島根県邑南町にある、世界大神宮。ここで夏や秋に行われる奉納神楽は今年で14回目を迎えました。ご存知の方も多いと思いますが、この神楽は「奉納」ですので、入場はなんと無料。しかし、大勢のスタッフ、そして競演大会などで優秀な成績を収められている6団体の神楽団の出演。ですから、本当に主催者の方のご苦労は大変なものがあると思います。もちろん、気持ちばかりではありますが、御花の奉納もさせていただきました。この奉納神楽が今後も続いていくよう、神楽ファンの皆様のご協力をお願いしたいと思います。
そして今回、初めて見た神楽が3つあるので、それを主に紹介したいと思います。まずは美土里町の桑田天使神楽団「鶴ヶ丘」。これは鎌倉幕府三代将軍の源実朝(さねとも)が、二代将軍頼家(よりいえ)の息子である公暁(くぎょう)に暗殺された事件を題材に神楽化したものです。神楽団の方にお話を伺ったところ、この演目はオリジナル神楽で、かなり前から舞っておられたそうです。しかしその当時はこの演目の台本がなかったということで、団員の方が覚えていることや聞き伝えなどを参考にリニューアルされ、6,7年前に現在の「鶴が丘」の台本が完成したのだそうです。
また、「これは口上舞ですから」というふうに説明もいただきました。確かに、神楽に登場した公暁、実朝、北条義時など、みなさんとてもよく通ったいい声をされており、口上にも力を入れられているというのが見ていてよくわかりました。
そして北広島町の東山神楽団「大江山」。まず注目したのが、酒呑童子退治へ向かうメンバーが、源頼光、平井保政、碓井貞光、渡辺綱の4人という点。これを見て、「誰?」と思われた方もいらっしゃるであろう人物、平井保政(ひらいやすまさ)。この人物は歴史上では藤原保昌といい、摂津の国の平井という所に住んだので、平井保政(昌)ともいいます。この保昌が芸北神楽に登場するのは珍しく、他では安芸太田町、三谷神楽団の旧舞「大江山」があります。そして神が4人なら鬼も4匹ということで、酒呑、茨木、唐熊童子のおなじみの3匹に加え、「門番」という役名でもう一匹鬼が登場しました。これは謡曲「大江山」にはなく、「酒呑童子絵巻」などの中に、頼光たちが岩屋に着いたときに、門番をしていた鬼たちと小競り合いをした場面があるので、そういったものを参考に作られたのではないかと思いました。
そして、北広島町の琴庄神楽団「滝夜叉姫」。これはなんと言っても、主役の滝夜叉姫を舞われた方が素晴らしかった!いつもは神の方でよくお見かけするのですが、悪役を見るのは自分にとって初めてのことだったので、どのように舞われるか上演前から非常に楽しみにしていました。一番よかったと感じたのは「眼」の演技です。神の時とは別人のような気さえ感じたあの迫力は、なかなか見れるものではないと思います。面をつけたほうが迫力不足に見えるほどの素晴らしい演技をされていました。また面の早変わりもあっという間で、客席からは大きな拍手や「すごいすご~い!」という声も飛んでいました。
他の神楽も簡単に紹介します。原田神楽団の「天の岩戸」は、舞手、奏楽、観客が一緒になったかのような一体感を味わえました。横田神楽団の「葛城山」、あの素晴らしい、スピード感溢れる舞をしっかり堪能できました。上河内神楽団の「紅葉狩」では、神楽ファンならおなじみの“あの方”がなぜか登場し(笑)、客席ばかりでなく、共演者や楽の方をも笑わせていました。
今回も本当に素晴らしい奉納神楽だったと思います。スタッフのみなさんお疲れ様でした。また秋にも企画されているようなので、ぜひ次回も行ってみたいと思います。
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そして今回、初めて見た神楽が3つあるので、それを主に紹介したいと思います。まずは美土里町の桑田天使神楽団「鶴ヶ丘」。これは鎌倉幕府三代将軍の源実朝(さねとも)が、二代将軍頼家(よりいえ)の息子である公暁(くぎょう)に暗殺された事件を題材に神楽化したものです。神楽団の方にお話を伺ったところ、この演目はオリジナル神楽で、かなり前から舞っておられたそうです。しかしその当時はこの演目の台本がなかったということで、団員の方が覚えていることや聞き伝えなどを参考にリニューアルされ、6,7年前に現在の「鶴が丘」の台本が完成したのだそうです。
また、「これは口上舞ですから」というふうに説明もいただきました。確かに、神楽に登場した公暁、実朝、北条義時など、みなさんとてもよく通ったいい声をされており、口上にも力を入れられているというのが見ていてよくわかりました。
そして北広島町の東山神楽団「大江山」。まず注目したのが、酒呑童子退治へ向かうメンバーが、源頼光、平井保政、碓井貞光、渡辺綱の4人という点。これを見て、「誰?」と思われた方もいらっしゃるであろう人物、平井保政(ひらいやすまさ)。この人物は歴史上では藤原保昌といい、摂津の国の平井という所に住んだので、平井保政(昌)ともいいます。この保昌が芸北神楽に登場するのは珍しく、他では安芸太田町、三谷神楽団の旧舞「大江山」があります。そして神が4人なら鬼も4匹ということで、酒呑、茨木、唐熊童子のおなじみの3匹に加え、「門番」という役名でもう一匹鬼が登場しました。これは謡曲「大江山」にはなく、「酒呑童子絵巻」などの中に、頼光たちが岩屋に着いたときに、門番をしていた鬼たちと小競り合いをした場面があるので、そういったものを参考に作られたのではないかと思いました。
そして、北広島町の琴庄神楽団「滝夜叉姫」。これはなんと言っても、主役の滝夜叉姫を舞われた方が素晴らしかった!いつもは神の方でよくお見かけするのですが、悪役を見るのは自分にとって初めてのことだったので、どのように舞われるか上演前から非常に楽しみにしていました。一番よかったと感じたのは「眼」の演技です。神の時とは別人のような気さえ感じたあの迫力は、なかなか見れるものではないと思います。面をつけたほうが迫力不足に見えるほどの素晴らしい演技をされていました。また面の早変わりもあっという間で、客席からは大きな拍手や「すごいすご~い!」という声も飛んでいました。
他の神楽も簡単に紹介します。原田神楽団の「天の岩戸」は、舞手、奏楽、観客が一緒になったかのような一体感を味わえました。横田神楽団の「葛城山」、あの素晴らしい、スピード感溢れる舞をしっかり堪能できました。上河内神楽団の「紅葉狩」では、神楽ファンならおなじみの“あの方”がなぜか登場し(笑)、客席ばかりでなく、共演者や楽の方をも笑わせていました。
今回も本当に素晴らしい奉納神楽だったと思います。スタッフのみなさんお疲れ様でした。また秋にも企画されているようなので、ぜひ次回も行ってみたいと思います。
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2006,06,11 Sun 21:01
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神楽さん、コメントありがとうございます。
そうなんですね。
なかなか祭りを見る機会がなくて、木の又権兵衛が登場する紅葉狩は初めて見ました。
やはり祭りの神楽はいいですよね。
そうなんですね。
なかなか祭りを見る機会がなくて、木の又権兵衛が登場する紅葉狩は初めて見ました。
やはり祭りの神楽はいいですよね。
| 特派員 | EMAIL | URL | 06/06/22 23:05 | BFfnvy1Y |
紅葉狩には角丸は登場するんですよ。だけど近年は競演では時間の都合上カットされてるんです。神楽団の地元でやられる地祭りとかでは紅葉狩で角丸が出る神楽団も結構あるんですよ
| 神楽 | EMAIL | URL | 06/06/22 00:30 | DpoAj8ew |
サッチモさん、ありがとうございます。
しかしまだまだ勉強中ですので、これからも精進して行きたいと思っているところです。
はい、明日は開発センターです。
いろいろ撮影しなくちゃいけないんで、がんばります!
しかしまだまだ勉強中ですので、これからも精進して行きたいと思っているところです。
はい、明日は開発センターです。
いろいろ撮影しなくちゃいけないんで、がんばります!
| 特派員 | EMAIL | URL | 06/06/16 18:28 | BFfnvy1Y |
いつもいい記事を書かれてて、楽しみに読ませていただいております。特派員Mさんの神楽に対する造詣の深さに感心してます。
明日は千代田開発センターですか??
明日は千代田開発センターですか??
| サッチモ | EMAIL | URL | 06/06/16 18:19 | Ow5MnHpc |
戸河内の大会の次の日ということで、「眠た~い」とあくびを連発しながら開発センターへ。この神楽公演では、旧4町(大朝・芸北・豊平・千代田)からそれぞれ神楽団を招いてのもので、なかなか見る機会のない演目もあったりしました。上演したのは、旧豊平町から今吉田神楽団、旧千代田町から山王神楽団、旧芸北町から長尾組神楽団、旧大朝町から筏津神楽団の4団体。
最初は今吉田神楽団の「壇の浦」。壇の浦で滅亡した平一族。その合戦で水死した平知盛の霊魂が亡霊となり、源義経一行に襲い掛かる、というこの演目は、同じ旧豊平町の琴庄神楽団さんも「源九郎義経」という題名で舞われています。この神楽の見どころは、亡霊となった知盛で、面を見るといかにも怨念が込められているような、恐ろしい面になっています。
次は山王神楽団の「八岐大蛇」。6頭の大蛇がステージ狭しと暴れまわる姿には圧倒されました。さらにスサノオと大蛇の立ち合いも、演じる人の息がピッタリで実に緊迫感のあるものでした。そして、今回も手名椎おばあさんがしっかりとネタを披露して、笑わせてくれましたよ~!
続いて長尾組神楽団の「鬼返し」。きがえしと読み、広島県内でこの演目を舞える団は少なく、どちらかというと石見神楽でよく見る演目です。武御雷鳴(たけみかづち)の命が、海外から攻めてきた鬼と戦うというストーリーで、いかにも旧舞といったかんじですが、興味深いのは、戦いに敗れた鬼が退治されるのではなく、命乞いをして改心した鬼が神と一緒に喜びの舞を舞うところです。まだ見たことのない人は、ぜひ見てみてください。
最後は筏津神楽団の「羅生門」。この筏津神楽団さんは旧舞と新舞、どちらも伝承されているのですが、調子や舞い方に非常に独特な雰囲気があります。それと舞ももちろんなのですが、演技が特に素晴らしいと思いました。腕を切り取られて痛がる茨木童子、腕を取り返して喜ぶ酒呑童子の化身、力強さを感じさせる渡辺綱など、見ていて神楽の中の世界に引き込まれるような感じになります。
以上4演目、なんだかマニアチックな内容でしたが、普段見られないような演目もあってとても勉強になりました。神楽が終わって、スタッフのみなさんと後片付けをして終了!みなさん、お疲れ様でした!
最初は今吉田神楽団の「壇の浦」。壇の浦で滅亡した平一族。その合戦で水死した平知盛の霊魂が亡霊となり、源義経一行に襲い掛かる、というこの演目は、同じ旧豊平町の琴庄神楽団さんも「源九郎義経」という題名で舞われています。この神楽の見どころは、亡霊となった知盛で、面を見るといかにも怨念が込められているような、恐ろしい面になっています。
次は山王神楽団の「八岐大蛇」。6頭の大蛇がステージ狭しと暴れまわる姿には圧倒されました。さらにスサノオと大蛇の立ち合いも、演じる人の息がピッタリで実に緊迫感のあるものでした。そして、今回も手名椎おばあさんがしっかりとネタを披露して、笑わせてくれましたよ~!
続いて長尾組神楽団の「鬼返し」。きがえしと読み、広島県内でこの演目を舞える団は少なく、どちらかというと石見神楽でよく見る演目です。武御雷鳴(たけみかづち)の命が、海外から攻めてきた鬼と戦うというストーリーで、いかにも旧舞といったかんじですが、興味深いのは、戦いに敗れた鬼が退治されるのではなく、命乞いをして改心した鬼が神と一緒に喜びの舞を舞うところです。まだ見たことのない人は、ぜひ見てみてください。
最後は筏津神楽団の「羅生門」。この筏津神楽団さんは旧舞と新舞、どちらも伝承されているのですが、調子や舞い方に非常に独特な雰囲気があります。それと舞ももちろんなのですが、演技が特に素晴らしいと思いました。腕を切り取られて痛がる茨木童子、腕を取り返して喜ぶ酒呑童子の化身、力強さを感じさせる渡辺綱など、見ていて神楽の中の世界に引き込まれるような感じになります。
以上4演目、なんだかマニアチックな内容でしたが、普段見られないような演目もあってとても勉強になりました。神楽が終わって、スタッフのみなさんと後片付けをして終了!みなさん、お疲れ様でした!
2006,06,06 Tue 20:41
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開演、13時。閉会式終了、24時。14団体15演目の大熱演。久しぶりに神楽を見に行って疲れました(笑)。前回のさつき選抜は、カメラの不調(というか、メモリーカードの入れ忘れ)のために写真が撮れず、画像のないさみしいブログになってしまったので、今回は写真をたくさん載せようと思います。
新舞の部の優勝は横田神楽団。5月の西部神楽競演大会に続いての優勝で、さすが広島NO.1神楽団だなという印象でした。個人的に見た感想は、奏楽がよくそろっていたこと、それから立ち合いのスピード感がすごい!と思いました。他の団で、舞はとてもいいのに、イマイチ奏楽がそろってないように感じたところもありましたが、横田さんのは舞手と楽の呼吸が合っていて、見ていて安定感がありました。それと、実は今回の「吾妻山」を見たのがかなり久しぶりだったのですが、前回見たときと比べて、演技面のほうに力を入れられているようにも感じました。
と、ここまで書いてみると、やはり文章だらけになりそうなので、ここからは写真をメインにしたいと思います。
東山神楽団「紅葉狩」。最後の立ち合いの迫力がすごくて、思わずこちらまで熱気が伝わってきました。
広森神楽団「伊吹山」。鬼神が鬼や大蛇などに変化するので、見てて面白かったです。
松原神楽社中「十羅刹女」。いま広島県でもっとも人気のある石見神楽ではないでしょうか?声援はこの日一番大きかったように思います。
大塚神楽団「羅生門」。酒呑童子の化身を舞われた方が、個人賞を受賞されました。足の先から頭のてっぺんまで役になりきっておられ、素晴らしかったと思います。
三谷神楽団「矢旗」。旧舞の部優勝で、さつき選抜に続いて2週連続の優勝となりました。やはり勢いがありますね~。
原田神楽団「大江山」。新舞の部の準優勝でしたが、こちらが優勝でもおかしくないような、素晴らしい舞だったと思います。童子たちの迫力はすごかったですよ~!
というような感じで、神楽漬けの一日をしっかり堪能してきました。またぜひ来年も!
競演結果
新舞の部優勝 横田神楽団「吾妻山」
準優勝 原田神楽団「大江山」
旧舞の部優勝 三谷神楽団「矢旗」
準優勝 松原神楽社中「十羅刹女」
新舞の部の優勝は横田神楽団。5月の西部神楽競演大会に続いての優勝で、さすが広島NO.1神楽団だなという印象でした。個人的に見た感想は、奏楽がよくそろっていたこと、それから立ち合いのスピード感がすごい!と思いました。他の団で、舞はとてもいいのに、イマイチ奏楽がそろってないように感じたところもありましたが、横田さんのは舞手と楽の呼吸が合っていて、見ていて安定感がありました。それと、実は今回の「吾妻山」を見たのがかなり久しぶりだったのですが、前回見たときと比べて、演技面のほうに力を入れられているようにも感じました。
と、ここまで書いてみると、やはり文章だらけになりそうなので、ここからは写真をメインにしたいと思います。
東山神楽団「紅葉狩」。最後の立ち合いの迫力がすごくて、思わずこちらまで熱気が伝わってきました。
広森神楽団「伊吹山」。鬼神が鬼や大蛇などに変化するので、見てて面白かったです。
松原神楽社中「十羅刹女」。いま広島県でもっとも人気のある石見神楽ではないでしょうか?声援はこの日一番大きかったように思います。
大塚神楽団「羅生門」。酒呑童子の化身を舞われた方が、個人賞を受賞されました。足の先から頭のてっぺんまで役になりきっておられ、素晴らしかったと思います。
三谷神楽団「矢旗」。旧舞の部優勝で、さつき選抜に続いて2週連続の優勝となりました。やはり勢いがありますね~。
原田神楽団「大江山」。新舞の部の準優勝でしたが、こちらが優勝でもおかしくないような、素晴らしい舞だったと思います。童子たちの迫力はすごかったですよ~!
というような感じで、神楽漬けの一日をしっかり堪能してきました。またぜひ来年も!
競演結果
新舞の部優勝 横田神楽団「吾妻山」
準優勝 原田神楽団「大江山」
旧舞の部優勝 三谷神楽団「矢旗」
準優勝 松原神楽社中「十羅刹女」
2006,06,05 Mon 21:40
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前回と違ってあいにくの天気でしたが、会場の神楽ドームはたくさんの人でいっぱいに。
今回は、4月の吉和&2週間前の西部競演大会でワンツーをかざった上河内・横田の両神楽団が特出で、新舞の優勝はどこだ!?ということが、ファンの興味を集めていたように思います。
その新舞の部で優勝したのは、地元美土里町の神幸神楽団で、演目は「滝夜叉姫」。やはり美土里町の洗練された神楽はレベルが高いなという印象でした。実際、上演中は客席からの拍手、声援が一番多かったように感じました。また、滝夜叉姫を舞われた方は、舞ももちろんですが、口上や表現など演技も素晴らしかったと思います。
準優勝の本地中組神楽団「葛城山」で、胡蝶を舞われた方も素晴らしい舞だったと思います。傷を負って岩屋へと逃げ帰る場面では、土蜘蛛の怒りを存分に表現されており、また楽の方も一緒に盛り上げられて、会場からはたくさんの拍手が起こっていました。
旧舞の部優勝は三谷神楽団の「大江山」。さすが去年の旧舞グランプリに輝いただけあって、本当に素晴らしい神楽でした。舞手と楽、そして客席までもが一つになったかというような、「これぞ神楽の醍醐味!」というものを強く感じました。個人的にいつも注目しているのが奏楽(特に手打鐘の方)。立ち合いの場面でものすごくテンポが速いにもかかわらず、少しの乱れもない完璧な奏楽。それに舞がピタリとはまるのですから、団員のみなさんの素晴らしいチームワークがよくうかがえます。
旧舞の準優勝は堀神楽団「羅生門」。去年の吉和の大会で優勝されており、その時に初めて見たのですが、旧舞の羅生門というのが珍しくて、「おぉなるほどなぁ~」と感心しながら見たのを覚えています。この神楽で注目したい点があるのですが、それが茨木童子が渡辺綱に腕を切り落とされるところ。一般的には、左の腕を切り取られるという説ですが、ここの堀神楽団の場合は、右の腕。このあたりを伝説などいろいろ調べてみると面白そうです。
他の神楽では、特出でしたが津浪神楽団の「天の岩戸」がとてもよかったです。特に「いいなぁ」と感動したのが、最後の喜びの舞の場面。なぜかは分かりませんが(笑)、すごく津浪さんらしさを感じ、またそれぞれの神の息の合った舞が印象的でした。
とにかく、たくさんあっただけに、書けばキリがない報告になりますが、今回はこんな感じでまとめてみました。
紹介しきれなかった団の方、そのファンのみなさん、すみません!
競演結果
新舞の部優勝 神幸神楽団「滝夜叉姫」
準優勝 本地中組神楽団「葛城山」
旧舞の部優勝 三谷神楽団「大江山」
準優勝 堀神楽団「羅生門」
今回は、4月の吉和&2週間前の西部競演大会でワンツーをかざった上河内・横田の両神楽団が特出で、新舞の優勝はどこだ!?ということが、ファンの興味を集めていたように思います。
その新舞の部で優勝したのは、地元美土里町の神幸神楽団で、演目は「滝夜叉姫」。やはり美土里町の洗練された神楽はレベルが高いなという印象でした。実際、上演中は客席からの拍手、声援が一番多かったように感じました。また、滝夜叉姫を舞われた方は、舞ももちろんですが、口上や表現など演技も素晴らしかったと思います。
準優勝の本地中組神楽団「葛城山」で、胡蝶を舞われた方も素晴らしい舞だったと思います。傷を負って岩屋へと逃げ帰る場面では、土蜘蛛の怒りを存分に表現されており、また楽の方も一緒に盛り上げられて、会場からはたくさんの拍手が起こっていました。
旧舞の部優勝は三谷神楽団の「大江山」。さすが去年の旧舞グランプリに輝いただけあって、本当に素晴らしい神楽でした。舞手と楽、そして客席までもが一つになったかというような、「これぞ神楽の醍醐味!」というものを強く感じました。個人的にいつも注目しているのが奏楽(特に手打鐘の方)。立ち合いの場面でものすごくテンポが速いにもかかわらず、少しの乱れもない完璧な奏楽。それに舞がピタリとはまるのですから、団員のみなさんの素晴らしいチームワークがよくうかがえます。
旧舞の準優勝は堀神楽団「羅生門」。去年の吉和の大会で優勝されており、その時に初めて見たのですが、旧舞の羅生門というのが珍しくて、「おぉなるほどなぁ~」と感心しながら見たのを覚えています。この神楽で注目したい点があるのですが、それが茨木童子が渡辺綱に腕を切り落とされるところ。一般的には、左の腕を切り取られるという説ですが、ここの堀神楽団の場合は、右の腕。このあたりを伝説などいろいろ調べてみると面白そうです。
他の神楽では、特出でしたが津浪神楽団の「天の岩戸」がとてもよかったです。特に「いいなぁ」と感動したのが、最後の喜びの舞の場面。なぜかは分かりませんが(笑)、すごく津浪さんらしさを感じ、またそれぞれの神の息の合った舞が印象的でした。
とにかく、たくさんあっただけに、書けばキリがない報告になりますが、今回はこんな感じでまとめてみました。
紹介しきれなかった団の方、そのファンのみなさん、すみません!
競演結果
新舞の部優勝 神幸神楽団「滝夜叉姫」
準優勝 本地中組神楽団「葛城山」
旧舞の部優勝 三谷神楽団「大江山」
準優勝 堀神楽団「羅生門」
2006,05,29 Mon 19:05
とにかく暑かった!!気温も30℃近くあり、真夏日となったにもかかわらず、会場にはたくさんの人、人、人!!!
出演したのは、旧千代田町内の山王・中川戸・砂庭神楽団、そして新庄保育所神楽団の4団体です。
中でも、ひときわ大きな声援を受けていたのは、やはり新庄保育所神楽団の「新・新・新紅葉狩」でした。子供たちが登場したり、セリフを言うたびに客席からは温かい拍手が送られていました。舞ったのは年長組の14人で、約2ヶ月間の練習で今日の舞台を迎えられたということでした。
また、新庄保育所神楽団は、7月9日に広島市国際会議場で行われる「ひろしま神楽の祭典」に出演されますので、かわいい子供たちの舞をどうぞみなさん、見に行ってみてくださいね。
この他、山王神楽団「羅生門」「八岐大蛇」、中川戸神楽団「板蓋宮」「滝夜叉姫」、砂庭神楽団「鐘馗」「神武」の上演がありました。
いろいろなネタで会場を笑いの渦に巻き込んだ、山王神楽団の手名椎。
見事な面の早変わりで、アッと驚かせた、中川戸神楽団の滝夜叉姫。
力強く、昔からの伝統を感じさせた、砂庭神楽団の鐘馗。
個人的には、初めて見た砂庭神楽団の舞がとても印象に残りました。今まで見た神楽の中で、もっとも儀式的な感じで、派手さはないけれど伝統的な神楽を本質をしっかりと見ることができたように思います。
また、神楽ばかりではなく、地元の特産品やおいしい食べ物があふれ、神楽面の手作りフェアなど、いろいろなことで楽しめました。
家に帰って家族に「どしたんその顔!?」とビックリされたのって、きっとボクだけではないハズ。顔も腕も足もしっかりと日に焼けて、夏をすぐそこに感じた一日でした。
出演したのは、旧千代田町内の山王・中川戸・砂庭神楽団、そして新庄保育所神楽団の4団体です。
中でも、ひときわ大きな声援を受けていたのは、やはり新庄保育所神楽団の「新・新・新紅葉狩」でした。子供たちが登場したり、セリフを言うたびに客席からは温かい拍手が送られていました。舞ったのは年長組の14人で、約2ヶ月間の練習で今日の舞台を迎えられたということでした。
また、新庄保育所神楽団は、7月9日に広島市国際会議場で行われる「ひろしま神楽の祭典」に出演されますので、かわいい子供たちの舞をどうぞみなさん、見に行ってみてくださいね。
この他、山王神楽団「羅生門」「八岐大蛇」、中川戸神楽団「板蓋宮」「滝夜叉姫」、砂庭神楽団「鐘馗」「神武」の上演がありました。
いろいろなネタで会場を笑いの渦に巻き込んだ、山王神楽団の手名椎。
見事な面の早変わりで、アッと驚かせた、中川戸神楽団の滝夜叉姫。
力強く、昔からの伝統を感じさせた、砂庭神楽団の鐘馗。
個人的には、初めて見た砂庭神楽団の舞がとても印象に残りました。今まで見た神楽の中で、もっとも儀式的な感じで、派手さはないけれど伝統的な神楽を本質をしっかりと見ることができたように思います。
また、神楽ばかりではなく、地元の特産品やおいしい食べ物があふれ、神楽面の手作りフェアなど、いろいろなことで楽しめました。
家に帰って家族に「どしたんその顔!?」とビックリされたのって、きっとボクだけではないハズ。顔も腕も足もしっかりと日に焼けて、夏をすぐそこに感じた一日でした。
2006,05,22 Mon 18:56
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