお話が聞けたのはとてもよかったように思いました。そして、話を聞いていると各神楽団の仲間同士の絆の深さが話とともにひしひしと感じられました。また、顧問の方々に花束が贈呈される場面がありその場面では、娘さん・奥さんといったそれぞれ親しい方からの花束贈呈で感極まって涙してしまう姿もありました。見ているこちら側もジーンと目頭が熱くなり、涙腺が緩んでしまいそうでした。
西宗神楽団「岩戸」
始め、天照大神が岩戸へとお隠れになる場面から始まっていきます。ここでよく目にするのは天照大神が弟須佐之男命の悪行により…とこれまでの経緯を口上で述べ、岩戸へと隠れていく場面ですが、こちらの岩戸ではなんと実際の須佐之男命が登場します。天照大神の元へ行き、悪行をなす場面があり、なぜ天照大神が岩戸へとお隠れになったのかというのがすぐに飲み込めるような演出となっていました。また、天児屋根命が全身淡い青の衣装、そして天太玉命は全身淡い赤の衣装を着ての登場でした。普段、見慣れているのが黒い衣装が多いので、あでやかな衣装はまた少し違う雰囲気を感じさせられました。今回、西宗さんは実に25年ぶりに「岩戸」を舞われたそうで、昔からの六調子を復活させ、舞もほとんど変わってないそうです。今回のような岩戸はまだ見たことがなかったので新鮮な感覚で楽しむことができました。
琴庄神楽団「奥州平泉」
時代劇にも取り上げられるあの源義経のお話。神楽では奥州へと逃げる最中の一場面。またここでは、加賀国の安宅の関の関守、冨樫氏と弁慶のやり取りが見物。冨樫氏の嫌疑にも弁慶は機転を利かせて乗り切ります。しかし、冨樫氏は義経の気配に気づき、義経ではあるまいかと問いただしてきます。一気に緊迫した空気が流れ、観ているこちらもハラハラドキドキ。そして捨て身覚悟で弁慶が主君である義経を金剛杖で叩き疑いを晴らすそうとする場面になり、見ているこちらはぐっと力が入ってしまいます。そして、主君であれば叩くはずがないと疑いが晴れたときは、客席からは心を撫で下ろすような大きな拍手が起こりました。見る者を一気に惹き付け、そしてその時代に引きずり込む冨樫氏と弁慶のやり取りは本当に圧巻でした。
山王神楽団「鈴鹿山」
犬神丸等を征伐せよとの勅命を受けた坂上田村麻呂は、その鬼人たちが住処としている鈴鹿山に向っていきます。すると途中、犬神丸の手下、夜叉丸等と出くわし一戦を繰り広げます。しかし、夜叉丸は心を改め田村麻呂の家臣となり、共に犬神丸を退治しに向かいます。裏切られた犬神丸は夜叉丸に激怒。そして場面は立ち合いへと進みます。お囃子も徐々に速いテンポになり、戦いもどんどん激しさを増していきます。そして手下が皆倒れてしまうといよいよ犬神丸との戦い。赤と白の垂れ蜘蛛の中から登場し、そこから一気に火がつきます。スピード感あふれる激しい戦闘を繰り広げ、会場を一気に熱くさせくれます。また、犬神丸は何度も切られるも田村麻呂たちの刀を掴み、まだまだ~と聞こえてきそうなほどの粘り強さをもみせてくれました。
西宗神楽団「滝夜叉姫」
舞台に登場してすぐは、はかなさを感じさせる五月姫でしたが、貴船神社から妖術を授かったことにより一変。悪意に満ちた滝夜叉姫で雰囲気もガラリと変わり、喜び跳ねるような舞いも見せ恐ろしさがひしひしと伝わってくるようでした。またその際、雷が轟くように照明が光りだすといった演出もあり、滝夜叉姫の姿がより一層不気味に感じられました。また、終盤の大宅中将光圀との立ち合いでは、滝夜叉姫が鬼となる面の早変わりで観客を魅了させます。そして、立ち合いもさらに激しくスピードを上げ、こちらの気持ちも高ぶっていきます。また、立ち合いのとき、鬼となった滝夜叉姫は高いジャンプなども披露するなどし、最後まで勢いがありとても見ごたえがありました。
さて、今回の月一では天候が優れず、雪が深々と降り続きとても寒い一日となりました。それにも関わらず足を運んでくださったお客様、ありがとうございました。また、雪で断念されてしまった方はぜひ来年こそはいらしてくださいね。それでは次の月一は来年となります。来年の月一もなにやら面白そうですね♪ぜひ、来年も月一をよろしくお願いします。それでは良いお年をお迎えください・・・☆
山王神楽団「恵比寿舞」
今回のお祝いとして、そして来年も幸せで過ごせますようにという願いを込めて恵比寿舞が始まっていきました。大太鼓の「釣ろや、釣ろや、海老で鯛を釣ろや。」という一緒に口ずさみたくなる神楽歌とともに恵比寿様が釣りを始めます。初め小さい鯛やお酒が釣れなかなか大物の鯛が釣れませんが、ようやく大物の鯛が釣れると恵比寿様は大喜び。そしてその喜びを分かち合うように餅まきが始まりました。途中七福神の神々も登場し、お客様一人ひとりに渡されていました。
「セレモニー」
今回のテーマでもある「神楽に賭けた人生」を歩まれてきた顧問の方達、西宗神楽団の迫本さん、山王神楽団の富田さん、琴庄神楽団の竹村さんを主役とし、これまでの感謝の気持ちとそしてこれからもよろしくお願いしますという記念式典でした。各神楽団の顧問と団長が舞台に登場し、これまでの苦労話や秘話などさまざまなことを話されました。なかなかこういった話は私たち観る側にとってあまり聞くことができないので、今回このような機会でお話が聞けたのはとてもよかったように思いました。そして、話を聞いていると各神楽団の仲間同士の絆の深さが話とともにひしひしと感じられました。また、顧問の方々に花束が贈呈される場面がありその場面では、娘さん・奥さんといったそれぞれ親しい方からの花束贈呈で感極まって涙してしまう姿もありました。見ているこちら側もジーンと目頭が熱くなり、涙腺が緩んでしまいそうでした。
西宗神楽団「岩戸」
始め、天照大神が岩戸へとお隠れになる場面から始まっていきます。ここでよく目にするのは天照大神が弟須佐之男命の悪行により…とこれまでの経緯を口上で述べ、岩戸へと隠れていく場面ですが、こちらの岩戸ではなんと実際の須佐之男命が登場します。天照大神の元へ行き、悪行をなす場面があり、なぜ天照大神が岩戸へとお隠れになったのかというのがすぐに飲み込めるような演出となっていました。また、天児屋根命が全身淡い青の衣装、そして天太玉命は全身淡い赤の衣装を着ての登場でした。普段、見慣れているのが黒い衣装が多いので、あでやかな衣装はまた少し違う雰囲気を感じさせられました。今回、西宗さんは実に25年ぶりに「岩戸」を舞われたそうで、昔からの六調子を復活させ、舞もほとんど変わってないそうです。今回のような岩戸はまだ見たことがなかったので新鮮な感覚で楽しむことができました。
琴庄神楽団「奥州平泉」
時代劇にも取り上げられるあの源義経のお話。神楽では奥州へと逃げる最中の一場面。またここでは、加賀国の安宅の関の関守、冨樫氏と弁慶のやり取りが見物。冨樫氏の嫌疑にも弁慶は機転を利かせて乗り切ります。しかし、冨樫氏は義経の気配に気づき、義経ではあるまいかと問いただしてきます。一気に緊迫した空気が流れ、観ているこちらもハラハラドキドキ。そして捨て身覚悟で弁慶が主君である義経を金剛杖で叩き疑いを晴らすそうとする場面になり、見ているこちらはぐっと力が入ってしまいます。そして、主君であれば叩くはずがないと疑いが晴れたときは、客席からは心を撫で下ろすような大きな拍手が起こりました。見る者を一気に惹き付け、そしてその時代に引きずり込む冨樫氏と弁慶のやり取りは本当に圧巻でした。
山王神楽団「鈴鹿山」
犬神丸等を征伐せよとの勅命を受けた坂上田村麻呂は、その鬼人たちが住処としている鈴鹿山に向っていきます。すると途中、犬神丸の手下、夜叉丸等と出くわし一戦を繰り広げます。しかし、夜叉丸は心を改め田村麻呂の家臣となり、共に犬神丸を退治しに向かいます。裏切られた犬神丸は夜叉丸に激怒。そして場面は立ち合いへと進みます。お囃子も徐々に速いテンポになり、戦いもどんどん激しさを増していきます。そして手下が皆倒れてしまうといよいよ犬神丸との戦い。赤と白の垂れ蜘蛛の中から登場し、そこから一気に火がつきます。スピード感あふれる激しい戦闘を繰り広げ、会場を一気に熱くさせくれます。また、犬神丸は何度も切られるも田村麻呂たちの刀を掴み、まだまだ~と聞こえてきそうなほどの粘り強さをもみせてくれました。
西宗神楽団「滝夜叉姫」
舞台に登場してすぐは、はかなさを感じさせる五月姫でしたが、貴船神社から妖術を授かったことにより一変。悪意に満ちた滝夜叉姫で雰囲気もガラリと変わり、喜び跳ねるような舞いも見せ恐ろしさがひしひしと伝わってくるようでした。またその際、雷が轟くように照明が光りだすといった演出もあり、滝夜叉姫の姿がより一層不気味に感じられました。また、終盤の大宅中将光圀との立ち合いでは、滝夜叉姫が鬼となる面の早変わりで観客を魅了させます。そして、立ち合いもさらに激しくスピードを上げ、こちらの気持ちも高ぶっていきます。また、立ち合いのとき、鬼となった滝夜叉姫は高いジャンプなども披露するなどし、最後まで勢いがありとても見ごたえがありました。
さて、今回の月一では天候が優れず、雪が深々と降り続きとても寒い一日となりました。それにも関わらず足を運んでくださったお客様、ありがとうございました。また、雪で断念されてしまった方はぜひ来年こそはいらしてくださいね。それでは次の月一は来年となります。来年の月一もなにやら面白そうですね♪ぜひ、来年も月一をよろしくお願いします。それでは良いお年をお迎えください・・・☆
2009,12,24 Thu 23:34
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11月14日に千代田総合体育館で「2009近県選抜優秀神楽発表会」が行われました。今年行われた各地の競演大会で優秀な成績を収められた神楽団が出場し、そして会場のお客さんによる投票で「神楽王座」を決めるというイベントです。それではいくつかご紹介します。
津浪神楽団「天の岩戸」。天照大神が岩戸を閉じてこもられてしまったため、この世は昼も夜もない常闇の世界となってしまいます。何も見えない世界を表現するための、この演目ならではの舞が見どころの一つ。この画像は児屋根命と太玉命が出会う場面ですが、じわじわと足を滑らせながらお互いが近づき、そして扇子が触れ合ったところでようやくご対面。みなさんも暗闇では恐る恐る足を伸ばしたりということがあるかと思いますが、神楽の舞の中でもそういった表現がなされているんですね!他にも常闇を感じさせる所作があるかと思いますので、そういったところに注目するとより面白く感じられるはずです。
日吉神楽団「紅葉狩」。日本の四季、特に秋の魅力を感じさせる演目で、三人の姫が紅葉を持って登場するなど、とても華やかな印象があります。今回の日吉さんの上演は、そういった見た目ももちろんですが、それを盛り上げる奏楽が印象的でした。楽が非常にそろっており、その統一感は聴いていて心地の良いものでした。そして舞に合わせた緩急の変化もお見事。その奏楽によって、姫たちの舞がより優雅に、そして維茂と鬼女たちの戦いがより激しく感じられました。個人的には中盤で維茂たちが酒に酔い伏す場面が印象的でした。ゆったりではなく、かなり早めのテンポでどんどん酒宴が進んでいき、いかにも何か起こる!という感じを表現されていたと思います。
山王神楽団「鈴鹿山」。始まって早々、鈴鹿山の鬼神たちが勢ぞろい。荒々しい舞を繰り広げます。その内、鬼が二匹で手下が二人なのですが、衣装や舞い方などにしっかりと違いが見てとれました。そして中盤にはその手下と田村麻呂が早くも激突。クライマックスかと思えるほどの激しい合戦で、見ていて手に汗握るようです。そして最後、鬼との合戦ではさらに激しい戦いをいろいろな方法で演出しておられたように思います。という具合に最初から最後まで、とにかく勢いを感じた上演でした。その中でも、神役の田村麻呂、悪役から寝返った夜叉丸、そしてあやめ姫の三人での舞に注目。キャラクターが違いながらもそろった舞が興味深かったですね。
上河内神楽団「滝夜叉姫」。ご覧になったみなさんもよくおわかりになったと思いますが、とにかく舞手のみなさんが若い!それぞれ自分の役柄に徹し、一生懸命練習された成果と、そして神楽が大好きという思いが伝わるような上演でした。その中でも際立っていたのがやはり滝夜叉姫。感情のこもった言葉が特に印象的で、滝夜叉姫の気持ちが、見ているみなさんにもストレートに伝わったのではないでしょうか。強さ、怖さ、弱さ、はかなさ。いろいろな感情を上手く表現されていたように思います。最後の激しい合戦の末、父の元へと旅立つ場面は、きっと多くの方が姫に感情移入されたことでしょう。
そして最後のご紹介は、今年の神楽王座に輝いた大塚神楽団「道成寺」。これでなんと三年連続となったそうです。安珍に恋焦がれるあまり、蛇となってしまった清姫。前半は普通に姫として登場し、段々と蛇体へ変わっていく様がしっかりと見てとれます。特に中盤の日高川を渡る場面は、蛇となった清姫が川を泳いでいく様子が容易に想像できるほど、舞手さんの表現力が素晴らしかったと思います。そしてチャリ役の船頭さんの話術も、票を集めた要因の一つではなかったでしょうか。川を渡りたい安珍に「人に物を頼む時は何かあろう?」と迫ります。そして安珍が取り出したものは…このイベント、優秀神楽発表会のチケット。アドリブだけでなく、意表を突いたネタにも笑わせていただきました。
さて今年の神楽シーズンもあとわずか。神楽団の中にはすでにオフに入っているところや、太刀納めに向けて準備されているところもあるかと思います。秋も深まって気温も下がってきましたので、神楽ファンのみなさんも体調など崩されないようにご注意を!
津浪神楽団「天の岩戸」。天照大神が岩戸を閉じてこもられてしまったため、この世は昼も夜もない常闇の世界となってしまいます。何も見えない世界を表現するための、この演目ならではの舞が見どころの一つ。この画像は児屋根命と太玉命が出会う場面ですが、じわじわと足を滑らせながらお互いが近づき、そして扇子が触れ合ったところでようやくご対面。みなさんも暗闇では恐る恐る足を伸ばしたりということがあるかと思いますが、神楽の舞の中でもそういった表現がなされているんですね!他にも常闇を感じさせる所作があるかと思いますので、そういったところに注目するとより面白く感じられるはずです。
日吉神楽団「紅葉狩」。日本の四季、特に秋の魅力を感じさせる演目で、三人の姫が紅葉を持って登場するなど、とても華やかな印象があります。今回の日吉さんの上演は、そういった見た目ももちろんですが、それを盛り上げる奏楽が印象的でした。楽が非常にそろっており、その統一感は聴いていて心地の良いものでした。そして舞に合わせた緩急の変化もお見事。その奏楽によって、姫たちの舞がより優雅に、そして維茂と鬼女たちの戦いがより激しく感じられました。個人的には中盤で維茂たちが酒に酔い伏す場面が印象的でした。ゆったりではなく、かなり早めのテンポでどんどん酒宴が進んでいき、いかにも何か起こる!という感じを表現されていたと思います。
山王神楽団「鈴鹿山」。始まって早々、鈴鹿山の鬼神たちが勢ぞろい。荒々しい舞を繰り広げます。その内、鬼が二匹で手下が二人なのですが、衣装や舞い方などにしっかりと違いが見てとれました。そして中盤にはその手下と田村麻呂が早くも激突。クライマックスかと思えるほどの激しい合戦で、見ていて手に汗握るようです。そして最後、鬼との合戦ではさらに激しい戦いをいろいろな方法で演出しておられたように思います。という具合に最初から最後まで、とにかく勢いを感じた上演でした。その中でも、神役の田村麻呂、悪役から寝返った夜叉丸、そしてあやめ姫の三人での舞に注目。キャラクターが違いながらもそろった舞が興味深かったですね。
上河内神楽団「滝夜叉姫」。ご覧になったみなさんもよくおわかりになったと思いますが、とにかく舞手のみなさんが若い!それぞれ自分の役柄に徹し、一生懸命練習された成果と、そして神楽が大好きという思いが伝わるような上演でした。その中でも際立っていたのがやはり滝夜叉姫。感情のこもった言葉が特に印象的で、滝夜叉姫の気持ちが、見ているみなさんにもストレートに伝わったのではないでしょうか。強さ、怖さ、弱さ、はかなさ。いろいろな感情を上手く表現されていたように思います。最後の激しい合戦の末、父の元へと旅立つ場面は、きっと多くの方が姫に感情移入されたことでしょう。
そして最後のご紹介は、今年の神楽王座に輝いた大塚神楽団「道成寺」。これでなんと三年連続となったそうです。安珍に恋焦がれるあまり、蛇となってしまった清姫。前半は普通に姫として登場し、段々と蛇体へ変わっていく様がしっかりと見てとれます。特に中盤の日高川を渡る場面は、蛇となった清姫が川を泳いでいく様子が容易に想像できるほど、舞手さんの表現力が素晴らしかったと思います。そしてチャリ役の船頭さんの話術も、票を集めた要因の一つではなかったでしょうか。川を渡りたい安珍に「人に物を頼む時は何かあろう?」と迫ります。そして安珍が取り出したものは…このイベント、優秀神楽発表会のチケット。アドリブだけでなく、意表を突いたネタにも笑わせていただきました。
さて今年の神楽シーズンもあとわずか。神楽団の中にはすでにオフに入っているところや、太刀納めに向けて準備されているところもあるかと思います。秋も深まって気温も下がってきましたので、神楽ファンのみなさんも体調など崩されないようにご注意を!
2009,11,16 Mon 22:10
新着コメント
熱 がんばってください。
| 奈美子 | EMAIL | URL | 09/12/12 16:43 | EpI/5nuU |
みねさん、コメントありがとうございます。
ひろしま神楽グランプリ2009の特派員報告はありません。
楽しみにしていただいているみなさんには申し訳ないのですが、ご了承ください。
ひろしま神楽グランプリ2009の特派員報告はありません。
楽しみにしていただいているみなさんには申し訳ないのですが、ご了承ください。
| 特派員Y | EMAIL | URL | 09/12/04 23:21 | KLwxtA0Y |
奈美子さん、コメントありがとうございます。
返事が遅くなって申し訳ありません。
今年の神楽シーズンもあとわずかとなりましたね。
とは言え、年中いろんなイベントがありますから、どうぞ会場に足を運んで楽しんでいただければと思います。
返事が遅くなって申し訳ありません。
今年の神楽シーズンもあとわずかとなりましたね。
とは言え、年中いろんなイベントがありますから、どうぞ会場に足を運んで楽しんでいただければと思います。
| 特派員Y | EMAIL | URL | 09/12/04 23:20 | KLwxtA0Y |
グランプリの特派員報告はないのですか?
| みね | EMAIL | URL | 09/12/04 16:28 | w51dLriU |
生で見てみたいです☆
これから 勉強 していくぞ!!
これから 勉強 していくぞ!!
| 奈美子 | EMAIL | URL | 09/11/27 20:07 | op5Zfiu6 |